
以下、ヤフーニュースより。
>食堂「たいこ弁当」などを姫路市ほか播磨地域に19店舗(2016年12月時点)を展開する(株)本陣は、1月31日に事業を停止し、事後処理を原正和弁護士ほか2名に一任、自己破産申請の準備に入った。
当社は、1972年(昭和47年)4月に仕出し料理店としてスタート。その後、販売子会社を設立し、当社は製造部門を担っていた。主要道路沿いに店舗展開し一時は40店舗内外にまで拡大、比較的安価でボリュームも多いことから運送業者のドライバーや建設作業員に親しまれ、95年9月期には年売上高約56億4900万円を計上していた。
その後はコンビニエンスストアやファストフード、ファミリーレストランに押されて子会社向け販売が落ち込み、おせち料理や仕出しの売り上げも伸びず、2005年9月期の年売上高は約31億6400万円に減少。また、バブル期に行った不動産や絵画などへの投資が裏目となり、同期において処理を行ったため約8億2800万円の当期損失を計上した。
以降も経営環境に改善の兆しはなく、売り上げの落ち込みが続き、2008年9月期は年売上高約28億5300万円と30億円を割り込んでいた。そのため、同年10月には子会社(株)たいこフーズを吸収合併するグループ再編を実施、再び当社が製販全般を担うこととなり、合併効果から表面上は増収に転じたものの、実質的には減収傾向に歯止めが掛からず、資金繰りが悪化していった。金融機関からの借入金については返済条件緩和などの支援を受けながらの事業再生を図っていたが奏功せず、不採算店舗の閉鎖や産業給食事業、仕出し事業、総菜事業から順次撤退し、2016年9月期は年売上高約11億5600万円にとどまり、収益面では4期連続となる約3億2600万円の当期損失を余儀なくされ、ここへ来て先行きの見通しが立たないとして、事業継続を断念した。
負債は約21億円。
私はこのニュウスを見て、ものすごく寂しくなった。
まだ子どもらが小さい頃、たいこ弁当に寄って弁当を仕入れ、播磨中央公園や「ヨーデルの森」で何度もピクニックをしたものである。
その思い出の「たいこ」が…
たいこ弁当の楽しさは、出来たてのウマそうなおかずを好きなだけ皿に盛って計量販売してもらえるところだ。
こんなふうに、おかずが並んでいる。

これらを選び、ごはんの量も指定して、こんなふうに思い思いの弁当を作ってもらえたのだ。

要するに、オリジン弁当の業態のハシリだったのである。
これだけではなく、イートインも充実していた。
取ったおかずを奥のテーブルで食べてもよし、カウンターで麺類や丼モノをオーダーしてもよし。
特に姫路駅でおなじみ、黄色い中華麺に和風だしのミスマッチがウマい「えきそば」とほぼ同じモノもたいこの店内でいただけた。
ニュウス記事にあるように、近年はコンビニ弁当などに押されていたのだろう。
コンビニ弁当もものすごくクオリティが上がったが、いかんせん全国どこで食べてもそんなに変わらない。
変わるとすれば、おでんのダシぐらいだろう。
その点たいこは、愛想のいいおばちゃんが目の前で作ってくれたおかずを詰められるという安心感と楽しさがあった。
お弁当に、体温を感じたのである。
あぁ、あの「お弁当のワンダーランド」たいこ弁当が破産なんて、いくら時代の流れとはいえ寂しすぎる…