へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

負けたとは言わない根性

2011-08-04 08:48:52 | へちま細太郎

鳥羽伏見でござる…。
誰だと聞かれても、困るがな。

それがしのご先祖さまである、通称関ヶ原のおじさん殿と、常々鎧かぶと殿がうらやましゅうてかなわぬと話しておったところ、
「ひとつわれらも楽しみなどもとうではないか」
と、遠きじじ殿の関ヶ原殿が申すので、それではと校内をさまよっておるうちに、何やらタコ壺のあたりが騒々しい。
「借金抱えて自己破産
「株主総会で文句を言われたくせに何をいっとんだ」
「老害じじいがいなくてええやないか、公平やで」
「かわいそうになあ、ぼくのところはそんな心配ないし」
ああ、これはいつもの東京乳酸菌と新聞と鉄道会社の三つ巴の口合戦であるな。
「やかましいわい
おお、これはマリをすりこぎでうっては走り、という一人以外は走らなくていいという、楽しき合戦のことである。
「うん、これはよいかもしれぬ」
「そうでござるな」
というわけで、匿名希望の東山にくっついて三連戦とやらを見に行くことにしたのだ。
「くたばれくたばれジャイアンツ
「地獄におちろ、ジャイアンツ
ここでも、口合戦である。
「ジャイアンツとは何でござるかの」
「敵陣のことでござるかの」
「くたばれ~ゴミ売」
ほええ、なんというヤジであるかの。
そろそろ戦も終盤を迎えたころであるか、カ・ッキーンというよき音がし、矢のような球が観客席に飛び込んだ。
あ~
東京どうむとやらがすさまじい歓声で崩壊すると思うたが、しかしこれは鉄道会社が負けたということらしい。
「負けやないで、ホームラン打たしてやったんや、気の毒やろ、借金かさんでな」
何をいっているのかさっぱりわからぬが、こういうことらしい。
ゴミ売り・・・あ、いや負けが込むと「借金生活」というロクでもない表現をする苦しい戦運びをしているじゃいあんつとやらに、要するに虎模様の陣が勝ちを譲ってやったということらしい。
あっぱれなり、敵に塩を送るとは、見上げた根性なり。
しかし、それにしてもの、負けは負けなのであるが、こういう面白き表現をして次の戦に備えるとは、よき心構えと申すものだの~。
面白いので、明日も見に参ろう。
しかし…
くたばれ読売とはよにもすさまじき口合戦だの~。
ほ~ほっほっほっ


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