本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

たんかん

2015-03-03 21:12:04 | 住職の活動日記

鹿児島より良い香りに乗せて

「たんかん」というおみかんが

届きました。

 

   

 

始めて見るおミカンで、

調べてみると、広東省が原産、

ポンカンとネーブルの掛け合わせで

出来たミカンだそうです。

柑橘系の中では糖度も高い

 

   

 

とても色もいいし、

しっかりした大きめの玉です。

 

始めて見るミカンに …、

弘法大師が嵯峨天皇にミカンを差し上げた

天皇はとても喜ばれて、

始めて見るミカンの形や香りに

異国の香りがする、と

大変喜ばれたという話が残っています。

 

  

 

お供えして、

一つ頂きました。

皮は少し硬く、けど中の薄皮は

とても薄くて、八等分して

薄皮ごと頂きましたが

香りもよく甘くてとても美味なるものです。

 

手紙が添えてあり、

「僥倖に恵まれました。」

そして、

「畢生の友として…」

と、初めて聞く言葉です。

『僥倖』(ギョウコウ) 思いがけない幸い。

『畢生』(ヒッセイ) 終生。

というような意味です。

 

弘法大師が最澄にあてた手紙

『風信帖』は

「風信雲書 天より翔臨す」

という書き出しで始まります。

思い掛けなくもあなたからお手紙を頂き、

ということを、「風のたより、雲の書」

と表現しておられます。

 

『畢生』ということですが、

この言葉もお経の中では

似たような言葉で、

「畢竟」(ヒッキョウ)ということがあります。

畢も竟も、どちらも終りという意味です。

「畢竟空」というような言葉もよく見ます。

絶対の空という、

佛もことを「畢竟依」と、

私たちにとって最終のよりどころ

ということです。

究極とか最終という意味です。

 

Ultimate Concern

(アルティメイト コンサーン)

という、究極的関心

これが私たちにとっての最終課題です。

 

「たんかん」というミカンから

話が広がってしまいましたが、

頂いた先生がやはり研究熱心な方で

いつも何かにつけて

問いを発しておられます。

たぶん、

「僥倖」とか「畢生」という言葉も

私への投げかけではないかと

そんなことで、

美味しいミカンが難しい話になって

  

 

        すいません 

 

 

 

 

 

 

コメント
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