こんばんは、へちま細太郎
です。
ここしばらく、ぼくのうちではお雛様が7段飾りの豪華さで居間を占領していた。
ぼくは菜々子はかわいくて大好きだけど、お雛様は嫌いだ。いや、お雛様はきれいだよ。きれいだけど…。
ちょうど10ヵ月を迎える菜々子は、お雛様をさわりたくてたまらないらしく、段飾りの上に手を伸ばしてなんとか飾りものを手に入れようとするけど、すぐに引き戻されて大暴れだ。
広之おにいちゃんは、デレデレと、
「ちゅー」
とほっぺたをキスぜめ。
「こ~ちゃんも女の子が欲しかったろ、かわいいだろ」
「細太郎で充分だよ」
「おばさんは、女の子欲しいでしょ」
「別に」
おばあちゃん、そっけない。 ぼくは、雛あられを食べながら聞くとはなしに聞いていた。
「娘はいなくても女の子のかっこをしたやつがいるわなあ」
「
」
おじいちゃんの言葉に視線がおとうさんに集中してやがてぼくに 向かってきた。
「うっ」
ぼくの脳裏に、あの…あの写真がフラッシュバックしてきた。
「気持ち悪いことを思い出させるなっ」
ぼくは苦虫を噛み潰したような表情のおとうさんをちらっとみて、
「二度と思い出させるなあ」
と叫んで、2階に駆け上がってしまった。
「ほそたろぉ」
おとうさんの情けない声が追いかけてきたけど、そんなことどうでもよかった。
あ~、忘れていたのに、まだまだ心の奥深くに傷が残っていたのかぁ。
がっくりだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyob_uru.gif)
ここしばらく、ぼくのうちではお雛様が7段飾りの豪華さで居間を占領していた。
ぼくは菜々子はかわいくて大好きだけど、お雛様は嫌いだ。いや、お雛様はきれいだよ。きれいだけど…。
ちょうど10ヵ月を迎える菜々子は、お雛様をさわりたくてたまらないらしく、段飾りの上に手を伸ばしてなんとか飾りものを手に入れようとするけど、すぐに引き戻されて大暴れだ。
広之おにいちゃんは、デレデレと、
「ちゅー」
とほっぺたをキスぜめ。
「こ~ちゃんも女の子が欲しかったろ、かわいいだろ」
「細太郎で充分だよ」
「おばさんは、女の子欲しいでしょ」
「別に」
おばあちゃん、そっけない。 ぼくは、雛あられを食べながら聞くとはなしに聞いていた。
「娘はいなくても女の子のかっこをしたやつがいるわなあ」
「
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_3.gif)
おじいちゃんの言葉に視線がおとうさんに集中してやがてぼくに 向かってきた。
「うっ」
ぼくの脳裏に、あの…あの写真がフラッシュバックしてきた。
「気持ち悪いことを思い出させるなっ」
ぼくは苦虫を噛み潰したような表情のおとうさんをちらっとみて、
「二度と思い出させるなあ」
と叫んで、2階に駆け上がってしまった。
「ほそたろぉ」
おとうさんの情けない声が追いかけてきたけど、そんなことどうでもよかった。
あ~、忘れていたのに、まだまだ心の奥深くに傷が残っていたのかぁ。
がっくりだ。