自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

"魚露目"で見たサザンカとケブカクロバエ

2023-01-15 | 昆虫と花

オオハナアブを発見! カメラを近づけたら,パッと逃げられました。残念! 惜しい気持ちで近くの花を見て行くと,またケブカクロバエが。

 

数日後。またケブカクロバエを見かけました。今度は頭を突っ込んで吸蜜に勤しんでいます。「しめた! これは撮らなくちゃ」。とりあえず,遠景を入れて撮影。吻先が蜜腺に届いています。

 

しばらくその姿勢でいます。よほどおいしいのでしょう。わたしの気配は感じていません。それでもっと近づいて撮影。吻がしっかり写っています。からだに付着した花粉も確認できます。

 

色がくっきり。うれしいコマになりました。

 


シオカラトンボの産卵・孵化(3)

2023-01-14 | 昆虫

卵採取後14日目。カビがどんどん殖えてきたので,孵化を見るのはもう無理だろうと諦めかけていました。それで,ダメならもう捨てようと思い,最後に確認。そうしたら,なんと動くものを発見。待ちに待った幼虫が生まれていたのです。それがいつのことかは不明です。

 

ピクンピクンと動いては止まり,また動き始めます。

 

他を探すともう一匹。なんとうれしいこと!

 

卵採取15日目。もっとしっかり撮影しておこうと思い,撮ったのが下写真です。

 

ヤゴのすがたをしています。

 

自身としては初めて見る小さな,小さな幼虫です。

 

この観察でわかったのはカビ対策を怠るなという点です。たぶん,毎日水を換える,エアレーションをする,そんな工夫がいるのでしょう。今回は,ほんとうに卵に深く感謝,です。

 


シオカラトンボの産卵・孵化(2)

2023-01-13 | 昆虫

卵採取5日目。もうすぐ孵化が始まるかなと思っていたら,なんとカビが生えてきました。これは困ったー!

 

どこもカビの生えかけといった状態です。どの卵が孵化直前のものなのか,まったくわかりません。

 

卵採取7日目。やっぱり孵化の兆候はありません。

 

カビがどんどん成長しています。これは困った事態です。

 

このときは,「茶色・褐色の卵はもうダメだろう」と思いました。産卵直後は白に近かったので,そうに違いありません。

 


シオカラトンボの産卵・孵化(1)

2023-01-12 | 昆虫

9月の観察です。

畑にて。色ビニルのマルチシートに穴を開け,そこにイチゴを定植しました。しばらくの間,灌水を続けました。ある日,灌水直後にシオカラトンボが訪れて産卵を始めました。シートには水玉があちこちでき,そこに卵を産み付けかけたのです。メスが産卵,オスはすぐ傍で見守ります。一つの水玉で産卵を終えると,次の水玉に移って同じ行動を続けました。

急いで確認したら,白いものが見えました。それをルーペで確認。確かに卵です。水玉に卵を産み付けるとは! すぐに乾いてしまうのに!

 

すぐに撮影開始。下の写真は上写真のトリミングです。

 

あちこちで産卵をしていたので,まだあるだろうと思って探すと,ほんとうにあっちにもこっちにもありました。卵の数はいろいろです。どっさりあったり,少なかったり。色はやや黄色みを帯びている感じです。

 

こんなにたくさん。

 

黒ビニルは高温になるので,水は早く乾きます。

 

上写真のトリミングです。

 

せっかくなので,これらの卵を採取して孵化を見たくなりました。ほんとうに見られたら,そして撮影できたらすごいのですが。シャーレに井戸水と卵を入れました。色がいろいろなのは,産卵日が異なっているからなのでしょう。

 

これだけあればいくつかは孵化しそうな感じがしてきますが。

 


"魚露目"で見た霜の朝

2023-01-11 | 自然一般

朝日を浴び始めた畑にて。

霜の朝。身が引き締まります。地面は霜で覆われています。その表情を魚露目写真に収めました。

ホトケノザは寒さに強い草です。びくともしません。

 

日陰にある,チューリップの球根皮。表面には霜柱がたっぷり。

 

青ネギの葉にある霜は独特の模様を描いています。

 

イチゴの葉は霜をまとっています。強い,強い。

 

土の表面にも霜がどっさり。

 

セイヨウタンポポの花だって。繁殖力の旺盛な種だけあって,あっぱれな姿です。

 

真冬ならではの風景です。雪があまり降らないこの地方ゆえに,こうして観察できる風景でもあります。

 


"魚露目"で見たサザンカ

2023-01-10 | 

青空の下で開くサザンカの花の色鮮やかなすがた。それを見ると,ついつい魚露目で撮っておきたくなりました。花弁の反りや曲がり,花弁に映る蕊の影。それらが青空と同居しています。

 

太陽光を受けて,いろんな方向に向かって開く花。

 

蕊に,その太陽光がわずかに射し込みます。

 

冬の陽が花々にやさしく当たります。

 

サザンカが咲く周りの環境がすこしだけ見えます。この写し込みこそが写真のいのち。"ここ"に咲くサザンカの花なのです。

 


サザンカと昆虫たち(2)~ケブカクロバエ(続)~

2023-01-09 | 昆虫と花

二度目のケブカクロバエ。

サザンカの花で昆虫を探していると,やって来ているのを発見。「よし,今度はしっかり撮るぞ」と気持ちを入れて近づいて行きました。ワーキングディスタンスは10cmといったところ。背部に葯が触れています。

 

からだは花粉まみれ。花弁を舐めています。

 

今度は蕊をつかんでいます。

 

葯がからだにしっかり触れています。

 

また花弁を舐めています。

 

別の花に移動。今度は蕊をかき分けてメシベの根元にある蜜腺を舐め始めました。こうした行動を繰り返すなかで,柱頭に花粉が付着します。

 

冬に咲くサザンカの花は冬に活動する昆虫を待ちます。冬に活動する昆虫は冬に咲く花を探します。うまくできています。

 


開きかけたロウバイの花

2023-01-08 | ロウバイ

1月8日(日)。H公園にて。

公園にはソシンロウバイがあちこちに植えられています。どれもがまだまだ背が低く,花の写真を撮るには好都合です。そのロウバイが花を開きかけています(我が家はまだ!)。それも数本。しばらく見ていないと,知らぬ間に開花が進んでいるといった感じなのです。

もちろん,写真に収めました。

 

遊歩道に沿って植えられています。

 

ツヤのある花弁は厚みがあります。蕊をしっかり包み込んでいます。

 

花に昆虫がとまっていたら最高なのですが。いずれ目撃するのではとたのしみにしてます。

 

歩道をウォーキングする人が過ぎて行きます。

 

早春の気配が漂いかけました。近いうちに虫の目で撮ろうと思っています。

 


カラスウリの種子採取

2023-01-07 | 植物

カラスウリの栽培に再チャレンジしようと思います。数年前,播種したのですが,管理がじつにいい加減だったようで,発芽に至りませんでした。

つい先日,竹やぶでカラスウリの真っ赤な実を見かけたものですから,もう一度種を蒔いてみたくなりました。

 

今度こそもっと丁寧に管理しようと思います。そのために,ネット情報を見てみました。なんと播種要領の簡単なこと!

  • 発芽適温は20℃~25℃。
  • 播種適期は12月~5月。ただし,4~5月,10月あたりに蒔くという情報もある。
  • 発芽率はよくないので,多めに蒔くのがよい。
  • 発芽は5月下旬以降。
  • 開花までに2,3年かかる。

なかなか気長な試みになりそう。加えて雌雄異株なので,複数の苗を育てなくては雌雄両方の花を確認するまでには至りません。たいへん,たいへん。

実を割ると……。

 

種子を洗って乾かすと……。

 

近く,これを蒔いてみようと思います。

 


サザンカと昆虫たち(1)~ケブカクロバエ~

2023-01-06 | 昆虫と花

我が家の生垣にサザンカが並んでいます。これはわたしが挿し木で育ててきたものです。例年,この花を訪れる冬の昆虫を撮影するのをたのしんでいます。今冬も,同じことをして訪花昆虫について記事にしようと思います。

今,真っ赤な花がたくさん付いています。満開は少し先になるでしょうが,昆虫の姿がちらほら。赤色が花の存在をアピールして,黄色い葯と柱頭根元の蜜とが,昆虫の行動を誘い込みます。葯はたくさんあるので,昆虫には強烈な印象を与えるはず。

 

ケブカクロバエと思われるハエが,枯れ始めた花にいました。からだを見ると,花粉がいっぱい。

 

今どきのハエは警戒心が強いのでしょうか,周りを気にしているように見えました。カメラをそっと近づけたら,さっさとどこかへ去ってしまいました。

 

ハエのなかまは厳冬期でも,比較的穏やかな日中は活動しているのがよく見られます。