自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

地域ミュージアムで考える(89) ~とんがり地球~

2020-02-08 | 随想

“しあわせの地球”は,プレゼント用として使いたくて急いでつくった作品でした。贈るお相手は,ミュージアムづくりにご協力いただいている皆様です。ボランティア・ギャラリー写真展利用者・プラネタコンサート出演者などが含まれます。地球表面の空いた部分に,ギャラリーやコンサートの利用日や名前を入れて送ります。中にはささやかながら入館招待券などのプレゼントを入れるのです。

そのプレゼントの一つとしてこの程開発したアートが今回取り上げるもの。名づけて“とんがり地球”。とんがり帽子のイメージです。着想はスタッフのAさん。「蓋を開けると,マトリョーシカのようにどんどん同じ形をしたものが出て来て,糸でつながっていたらたのしいだろうな」。Aさんがそういったものですから,「それはグッドアイデア。試しに実現できそうなたのしいものを一つつくってよ。できたら,それをぶら下げておきたくなるものがいいな」と答えると,さっそく着手。

まず筒形のものをつくり上げ,次に「やっぱり,円錐がいいんじゃないかなあ」といって基本形をつくりました。

それを見て,これはいけそうだと直感。地図については「館長がお得意なので,お願いします」という結論に。で,さっそく地図づくりに着手。変形の世界地図はもう何十種類も描いているのでむずかしくありません。ただ,これまでは平面で閉じた箱型の地球を柱にしており,今回は曲面で底面なし。したがって出来栄えについてはどんな感じかわかりません。善は急げ。ともかく原図づくりにかかりました。

側面展開図の中心角は,提案にしたがって180度にしました。これを36に分割。

 

図を描き込んでいきます。

 

仕上がってから実際に"とんがり地球"をつくってみます。なんとかうまくいきそうです。あとは,修正と仕上げです。仕上げでは線を濃くして,赤道を赤線で描き込みます。曲線なのでちょっと手間どりました。フリーハンドではなかなかうまくいきませんでしたが,止むを得ません。

 

のりしろは当たり前のごとく,上写真のようにしましたが,これでは接着部分が滑らかな曲面にはなりません(下写真)。結果,あとで修正することになります。

                         

                    (つづく)