【200712月の記事】
12月17日 第5時。 2年生で学年授業が行われました。
毎年、本校の2年生を対象に行っている大切な授業です。
例年は、私がメインティーチャーでやっていましたが、
今年度より、学年の先生によってやっていただく流れに変えました。(といっても本校は、今年で閉校となるため、この思いは新しい中学校へと引き継ぎたいという思いも込めてあります)
養護教諭が変わったら、ひとつの授業がなくなってしまった。
そんなことではならないと思っています。
健康教育は、養護教諭がコーディネートはするものの本来、学年の先生たちとの連携によって作り上げるもの。でも、養護教諭が変わっても、同じものが引き継がれていくそんな地盤を創っておきたいと考えています。(私が新制大口中へ配属になるかどうかは未確定なので)
それは、さておき、
やはり、学年の先生方は、学年の実態にそった素敵な授業をしてくださいました。丹羽郡の養護教諭も数名参加する中、生徒たちとコンタクトを取りながらの一連の「いのち」「自分と友達の存在の価値」をつたえる授業でした。
授業の冒頭、学年主任のM先生がこんな話をされました。
「あなたたちの生活の中には、いやなこと、つらいこと、楽しいこと、いろいろなことがある。今日は、それもふくめて、あなたたたちの存在というものがどういうものなのか?あんたの隣の友達の存在ってどういうものか、そんな勉強をします。聴きたくないと思っても、正面から受け止めて、考えてほしい。逃げないでください。」
そんな熱い語りの中、冒頭にひとりの女子が作文を読んだ。
彼女が、ずっと、心の中に抱いていた1つの思いを、みんなの前で語った。
体育館中が、シン・・・となった。
だれもが、彼女の心の叫びを聞いていた。
そして、授業にはいった。
うまれたての赤ちゃん人形の登場。
「だれか、だっこしてみないか」
数人の生徒が手を挙げる。
「頭が重い。」「思ったより重い」「おいおい、そんな抱き方するなよ」「あはは」 そんな暖かい雰囲気につつまれる。人形といえど、赤ちゃんというのは、その場を和やかにする力があるようだ。
授業は、子宮内の赤ちゃんについての内容となる。
「へその緒は、お母さんのものか?赤ちゃんのものか?」
3人の先生が、理由をつけて、「お母さんのもの」「いやいや赤ちゃん自身がル繰り出す」という2つの意見を話す。
生徒たちは大混乱。さてさて、みんな(班)で話し合ってみよう!! 話し合ったら、みんなで意見交換!
へその緒も胎盤も、みんな、赤ちゃんが自分で作り出すんだよ!
え?そうなんだ!!
ぼくたちは、自分自身でうまれるためにそうやって来たんだね。
さてさて、次の大きな質問だよ。
「あなたという存在のもとになった いのちのもとはいつからこの世に存在したいたの?」
さて、またまた先生たちの珍回答が、みんなを惑わす!!
(1) お母さんが思春期の頃
(2) お母さんが胎児の頃から
(3) お母さんが妊娠する少し前から
正解は「お母さんが胎児の頃から」
そう、あなたの命は、すでに、お母さんが胎児の頃から、大切に持っていたんです。そんな前から、ずっとずっと、この世に生まれてきたいと願う「いのちのもと」は600万個もあったんです。
その中で、いのちとなってこの世に誕生したあなたはなんという「奇跡の存在」でしょうか。
一組の両親からうまれる「あなた」の確率は、70兆分の1です。
あなたの隣に座っている友達も、70兆分の1です。
そして、あなたの命を引き継いできた先祖の誰かひとりでも欠けていたら、あなたはこの世に存在しない。
70兆分の1の奇跡同士が、こうして、同じ学年の友達として存在している。その出会いの確率すら天文学的な数字ではないでしょうか???
最後にゲストにきてくださった ママになりたての方のお話を聴きました。
おなかにできたとわかった時の喜びと不安。
そして、生まれてきたわが子を育てながら、自分がこうやって育ててもらったんだという親への感謝。
そんなことを、6ヶ月の赤ちゃんと共に、やさしく語ってくれました。
みんなも赤ちゃんだったよね。
みんなもいつか、命をつなぐよね。
授業の最後、M先生のことばです。↓
「だから、だから、だから・・・・!あなた自身の存在も あなたの隣にいる友達の存在も大切にしてください。」
みんな、逃げないで、大切なお話に向き合ったね。
2年生のみんなの感想が楽しみです。
勝手ながらお知らせだけしにきました。
記念のカレーライス作ってみました。
手間がかかってしまう料理ですがご覧いただけたら幸いです。
コメントできず本当に申し訳ありませんでした。
応援して失礼します。現在2位でしたよ~
4歳児の娘に亡くなった私の祖母の話をして、「父ちゃんもいつかは死ぬけれども、お前や、お前の子供に父ちゃんのいのちは繋がっているんだよ」とピロートークでした際に、「父ちゃんは死んじゃ嫌だー」と泣き出した様子が思い出されました。
今は、少子化・核家族化で子供達に実体験を伝える場が亡くなっていますね。
また思春期の微妙な時期にこれを伝えることの大切さを思いました。