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姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

似てほしくないところが似てしまうわけ

2009年07月03日 | Weblog

【2009年の記事】

 

似てほしくないところばかり似てしまう・・・わが子。

 だけではありません。学級をお持ちの方は、自分の学級の子どもは、似てくるか(またはその逆か)

 養護教諭の先生なら、自分の課題と同じ課題を持った子がたくさん来室する(このことに気づく人は少ないですが)

 なぜだと思いますか?



 時折、セミナーや講座でもするお話しですが・・・



 以前、小学校に勤めていた頃、

 ある担任の先生が持つクラスは、給食の残菜が、

 他のクラスに比べて明らかに「少ない」ということがありました。とにかくよく食べるんです!


 特に、給食指導をしているわけでもないのに、

 食が細いと思われていた子どもも、その先生のクラスになると、不思議に食べる量が増えるのです。

 そして、何より、クラス全体が活気に満ちていました。



 そのころは、先輩の先生方が

 「よく食べる教師が担任をすると、子どもに伝染する」なんていうわけのわからない、

 それでいてなんとなくそうかもしれないということを話していらっしゃいました。



 今は、その理由が、脳の視点からもう少し、わかってきたように思っています。

 「意識」と「無意識」のお話は、講座でも、ラジオでも、メルマガでもよくするのですが、

 意識と無意識を比べた時、圧倒的に無意識の力のほうが強いことはよく知られています。

 (10年前の計算によると、コンピュータのビット数に換算して 1:20000と言われています)



 つまり、意識的にしていることより、

 無意識にしていることのほうが、ずっとずっと強力に影響するということです。

 その先生は、とにかく給食が大好きだったんです。

 子どもたちの前だから意識的においしそうに食べるとかそういうことではなく、本当に好きで好きで、

 心の底から楽しんで給食を食べていました。

 その行動は、無意識的です。

 なので、子どもたちは、大きな影響を受けたのだと考えています。



 子育てでも同じで、

 似てほしくないところが似る というのは、無意識にやっていること(自分ではあまり良くないと思っていても無意識にやっている)がほとんどだからです。
 
 私も子どもたちが小さい時、「お片づけしようね。」なんて言いながら、

 無意識にものをあちこちにおいて、「ないない」と探す始末。

 子どもたちは、「お片づけしよう」と私が頑張ったことより、「片づけてくれ~」と叫んだことより、
 私が無意識にやっている言動により多くの影響を受けてしまいました。

 (ああああ 自分自身ももっと早くからこんな学びをしておくんだった!!と思いました)



 そして、ここ1か月ほどは、さまざまな人とのかかわりにおいても、特にそれを強く感じています。

 意識的にことばで言ったことより、何気なく言ったことば(無意識に出ていたことば)に、その人の本意を感じることがあります。

 それが、違和感となって、どうしても腑に落ちることばとして入ってこないことがあります。きっとここ数カ月の様々な気づきの中で、さらに本来の体感覚がもどってきているせいでしょうか。

 それがわかるようになっただけに、人間関係では、その違和感に苦しめられることもありますが、逆に、個人セッションなどにおいては、感じ取る感性が高まってきたように思います。

 先日、久々に会った友人から、

 「昔のあなた(教員時代)のあなたは、いつも目が忙しく動いていて、常にあわただしかった。今は、目の動きがゆっくりになったね」と言われました。


 たくさんの学びの中で、時には、自分で見たくないほどの自分の内面と向き合って、それがあることを受け止めて

 ちょっとずつ ちょっとずつ 進化していく自分を体験した時

 人間は、本当にすばらしい可能性と価値と能力を持っていることを、深い部分から信じることができるようになったと思っています。

 自分が体験すれば、それは、自分への信頼となり イコール 

 かかわる人たちすべての信頼と変わるのではないかと思います。

 どの状態にある人も

 必ず自ら力をもってよりよい状態に変化することができるという存在そのものへの信頼です。


 知識より体験が 人を変えていくというのは 


 こういうことなのかもしれません。

 

 保健室コーチングでも、受講生さんにそれを感じてくださる方は、成長の度合いが大きいのです。

 

 自分自身を理解し、受け容れることなく周囲を理解することも受け容れることもできないのです。

 


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