花の四日市スワマエ商店街

四日市の水谷仏具店です 譚

諏訪商店街の火災 4

2007年09月23日 | おいらの商店街
火災から一週間経つ。
出火元と見られていたKくんは、り災宅に謝罪にまわっているらしい。
人づてに聞いた話。
彼は、類焼の喫茶店を訪れた。ここでは高齢の奥さんが店を切り盛りしている。
ご主人は、迎えのバスで、近くの施設へデイサービスに通う。
頭を何度も下げるKくんに対して、恨み言のひとつも言うことなく 「店を再開したい」と話した。
それを聞いてK君は泣き崩れたらしい。

Kくんの妹夫婦が、前の電気屋さんに何度も頭を下げているのを遠くに見た。
何度も何度も頭を下げる妹さん。謝罪がおわり立ち去る妹さんは、目頭をぬぐっていた。なんどもなんども。

Kくんのおかあさんと、お姉さんが、私の店にあやまりにみえたらしい。
二人は泣きながら頭を下げられたそうだ。
謝罪を受けたおっかあは「ここまで あやまりにまわることもないのに」と目を潤ませていた。

火事は残酷だ。火事は本当に残酷だ。
Kくんの家族にとって、今が正念場だ。耐えてくださいとしか言いようがない。
耐えて、頭を下げ続けてください。
いつか「あんなこともあったなあ」といえる日が、必ず 必ず来るのですから。