まだ明るさの残る西空に、影絵のような山塊がくっきりと写し出される。
私は一番星を探すのが早かった
物心ついてからずっと眺めてきた風景である。
勿論 毎日出会える景色ではないけれど。
私は知らないけれど、多分 この景色は何百年何千年も変わっていないだろうと思う。
変化が激しくてついて行けないと云う人がいて、私もその一人である。
しかし 何がそんなに変化しているのだろう。
価値観が変わったというけれど本当にそうなのだろうか。
美しいものは美しい、喜びや悲しみの原点まで変わってしまったとは到底思えない。