こんばんは、へちま細太郎です。
なんか、外すっげえ風なんだけど…。
外の部活のサッカー部のたかひろや、陸上部のしんいちたちの髪の毛が爆発していた。
「女の子のスカートがぴらぴらめくれ上がっていて、けっこうおいしいかも」
と、体育館に入ってきたたかのりがうれしそうにわめいていた。
「女の子ののスカートの中なんて、妖怪パンツを思い出すなあ」
僕らは、のぶちゃん先生が体育館を出たすきにおしゃべりをはじめた。
「ああ、冬になるときったねえスウェット履いてたあれ」
「今どうしているだろうねえ」
そこに、僕らの話を聞いていた部員たちが、
「なんだよ、妖怪パンツって」
と話に首をつっこんできた。
「昔ね…」
と、ぼくらが話始まった時、
「おまええらあ、いつまでサボってんだあ」
「げ」
のぶちゃん先生が、うしろに仁王立ちしていて、
「ばかやろ~、そんなんで、全国大会で勝てると思うのか」
と、ボールをぶつけてきた。
「ぎえええ」
「わめいてんじゃねえ、バカものども」
鬼、鬼、鬼、ぼくらはどうして普段は間抜けなのぶちゃん先生が、バスケの時だけ鬼に豹変するのか、理解しがたかった。
くそ、風に吹かれてとんでいってしまえ、バカ。