へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

中島教授、片山教授、中学校に乗り込む

2009-04-17 10:26:58 | へちま細太郎

はいよ、けんちゃんだ。

細太郎が授業にも出ず、大学の園芸部と学園のカウンセリング研究所に入り浸っていることが問題になり、担任の赤松はのぶちゃんに負けないくらい融通のきかない性格なので、けっこうおおごとになってしまった。
校長を通して中島&片山教授に厳重抗議をしたんだけど、安部(あんべ)校長は中島教授とは旧知の仲で、どうも安部校長は中島教授が苦手らしい。
「だいたいなんだ、この学園はもともとは偉大なる美都田吾作ゆかりの園芸部が主体ではないか。その学部長にして教授であるこの私に対して、抗議をするとははなはだ無礼である」
と、中島教授が乗り込んできて職員室で怒鳴る怒鳴る。
赤松は青くなってふるえていたが、
「ちゃんと、勉強の面倒までみてくれるんでしょうか。近藤はトップで入ったんですから、成績下げないでください」
と、中島教授に詰め寄った。
「バスケ部に入部させる予定ですから、早く解放してくれよ」
のぶちゃんのうすらバカもぶっちょうづらを下げて、にらむ。
「ばあかもんあの小僧にプレッシャーをかけるな。このマッドサイエンティストの後は、私がカウンセリングすることになっている。無事悩める心を元に戻して学校生活に戻してやるわ」
と、同じく乗り込んできた片山教授まで、Vサインを出して大見えをきった。
まったく、細太郎、何が不満なんだか…。
けど、あいつに不満も不安もあるはずがなく、わがままでもないから、ただ単に学校が嫌なだけなんだろうな、と俺は思っていた。
だったら、最初から来るなよ、と思ったが、受験をあおった事実もあるから俺にも責任の一端があるかもしれないなあ、とつくづく思ったもんだ。
しかし、困った、親子だねえ。


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