姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

アプローチが負の結果を招く時・・ 保健室コーチングベーシック信州会場1講2日目

2012年10月22日 | 保健室コーチング

【2012年の記事】


 保健室コーチングベーシックコース信州会場 1講2日目

 1日目に学んだ 脳のしくみをもとに 実際にさまざまなアプローチを学んでいただきました。

 

(1)フィジカルアプローチ

 養護教諭さんが 一般のコーチやカウンセラーと違うのは カラダからのアプローチができること。

 子どもたちは 心の状態がまずは体の不調となって 現れます。

 子どもたちが まず 保健室を訪れるのはそのためです。

 緊張や不安を カラダからアプローチして緩和させることができるのは 養護教諭ならでは。

 というわけで フィジカルアプローチでは 

 東洋医学的な視点とキネシオロジーを取り入れた保健室ですぐにできて効果が表れる手法をお伝えしました。


 すでにこの手法を学校で活用されている養護教諭さんは 

 「宿泊学習の時に 眠れないと言ってやってきた子どもにやってあげたらあっというまに落ち着いて眠りました」

 という報告を受けています。

このワークの実習でも 状態管理という視点で 検証をしながらの実習を行いました。

 保健室コーチングで大切にしているのは アプローチする側の 「状態管理(心と思考と体の整合性)」です。

 アプローチをかける側がその状態を保つことで、相手への効果性が変わってきます。

 逆に言えば アプローチする側が 

 相手に対してどう思っているか 自分が自分にたいしての信頼度はどうか

 自分の意識が 「今ここ」にあるか・・・

 などの目には見えない内的条件が明らかにクライアントに影響を与えます。

 実際に子ども役の相手に、いろいろな内的条件を設定してアプローチしていただきました。

 相手に対して「助けてあげなくては」という想いや 

 「これでいいのかな?」という自分自身に対する不安をもってやっていただくと

  相手が「気持ち悪くなった」「腰が痛くなった」「締め付けられる感じ」などの 反応が出ました。

 心と思考と体の整合性をとっていただいた後は

 クライアント(子ども)役の方は 「不安が薄らいだ」「気持ち良くなった」「安心した」という 

 反応の変化がありました。

 人の体に触れる時は、すでにそれだけで、深いレベルで情報や想念が流れ込んだり 

 流したりということが起きています。

 このことを知らずに(自分の状態管理をしないまま) 

 人に触るということは非常に危険なことであり、自分が相手の負の感情にやられてしまったり 

 逆に相手に自分のものを必要以上に流し込んだりすることによって 

 場合によっては相手が負の感情を高めてしまったり 逆効果となってしまったりします。
    
 人の体に触れる人、人と接する人は こうしたことを 知識ではなく 体験しておく必要があります。



(2)五感についての脳科学的理解

 NLPでは入力装置としての五感をとても大切に扱います。

 五感について 本質的な理解をすることはNLPのワークの本質を理解することでもあります。

 単なるタイプの違いの理解ではなく、クライアントの内的世界を知るためにとても大切な概念でもあり 

 観察の視点のポイントでもあります。

 タイプの違いでミスコミュニケーションが起きていること、

 五感でとらえる情報がいかに私たちの認知や判断に影響を与えているかを体験しました。



(3)サブモダリティチェンジ(五感の質)による嫌悪感 不安感の解消

「あの先生がいやだから教室に行きたくない」

「思い出すと今でも不愉快になる」

 なんていう子どもたちの来室に対応できるスキルです。

 デモのワークを見ていると 

 「えー、うそー なんでそんなことで変わるの?そんなばかな」と思うワークです。

 実際にやってみると 

 「うわ!ほんとに 嫌じゃなくなる!」の声 

 ほんのわずかな時間で この変化!に驚きの声です。



 内的体験の視覚と聴覚のサブモダリティ(五感の質)を変化させる方法と  

 内的体験の体感覚のサブモダリティを変化させる方法です。

 NLPの代表的な手法ですが

 学校教育の範囲内で活用できるようアレンジしてあります。


(4)視点と焦点を変えるワーク

  アソシエイトとディソシエイトの概念を使ったワークを楽しみました。

  基本的なワークを本質的に理解できると現場の状況に合わせていくらでもアレンジできます。

  アレンジ力こそが現場力!

  知識だけ、やり方だけを聞いた人はアレンジはできません。

  系統的に理解していくことでしか柔軟性もアレンジ力も発揮できません。


(5)言語のNLPてき理解と傾聴トレーニング

  保健室コーチングも初期のころは いわゆる 傾聴スキル(うなづく 繰り返す など)をやっていましたが 

 形だけのスキルの練習はやらなくなりました。

 それ以前の聴き手の状態管理に重点を置いています。

 「相手の話を何も言わずに聴く」ということは決して悪い事ではないですが 

 聴き手の状態によっては 相手の負の感情や思い込みを強化してしまうのだということを 

 ワークで検証します。

 そのワークを通して、自分のいつものパターンを知り、

 入りこみ過ぎる場合は 状態をすぐに立て直して話を聴くというトレーニングをします。

 初めはその状態になっていくことすらわからなかった受講生さんも 

 徐々に自分が相手と同一化する瞬間がわかるようになりました。

 これが飛躍点です! 

 状態を立て直す方法も実にシンプルで、まったく影響力が変わることも実感していただいています。

 ニュートラルな状態をキープできると 

 「相手の思い込みに気づいてツッコミ質問(確認質問)が自然に出てきた」 

 「自分がニュートラルに聴いているだけで、相手が話しをしながらクールダウンして(客観性を取り戻して)自分からこうしてみようかな」と言い出した。


 これは 人間と人間の間で起きている「無う意識レベルのコミュニケーション(想いの交流)という視点から 

 説明すると

 相手の負の感情を増幅する聴き方と (相手が話しているうちに自分の思い込みや負の感情を増幅させる)

 相手の負の感情を干渉させる聴き方 (相手の感情に干渉作用をもたらし客観性を取り戻させる)

 傾聴はとても大事です。

 感情に寄り添うことが悪いとは言いませんが、そればかりやっていると大切な情報を読み取れなくなります。

 受容と共感とは 同一化することとは全く違います。

 そこができて初めて 相手を教育的に支援することができます。


(6)チャンクダウンによる思い込みの解除

 保健室に来る子どもたちの訴えは 思い込みと一般化 歪曲、省略だらけです。

 チャンクダウンを使って 

 思い込みを外したり、大変なことだと大きくとらえていることを細かくしていき、

 より解決しやすいサイズにまで落とし込むというワークをやりました。


 みなさん 素晴らしいですね!

 おおきくとらえて苦しくなっていることを細かく砕くことで 

 「なんか解決できそうかも」に 変化させていらっしゃいました。


 第1講2日目は こんな感じで終わりました~ あー 楽しかったね。すごい気づきの連続でした。

 養護教諭さん スゴイ!

 自分と真摯に向き合うみなさん スゴイです。


 第1講の感想は 次の記事で ご紹介します。

           
  


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