こんばんは、へちま細太郎
です。
今日の日程をクラス委員の野茂が決めてくれたおかげで、赤松先生はさんざんな目にあった。
「はい、まずは山で山菜採りをします」
「山菜?」
全員が呆然。
「山菜ってどれだかわかんねえよ」
文句をつけると、
「大丈夫です。専門家が手助けしてくれます」
と、自信たっぷりだ。
「なんか、いやあな予感がしないでもねえな」
と、たかひろ。
「専門家といえば、ひとりしかいねえよな」
とは、鈴木。
「きっと、赤松、血圧あがっちゃうよな」
と、みんな期待に胸を膨らませたと同時に、
「諸君、待たせたなあ」
と、高らかな笑い声とともに中島教授が現れた。
「やっぱり…」
ぼくらは拍手大喝采だが、赤松先生は硬直。
「さあ、昼飯は山菜の天ぷらだぞ」
と、天ぷら油と鍋を取り出してやる気満々だ。
「さあ、みんな、お昼までに時間がないからね」
野茂は自分で作ってきたクラスの旗を掲げて、
「さあ、みんな行くわよっ」
と、拳を振り上げた。その勢いに押されてぼくらも、
「お~っ」
と声を上げて、全員で美都田吾作のテーマソングを大合唱しながら山に入って行った。 その間、赤松先生は硬直したまんま。阿南先生が顔の前で手を振ったが全然気がつかなかったそうで、
「だめだ、こりゃ」
と、人差し指で推したらそのまんまひっくり返ってしまったよ、とあとからしんいちが教えてくれた。
「気絶しちゃって、合宿所に運ばれるなり熱が出ちゃったんだってさ」
そんなこととはつゆ知らず、ぼくらは中島教授の指示で山菜採りに精を出し、野茂はみんなが離れて行かないように気配りを忘れない。
「何であんなにしっかりしてんだ?」
「すげぇよ、あんで高校生になったらどうなるんだろう」
男子は野茂以外の女子もとてつもなくしっかり者ばかりなので、これからは野茂について行こう、と決意しあったのた。
ぼく、もしかしたら楽しくやっていけるかもしれないな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyob_uru.gif)
今日の日程をクラス委員の野茂が決めてくれたおかげで、赤松先生はさんざんな目にあった。
「はい、まずは山で山菜採りをします」
「山菜?」
全員が呆然。
「山菜ってどれだかわかんねえよ」
文句をつけると、
「大丈夫です。専門家が手助けしてくれます」
と、自信たっぷりだ。
「なんか、いやあな予感がしないでもねえな」
と、たかひろ。
「専門家といえば、ひとりしかいねえよな」
とは、鈴木。
「きっと、赤松、血圧あがっちゃうよな」
と、みんな期待に胸を膨らませたと同時に、
「諸君、待たせたなあ」
と、高らかな笑い声とともに中島教授が現れた。
「やっぱり…」
ぼくらは拍手大喝采だが、赤松先生は硬直。
「さあ、昼飯は山菜の天ぷらだぞ」
と、天ぷら油と鍋を取り出してやる気満々だ。
「さあ、みんな、お昼までに時間がないからね」
野茂は自分で作ってきたクラスの旗を掲げて、
「さあ、みんな行くわよっ」
と、拳を振り上げた。その勢いに押されてぼくらも、
「お~っ」
と声を上げて、全員で美都田吾作のテーマソングを大合唱しながら山に入って行った。 その間、赤松先生は硬直したまんま。阿南先生が顔の前で手を振ったが全然気がつかなかったそうで、
「だめだ、こりゃ」
と、人差し指で推したらそのまんまひっくり返ってしまったよ、とあとからしんいちが教えてくれた。
「気絶しちゃって、合宿所に運ばれるなり熱が出ちゃったんだってさ」
そんなこととはつゆ知らず、ぼくらは中島教授の指示で山菜採りに精を出し、野茂はみんなが離れて行かないように気配りを忘れない。
「何であんなにしっかりしてんだ?」
「すげぇよ、あんで高校生になったらどうなるんだろう」
男子は野茂以外の女子もとてつもなくしっかり者ばかりなので、これからは野茂について行こう、と決意しあったのた。
ぼく、もしかしたら楽しくやっていけるかもしれないな。