かみつけ岩坊の数寄、隙き、大好き

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 「Hoshino Parsons Project」のブログ

医療相談窓口と総合医の必要性

2008年09月10日 | 言問う草木、花や何 〜自然・生命の再生産〜
年寄りの病気のことでいつも感じることなのですが、今の医療システムはあまりにも専門医制度に偏りすぎていて、人の体や健康を総合的に診てくれたり、相談にのってくれたりするところが無さすぎると思います。

このことは今回の母の入院騒ぎでも痛感しました。

最初に診断した病院の先生は、若くとても親切な先生だったのですが、この部分が細くなっているので処置をしましょうという話だけで、どうしてそうなってしまったのか、これから予防するにはどうしたら良いのか、血管そのものが細い体質の場合、これからどうしたら良いのかなどを話す間もなく手術が決まってしまいました。

とりわけ母の場合は、本人に自覚症状はなにも無かったので、手術しなければならない理由が今ひとつ釈然としないものがありました。

そこで私はセカンドオピニオンをとろうとしたのですが、その病院ではセカンドオピニオンのシステムはないので、紹介状のみ書いてくれることになりました。

それで目ぼしい病院を調べて電話してみたのですが、ある程度の大病院であっても、医療相談というような窓口の実態は、入院患者のリハビリ対策や相談がおもな業務で、はじめから診察以外の医療相談ができるような部署はないことを知りました。

さらにセカンドオピニオンとしてただ医師に相談するとなると、保険が利かないので1万円の経費がかかると受付の人から説明をされました。

個々の対応は親切でしたが、いろいろ電話をまわされたあげく、要は、診察以外に個々の患者が医療相談をするような環境はどこにもないことでした。


少し前に、テレビで偶然みたことですが、院長自らが病院の受付をしているところの話がありました。

その院長曰く、
その病院の最も知識のあるものが、受付にいることで患者への最良の処置アドバイスが出来る。
今の医療の半分以上だか3分の2だかは、専門医ではなく、総合医がいればそこで済ませることが出来る。
いきなり個別の専門医に回すから、たらい回しにあったり、必要の無い治療や薬を与えられるようになってしまうのだと。

すばらしい先生だ。

と、思ったけど、どこの病院やら、なんという先生やら
もうわからない。

医療システムそのものが、治療や薬を出さないと商売にならないようになっているので、このような先生の考え方は通用しにくいかもしれませんが、現実にはこの先生の病院の方が患者の信頼を得ることができて、結果的に繁盛している。

どんな業種でもこれは同じですね。

最近、担当医を1人に決めた方が良いなどという議論が起きていますが、それよりもまず、専門医ばかりで構成される病院ではなく、総合医をきちんとおいた病院が基本になってほしいと思う。

そうすれば、どれだけ世の年寄りが安心できる医療になることか。



そういえば、この西洋医学の部分の寄せ集めとして人間をみる発想と、はじめから全体を構成している相互関連を持った部分として人間を見る東洋医学の発想の違いを「こむらがえり」のことで感じたので、次回はそれを書くことにします。
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