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かみつけ岩坊の数寄、隙き、大好き

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 「Hoshino Parsons Project」のブログ

ヤッサ祭り 2014年

2014年10月09日 | 「月夜野百景」月に照らされてよみがえる里

 

 

 県下でも奇祭として知られる、みなかみ町月夜野地区の小川島の鎮守である若宮八幡宮のヤッサ祭りを見ることができました。

 9月の最終土曜日に行なわれるとの情報でしたが、直前に検索をしても、当日の詳細情報はありませんでした。とても面白いお祭りなのですが、対外的にはあまり宣伝せず、地元の祭りとしてだけ親しまれているようです。確かに祭りの会場は村内神社前の小さな広場。それほど多くの人がつめかけられても困るようなところでした。でも、実際に見せてもらったら、地元の行事だけにしておくにはもったいない、とても魅力、迫力にあふれたものでした。

 

祭りは、まず盆踊りからはじまって、加えて今年は矢瀬太鼓が続き、大いに盛り上げてくれました。

この夜の明かりのもとで演じられる矢瀬太鼓も、とても見物なのですが、このことは別の記事で書かせていただきました。

http://blog.goo.ne.jp/hosinoue/e/7932c12ea8072a72458beb08457b9cf5 

 

 祭りは夜になって行なわれる。

ドドン、ドンドンの太鼓を合図に、壮健と呼ばれる若者組が、猿股の上に褌をつけた裸体となって集まってくる。

神主が一拝みしたのち、お神酒をいただく。

二番太鼓の音とともに裸祭りがはじまる。

 

 

本社から少し離れたところに集まり隊列を整える。

先頭は「鉦」をたたきながら「ヤッサ」「シンジュウロウ」とかけ声をかける。

「シンジュウロウ」は略して「シンジョー」とも聞こえる。

一列になって前者の褌をしっかり握り、めまぐるしく走り回る。

隊列を横にふったり、くねくねうねったり。

振り回される勢いで、隊列が切れたり、後方が観客の方になだれ込んだりする勢いがあって面白い。

マキモミなどといって鐘打ちを中央に巻き込んでぐるぐる渦巻き状に巻き上げて頭上に巻き上げたり、一転してネロネロの気合いがかかると、一様に横に倒れて寝る。

 

https://www.youtube.com/watch?v=Rw4YYblsaQ0&list=UUV5-8EKCT2PvF5fs1Vuxblw

 

やがて、本殿に向かい本殿のまわりを数回まわる。

その間、本殿を叩いて「起きろー」「起きろー」を叫んだりする。

そして鉦叩きを先頭に本殿横の柱をよじ上る、というより先頭の鉦叩きを人柱となって押し上げる。

 

他所では、若者が競い合って本殿に駆け上り、何かを取り合う裸祭りもありますが、ここはそうしたものではありません。

 

 

こうした一連のことを繰り返すこと7回。

これを七オトシといったそうですが、最近は五オトシくらいだといいます。

残念ながら、見ているとき数えていませんでした。

5回繰り返すだけでも、皆ヘトヘトになるほど。

本殿の裏で、へたり込んでいる人もいました。

見物人にとっては、それが面白く「頑張れー」とさらにあおる。

 

 

最後は、本殿に下げられた鈴の鉦を、鉦叩きがつかみ、全員でひきちぎる。

このとき鈴と一緒に縄が早く切れるほど、その年は豊作であるという。

 

約400年前から伝えられる祭りだというが、起源や云われはよくわからないらしい。

村史によると、その昔、現在の小川島は今より川寄りにあり、ある年の洪水に、おぼれた村人を、村の若者が数珠つなぎになって川に入り救助したため、この方法を後代に残すためにできたという話。

あるいは天正七年名胡桃城の戦いに、村の郷士大木新重郎景夏が、村人を逃がすため、やはり数珠つなぎになて赤谷川を渡って非難し、これも神の加護ということで、この形が神事となって奉納されたものともいわれているようです。

 

実におもしろい祭りです。

来年の9月最終土曜日がまた楽しみ。

 

 

 

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期待膨らむ矢瀬太鼓

2014年10月09日 | 「月夜野百景」月に照らされてよみがえる里

月夜野の地に定住するようになって三年。

はじめて矢瀬太鼓をみることができました。

 

1999年から活動をはじめた矢瀬太鼓、歴史はまだ浅いにもかかわらず、予想を越えた見事な演技にとても感心させられました。

 

 

月夜野の地に根付く覚悟を決めてから様々なこの地域の活動をみてきましたが、わたしにとっては、はじめて若い人たちが主体になった文化活動をみることができたような気がします。

 

 

 

普段のプログラムがどのような構成で行われているのかはわかりませんが、この日の演奏は、思っていた以上に演目や表現に幅があり、 ただ太鼓を叩く楽しさにとどまらず、メンバーの皆さんが相当意欲的にこの活動に参加されていることを感じました。

 

 

 

親と子の世代が一緒に叩く姿がいい。

 

 

国際色も豊かなのがいい。

 

 

なによりも、メンバーの皆さんの表情がいい。

創作曲「アラサー」は、とても盛り上がり、小さな子どもも「アラサー、アラサー」と覚えて歌っていました。

 

こんな写真を使って大きなポスターをつくってみたい 

 

幸い私がはじめて見ることができたのが、室内での演奏やビニールシートで囲われた特設舞台などではなく、「やっさ祭り」の夜の屋外という素晴らしいロケーションであったこともあり、実に絵になるシーンが随所にみられるすばらしい芸能に思えました。

それは歴史の浅さにもかかわらず、すでに十分な力量を感じられるものです。

でも、太鼓の芸能文化はとても層が厚いので、リズムのキレなどをみると、まだまだ上がたくさんあります。

それでも、伝統曲に留まらず、メンバーの創作曲を意欲的に取り入れたり、様々な地域行事に積極的に出演できているところをみると、チームがまとまって練習することが一定度きちんど出来ているのではないかと思われます。

一度、本来の矢瀬遺跡をバックにした演奏や、利根川の河原などで演奏した場面でプロモーション映像でもつくれれば、一挙にメジャーになることも十分考えられる演奏だと思いました。

 

ちょっと昔と違って、今の2~30代の若い人たちは、ほんとに頼もしい。

といっても、昔のハングリーな上昇志向の目立つ力強さではなく、今いる場所で自分を発見できるたくましさのようなものを持っているという感じです。

 

是非みんなで応援して盛り上げていきたいですね、矢瀬太鼓。 

 

 

コメント (2)
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