こんばんは、へちま細太郎です。
クラス委員長の野茂は、今日も元気いっぱいだ。 成績もいいし、美人だし、ハキハキしていて性格もサッパリしている。
鈴木も岩沼もみんないいやつだ。
だから、ぼくはこのクラスが大好きだ。
男女別になった体育は、みきおのクラスと一緒で、ここにははるみがいた。 はるみは相変わらずだが、中学生になってからはけっこうきれいになったけど、ぼくのタイプじゃない。
だけど、ぼくが野茂と話していると割り込んできたり、ぼくにバレンタインのチョコをくれた先輩が同じ孟宗に通っているんだけど、この先輩と喋っていても邪魔をしてくる。
「なに、あんた、ストーカー?」
と、野茂と口げんかになったこともある。
はるみがぼくを好きらしい、とばらしたのはたかひろだけど、
「あいつの態度をみりゃ、わかるよ」
と、バスケの先輩が笑ってた。
あ~、迷惑な話しだ。
「でも、おまえ、彼女いるだろう」
と、谷川先輩がウリウリと冷やかしてきた。
「彼女って…、まだそんなんじゃありません」
頭に浮かんだのは、夏休みの間、りょうこちゃんと一緒に犬の散歩をしたり、おとうさんにないしょでテニスしたりしたこと。
みてたのかあ。
「まだって、この野郎…」
う~ん、参ったなあ。
ますます、意識しちゃうじゃないかあ。