仕事上、塾の経営者とのおつきあいは多い。
昨日、そうした常連の塾経営舎のひとりで、
英語教育で差別化をして成果をあげている方とちょっと長話になった。
その方は、塾経営のかたわら、
ボランティアの英語教育活動を近所の小学校でやっている。
来年度も継続していくか、学校側と相談しようとしたが、
年度をまたいで責任ある窓口になってくれる先生がいないと嘆いていた。
お役所、公務員の世界ではどこでも共通したことであるが、
春の人事異動目前のこの時期、
年度をまたぐ計画について話題にすることは極めて難しい。
どんなに頑張っても、現場で3年、5年、10年といったスパンで
ものごとを決める権限が与えられていないのだ。
それでいて、文部科学省など、上で決まった決定には
毎年コロコロ変わるようなことがあっても、
無条件に従わさせられる。
これは公務員組織の問題で、現場で働く人の努力の域を超えている。
だから仕方がない、ではなく、
それでも頑張る先生や公務員が少しはいてほしいものだが、
話題はこのことではない。
その塾の方がボランティアでやっている仕事とビジネスでやっている仕事の
兼ね合い、使い分けの問題で、
それがこれからますます難しくなるだろうという話のことです。
ボランティアというのは、それを受け入れてくれる側との
良好な関係があってはじめて成り立つもの。
それを抜きにただ「善意」のみでそう続けられるものではない。
そうした関係を築こうとするのを公務員の壁が阻む。
するとボランティアをする側も
自分のビジネスにつなげられるメリットがあるのかないのかといった
下心がムクムクと顔を出してくる。
そもそも自営業者とは、明日は餌にありつけるかどうか
まったく保障のない野良犬のごとき生き方が前提にあるのに対して、
公務員は不祥事でもおこさない限り、ほぼ生涯にわたってエサは保証されている。
その辺の差が、ボランティアに対する感覚のズレを生み、
生きた対話、真剣なつきあいを阻んでいるような感じがする。
これからの時代、高齢者の人材活用の問題や、
ボランティア支援、さらにNPO等の組織の増加などにともない
非営利事業の比率はどんどん高まっていくと思う。
高まるというよりは、遅れを取りもどすくらいの努力がもとめられている。
そこでの元祖、非営利組織、公務員の関わりかたもより重要になってくる。
まだ話しが途中で終わっている「贈与」のテーマも、
社会全体では、有償の労働よりも、
圧倒的に多くの無償の労働によって支えられている実態を
もっと理解してもらえたらと思って書いているのですが、
その意味でも、非営利の事業活動が増えることは、
本来の社会の自然な姿に近づくものであるといえる。
ところが、現実には・・・
10年以上前に、ひょんなご縁から、
高崎にパソコンスクールを立ち上げる仕事を手伝ったことがある。
その時、ウィンドウズが定着しだした時代で、
ビジネスとしてのパソコンスクールがたくさん出だしたと同時に、
行政主催の無料のパソコン教室も次々に開講し、
その経営計画に随分迷った。
こうしたことは、10年前以上に、これからどんどん
ボランティアやNPOの活動とビジネスベースの仕事との間で、
その棲み分けとせめぎ合いが生々しく起きてくるに違いない。
1月にあるNPOに参加したこともあり、
一度、この問題をじっくり整理してみたい。
正林堂店長の雑記帖 2007/3/7(水)より転載
昨日、そうした常連の塾経営舎のひとりで、
英語教育で差別化をして成果をあげている方とちょっと長話になった。
その方は、塾経営のかたわら、
ボランティアの英語教育活動を近所の小学校でやっている。
来年度も継続していくか、学校側と相談しようとしたが、
年度をまたいで責任ある窓口になってくれる先生がいないと嘆いていた。
お役所、公務員の世界ではどこでも共通したことであるが、
春の人事異動目前のこの時期、
年度をまたぐ計画について話題にすることは極めて難しい。
どんなに頑張っても、現場で3年、5年、10年といったスパンで
ものごとを決める権限が与えられていないのだ。
それでいて、文部科学省など、上で決まった決定には
毎年コロコロ変わるようなことがあっても、
無条件に従わさせられる。
これは公務員組織の問題で、現場で働く人の努力の域を超えている。
だから仕方がない、ではなく、
それでも頑張る先生や公務員が少しはいてほしいものだが、
話題はこのことではない。
その塾の方がボランティアでやっている仕事とビジネスでやっている仕事の
兼ね合い、使い分けの問題で、
それがこれからますます難しくなるだろうという話のことです。
ボランティアというのは、それを受け入れてくれる側との
良好な関係があってはじめて成り立つもの。
それを抜きにただ「善意」のみでそう続けられるものではない。
そうした関係を築こうとするのを公務員の壁が阻む。
するとボランティアをする側も
自分のビジネスにつなげられるメリットがあるのかないのかといった
下心がムクムクと顔を出してくる。
そもそも自営業者とは、明日は餌にありつけるかどうか
まったく保障のない野良犬のごとき生き方が前提にあるのに対して、
公務員は不祥事でもおこさない限り、ほぼ生涯にわたってエサは保証されている。
その辺の差が、ボランティアに対する感覚のズレを生み、
生きた対話、真剣なつきあいを阻んでいるような感じがする。
これからの時代、高齢者の人材活用の問題や、
ボランティア支援、さらにNPO等の組織の増加などにともない
非営利事業の比率はどんどん高まっていくと思う。
高まるというよりは、遅れを取りもどすくらいの努力がもとめられている。
そこでの元祖、非営利組織、公務員の関わりかたもより重要になってくる。
まだ話しが途中で終わっている「贈与」のテーマも、
社会全体では、有償の労働よりも、
圧倒的に多くの無償の労働によって支えられている実態を
もっと理解してもらえたらと思って書いているのですが、
その意味でも、非営利の事業活動が増えることは、
本来の社会の自然な姿に近づくものであるといえる。
ところが、現実には・・・
10年以上前に、ひょんなご縁から、
高崎にパソコンスクールを立ち上げる仕事を手伝ったことがある。
その時、ウィンドウズが定着しだした時代で、
ビジネスとしてのパソコンスクールがたくさん出だしたと同時に、
行政主催の無料のパソコン教室も次々に開講し、
その経営計画に随分迷った。
こうしたことは、10年前以上に、これからどんどん
ボランティアやNPOの活動とビジネスベースの仕事との間で、
その棲み分けとせめぎ合いが生々しく起きてくるに違いない。
1月にあるNPOに参加したこともあり、
一度、この問題をじっくり整理してみたい。
正林堂店長の雑記帖 2007/3/7(水)より転載
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