ヒメバチの一種と思われる狩りバチを,レモンの実で見かけました。ヒメバチはなかまが多いので今は同定できません。そのヒメバチが,色づいたレモンで,表面をやたらと気にしほとんど動こうとしません。触覚を曲げたり伸ばしたり,広げたり狭めたり。
「ははーん,何かわけがあるな」と思い,写真を撮り始めました。
しばらくしてからわかったのですが,すでに初めの頃,獲物を口にしていたのでした。表面を気にしていたのは,表皮に食い込むようにして餌になる昆虫がいたからだったのです。特徴ある行動はしっかり記録しておくに越したことはない,あとでそのことを痛感。
時に動くので,何をしているのか,そのときはわかりませんでした。
何かを引っ張り出そうとしているのです。
大顎が獲物をくわえています。
この後,すぐ傍の葉に歩いて移動。そしてその葉でも虫を引っ張り出し始めました。
こんなところに獲物になる虫がいるだなんて。この虫がどんなものなのか,まったくわかりませんでした。
顎先で引きちぎるような感じで,辛抱強く食べていました。
ふつうならカメラを近づけたら逃げるでしょうが,逃げないほどの魅力がその場にはあったのでしょう。
それにしても,ささやかながら,びっくりするほどの目撃話になりました。