こんばんは、へちま細太郎
です。
ぼくのうちには、人間以外には犬のリカがいる。
リカは飼い主に似て、勝ち気だ。おかげでふられてばかりなんだな。
それ以外、“元”人間がたまに出没する。
で、居座って帰らない。 この前のお彼岸の時には、学校まで出かけて行って一騒動起こしてきた。 たかのり君たちが何とか話しかけるんだけど、見えてないからぼくが通訳でたいへんだったんだ。信用しないだろうな、と思ってもいろいろといたずらをやらかしてからかってくれていたから、見えてなくても人気者だった。
「で、あんたいつまでいる気?」
慶子おねえちゃんが、テレビの前に陣取っている鎧甲のおじさんに声をかけた。
「いやあ、いつまでって言われても…」
鎧兜のおじさんは、あごをぐりぐりとかきながら困ったような表情を見せながらもテレビにくぎ付けになっていた。
そうなのだ。
お彼岸の最後の日、ドラマを見ていた鎧甲のおじさんは帰りそびれてしまったんだ。
「あんたも、けっこうマヌケだね」
「そりゃ我が家の嫁を前にして言うのもなんだが、広之や光一を見たらわかるだろうが」
「う~ん、反論できないところが悔しい」
「まあ、向こうに帰った少将殿が何とかしてくれるであろう」
と、わけのわかんないのんきな会話が交わされていて、鎧甲のおじさんを見ていると、間違いなくぼくのご先祖さまで、ぼくは子孫だって思うことがあるんだよなあ。
でも、おじさん、いくら人間じゃないっていったって、テレビは離れてみた方がいいと思うけど。
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ぼくのうちには、人間以外には犬のリカがいる。
リカは飼い主に似て、勝ち気だ。おかげでふられてばかりなんだな。
それ以外、“元”人間がたまに出没する。
で、居座って帰らない。 この前のお彼岸の時には、学校まで出かけて行って一騒動起こしてきた。 たかのり君たちが何とか話しかけるんだけど、見えてないからぼくが通訳でたいへんだったんだ。信用しないだろうな、と思ってもいろいろといたずらをやらかしてからかってくれていたから、見えてなくても人気者だった。
「で、あんたいつまでいる気?」
慶子おねえちゃんが、テレビの前に陣取っている鎧甲のおじさんに声をかけた。
「いやあ、いつまでって言われても…」
鎧兜のおじさんは、あごをぐりぐりとかきながら困ったような表情を見せながらもテレビにくぎ付けになっていた。
そうなのだ。
お彼岸の最後の日、ドラマを見ていた鎧甲のおじさんは帰りそびれてしまったんだ。
「あんたも、けっこうマヌケだね」
「そりゃ我が家の嫁を前にして言うのもなんだが、広之や光一を見たらわかるだろうが」
「う~ん、反論できないところが悔しい」
「まあ、向こうに帰った少将殿が何とかしてくれるであろう」
と、わけのわかんないのんきな会話が交わされていて、鎧甲のおじさんを見ていると、間違いなくぼくのご先祖さまで、ぼくは子孫だって思うことがあるんだよなあ。
でも、おじさん、いくら人間じゃないっていったって、テレビは離れてみた方がいいと思うけど。