シャッターがなぜ閉まる~!
という絶叫ととともに、シャッターをぶち破ってバイクが突っ込んできた。
「きゃあ」
「うわあああああ」
悲鳴と怒号が炸裂する中、バイクにのった仮面ライダーが変身ポーズを決めていた。
「バカか」
副住職さんがここまでバカでアホウだとは思わなかった。
「心頭滅却すれば、シャッターもまたカーテンに同じ」
腰を抜かして口をあぐあぐさせている大星由良之助以下19名は、あまりのことに口がきけないでいる。
「因業じじいめ、仏罰を当ててやる~!」
「ばあかめ、おまえは仏罰をあてるほど、修行を積んではおらぬ」
「黙れ黙れ、この間の遺恨覚えたるか~」
「遺恨など、ないわ~」
「秘策があるぞ、じじいが丹精こめた麦畑、これからこのサイクロンで踏み荒らしてくれるわ~」
立場逆転してるってか、あ~、仮面ライダーはそういえばショッカーの改造人間だった。
悪に帰っただけかって、ちが~う、副住職はもとから悪人だった。
ぶおおん、という単気筒の小気味よいエンジン音がこだました。
「すげえ、あそこまで改造して乗っているなんて、副住職ただもんじゃねえ」
荒波が感心してつぶやくと、
「ありゃ、兄貴のバイクだ」
と実孝さんがボソッとつぶやき、腰を浮かして逃げ出そうとした。
「どうしたんすか?」
「兄貴が怒ると、副住職のバカなんて、あっという間に病院送りだ」
と、逃げ出してしまった。
「あ?」
俺たちが顔を見合わせると、
「てめえ、俺様のバイクに何さらしてくれとんじゃ」
とさらに絶叫がこだまし、バイクにまたがってた仮面ライダーがふっとんでいってしまった。
「この脳みそくそたれ野郎があ!」
うわ、やばいぞ、こりゃ。。。
細太郎でした。。。
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