軒下の温度計はー9度を指していた、さえぎるものがない青い空に向かって地球上の熱が吸い取られてしまった。
こんな朝は連山が美しく染まる。
ぬくぬくした部屋から窓越しに写すわけにゆかない、防寒具に身を包んで高台まで足を運んだ。ここからの眺望は窓越しとはまったく別物だ。
日陰に残った雪が砂のように凍って踏むと軋むように鳴った。
別に競うつもりはないけれど、躍動する真冬の常念が最も美しく均整が整うスポットはここだと思っている。
しかし 自称常念一番スポットは、この近在だけでも数え切れないほどあるらしい。
連山夜明け
針の木岳
ほうれん草