本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

方便 

2015-03-10 18:27:45 | 十地経

よちよち歩きの孫が

歩く楽しさをおぼえたせいか、

つい調子に乗って転んでしまった。

泣き出す孫に、

「ノウマクサンマンダ…

イタイイタイの飛んで行け !!

プップップ」 とやると、

おまじないが効いたのか

急に笑顔になります。

 

 「嘘も方便」とかいいますが、

方便という言葉も一般的な言葉として

定着しています。

孫の例はどうかと思いますが??

 

方便とは

仏教ではとても重要な意味をもっています。

 

「方便智」といって、一つの智慧なのです。

インドの言葉では「ウパーヤ」といいます。

この言葉を西洋人は「to near」近づける

と訳しました。

確かに、本当のことに近づけていく

という意味からすれば納得です。

 

不思議に思うのは、

この「ウパーヤ」を「方便」と

翻訳したことです。

方向の方に便利の便と書いて

方便、なんともわかったようで

文字面から見ると

理解に苦しみます。

 

辞書には1ページ半ほどを割いて

結構丁寧に説明してあります。

かいつまんで、

◎相手の力量を見て教え導き、

◎いいことをすれば何々を与えると

 約束し、

◎悪いことをする人には

 恐ろしい姿で悪を止めさせ、

◎手本を示していい方に導くとか

そのようなことがもっと詳しく

厳密に述べてあります。

 

その具体例が出るということは

その背景に智慧があるということです。

だから、方便智といわれるのでしょう。

衆生を思いやる智慧がなかったら

ただの方法論、手練手管ということになってしまいます。

 

して見せて、まねさせ、ほめてやる

その繰り返しが、

方便行の実践のようにも思いますが

やはり、衆生の相を見極めるという

智慧が根底になかったら、

人を見抜く、というより自分を見抜く

そういう智慧を丁寧に

学んでいくことが大せつなようです。

 

2歳くらいまでは、

孫にとっては面白いまじない師かも、

もうそういう方便も効かなくなります。

ま~~ 私の相手をしてくれるのは

3歳くらいまでかもしれません。

 

順次、方便智を磨かねば !!

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冬将軍最後のひと暴れか ?

2015-03-10 11:39:52 | 住職の活動日記

日本列島、雪や強風

九州でも雪が降るという

3月としては珍しい天気のようです。

 

   

 

宇治でも、9時半ごろ

突然の雹が降り始めました。

 

    

 

庭のつつじにも白い花が咲いたように

落ちては消え、落ちては消えと

 

   

 

手に取ってみると、

次々落ちてくるのですが

あっという間に融けてしまっています。

 

新聞も昼から雪マーク、

気温も、今4℃

これから冷えてくるのかもしれません。

 

どうもこれが最後の冬将軍のようで

来週から急に温度が上がるようです。

本当に体調管理が大変 !!

 

こんな時は部屋の中で

大巣篭りです。

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする