元ラーメン屋店主のツイート集

ラーメン屋を10年経営し、今は閉店し、介護士をしています。

トンコツラーメンの歴史

2006年03月05日 | ラーメン総合研究所
当店はトンコツラーメン屋ではありません。
でも博多、久留米のトンコツラーメンからは多大な
影響を受けました。福岡でのラーメン歴は僅か70年
ですが、ラーメンの王道醤油ラーメンをも脅かす
食べ物へと急成長した福岡ラーメンを年表形式で
紹介いたします。

1937年 九州初のラーメン屋台「南京千両」が久留
      にオープン。店主は横浜で修行を積み中国人
      直伝による清湯スープの支那そばを出す。
      創業時と同じ味で、店舗と屋台で今も存続
      をしている。

1941年 福岡市初のラーメン屋「三馬路」オープン
      現在は「うま馬」という名で同じ味が引き
      継がれている。

1946年 久留米の「三九」オープン「火加減を誤り
      失敗した事から白濁スープが
      生まれ、今のトンコツラーメンの源流を
      作った。
       この「三九」系列は、北九州初の
      ラーメン店「来々軒」、熊本初のラーメン店
      「三九」大分初のラーメン店「来々軒」
      宮崎初の白濁ラーメン「喜夢良」、佐賀
      「三九」など九州にラーメン文化を根付かせ
      た功労店。

1948年 トンコツラーメンの元祖と名高い「赤のれん」
      がオープン。同じ年に「博多荘」「博龍軒」
      がオープン。

1953年 すりゴマをラーメンに初めて入れた「しばらく」
      がオープン。現代はFC展開で拡張中。

      「元祖長浜屋」オープン。魚市場の忙しい客の
       為に短時間で茹でられる細麺を開発。
       重労働者の為に替玉システムを作った。今の博多、
       長浜ラーメンの常識的なスタイルの元祖。


1956年 「丸星ラーメン」オープン。当時では珍しい年中無休
      24時間営業をはじめた。1日に豚1頭を使う濃厚
      スープは久留米ラーメンスタイルの基盤となった。
      マルタイラーメンは「丸星ラーメン」の味を真似た
      説がある。

1958年 「世界で2番目に美味しい店のんき屋」オープン
      看板も逆さまに付けてありインパクトいっぱいの
      看板。牛乳が入ってるラーメンで、独特の味わい。
      紅生姜と辛子高菜をラーメンに入れた元祖と言われ
      ているが、他数店も元祖を名乗っているので定か
      ではない。店内には色あせた新聞や雑誌の紹介記事
      が誇らしげに貼り巡らされている。
      「なんでんかんでん」の川原社長が学生時代に
      さんざん通った店としても有名

1960年 日本初の会員制(元)ラーメン屋「一蘭」オープン
      初代が築いた懐石料理ルーツの味に2代目は有能な
      実業家とし有名店へと登りつめた。ラーメンで
      年商数十億円をはじき出す、九州の代表店。

1963年 博多ラーメンの代名詞「博多だるま」オープン

1985年 九州一有名なラーメン職人河原成美さんの
      「一風堂」オープン。ラーメン対決番組で何度も優勝を
      し、ラーメン界の重臣とし今だ挑戦を続けている。

その後、福岡のラーメンは発展し、博多金龍の多店舗チェーン
を皮切りに、90年代以降は福岡を拠点にしたチェーン店が多数出来
福岡の有名店が都心部へと進出していった。また福岡の有名店が
何店もカップラーメン化され、ますます福岡のトンコツラーメン
は全国から注目を浴びる。1999年から久留米でラーメンの祭典
ラーメン・フェスタが始まり、2001年にはラーメンスタジアム
がオープンした。そして、近年はラーメンタクシーが運行している。

飲んだ後のラーメン

2006年03月05日 | ラーメン総合研究所
よく酒を飲んだ後に「ラーメン食いたい」という
人がいます。一風堂の河原さんも「ラーメンて、飲んだ
後の締めみたいな役割だからね。だから、うちで飲んで
豊富なつまみを食べて、最後に一風堂のラーメンを
食べてほしい」と、居酒屋と創作ラーメンを兼ねた
「五行」を作りました。

 当店は夜8:00までの営業時間で、近くに飲み屋も
少ないので、あまり酔っぱらいのお客様は来ないです。

でも、多くの方が「飲んだ後に食うラーメンは美味い」
というのを分析したくなりました。ラーメン屋を営む
以上は、大衆の考えを知るのも重要な仕事です。

僕は酒が弱いので飲んだ後には吐き気ばかりで、食欲
なんてなく、苦しいだけです。コップ1杯のビールで
フラフラになるので、
飲む=苦痛にしか感じられない僕には、酒飲みの方が
思っている事は分かりません。僕はアルコール分の
アセドアルデヒドを分解する酵素の働きが悪いから
お酒を飲めないと思います。

飲んだ後に何故ラーメンが食べたいのか
調べてみると、いくつかの説がありました。

①飲んだり話したりに夢中だった人が、小腹を満たす
為に軽く入るラーメン、うどん、お茶漬けを食べたい
傾向にあるようです。

②アルコール類は胃に溜まると胃の先端部が活性化し
胃の細胞を刺激します。ぜんとう運動により胃と腸の境
にある幽門が開き利尿作用があります。水よりも胃と
腸の働きが活性化するので、短時間に何度でも
トイレに行きたくなります。体内の塩分も同時に排出
し、体内の働きでエネルギーを消耗する為、油分や塩分
を体が欲しラーメンが食べたくなります。

③お酒を飲んだとき、アルコールを肝臓で分解するのに
糖分を必要とします。お酒を飲めば体内の糖分がどんどん
消耗されて血糖値、つまり血液中の糖分の割合が下がりま
す。つまみなどで糖分をとれているはずなのですが、
それでも追いつかずに血糖値は下がり続けます。
血糖値が下がると、脳は空腹の指令を出し続けます。」
そのため、飲み終わった後に、最後の締めとしてラーメン
が食べたくなります。

以上の3つが合わさり、飲んだ後にラーメンを食べたく
なります。

しかし、人間の体は体調や欲求心により味覚が変わります。
腹いっぱいの時にはどんなご馳走でも食べたいとは思わない
けど、空腹時には何でも美味しく感じます。
 また朝から今晩はカレーが食べたいと思い1日を過ごし食べ
るカレーと、カレーが食べたくない時に食べるカレーでは
同じ味でも美味しさには差が出ます。

飲んだ後のラーメンも同じで、体が欲しているエネルギー分
(脂肪分)塩分が補充される事で満足(美味しく感じる)
をしているので、塩分が強めだったり油っぽかったりする
店が好まれるようです。

だから、シラフ時に美味しい店(好み)と、飲んだ後に
美味しい店は異なる場合が多いです。