どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

典型的猛暑を見る

2012-09-02 00:02:16 | お天気
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盛岡市の典型的猛暑とはどういったものなのか、簡単にまとめてみた。ただ一気に最高気温ばっかり書き出すとよくわからなくなる。
まず猛暑と言うのは、以外と主観的だと言う事だ。元々職業や住居でかなり変わる。盛岡のように東北内陸部の都市だと実は夜温が低いと過ごしやすかったりもする。
例えば2010年は猛暑の王者なのだが、12年の平均最高気温の印象は大きい。なので10年より今年の方が酷いと感じている向きは多い。
このため気象庁の発表しているベスト10の中から、最高気温、月平均気温、25度以上日数、30度以上日数などの項目から、これぞ猛暑と言う年を出して見た。
1943、1978,1985,1994,1999,2010,2012が候補に出た。このうち1943の日ごとのデーターが無いので、割愛した。
実は戦前のデーターで実はとんでもないのではないのか、と言う年もあるが日ごとのデーターが出ていないので候補に挙がらなかった。




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さて最低気温変化から見てゆく。
ここで平均最低気温と言っている意味は、1978,1985,1994,1999,2010,2012の平均だと言う事だ。9月は12年のデーターがないので1978,1985,1994,1999,2010の平均だ。
今後この項で出てくる平均とは、猛暑の平均と言う事だ。
78年の傾向だが、この年は秋がとても早かった年だ。



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94・99は、平均に近い動きになっている。ただこの年は最低気温が高かった年で、25.1度を記録している。最低気温の高い猛暑でもある。



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さて10と12だが、10は最低気温の王者っぷりだ。熱帯夜ではないにしろ最低気温が24.9度の3位の記録がある。12年は最低気温の振れ幅が大きかった。



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さて客年の平均気温で見る。
85年がある意味フツーの猛暑である事が解る。78年の猛暑は8月が7月に来てしまったといったニュアンスだ。



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お盆あけが暑かったり寒かったりします。9月以降は交互に温度が上り下がりしています。似たようなパターンの天気だったのでしょうか。



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さて私が王者と言い切る10年と挑戦者の12年です。残念ながら前半戦12年の値が低めにでいています。ただ傾向としては似ています。



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さて次には最高気温で見てみます。
78年がどうして猛暑かと言えば、まず最高気温の第2位の36.6度を記録している事。そして7月の平均気温の高さが第6位の25.2度です。日平均温度25度以上で33日の3位、日最高気温25度以上で94日の3位、日最高気温30度以上で38日の6位、日最高気温35度以上で3日の4位、です。確実に猛暑です。
ただ7月にいきなり暑くなり、お盆前に急に涼しくなった年です。ちょっと特異的な猛暑です。




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85年は、8月の平均気温が25.9度で第3位です。日平均気温25度以上は31日の5位、日最高気温30度以上は35日の7位です。
実は暑い夏の一般的なイメージに近い夏なのではないのかと思います。


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94年のいわゆる暑い夏です。
ただ日最低気温の高さで第2位の25.1度です。熱帯夜です。この盛岡で。同じく日最低気温の高さで第8位の24.8度です。おかげで月平均も25.8度の第4位、日平均気温25度以上で39日の2位です。
日最高気温30度以上日数も48日で2位、35度以上は3日の3位です。




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99年は、暑い夏と残暑の組み合わせの暑い年です。
日最低気温の高いのは25.1度で94年とタイですが、気象庁ではタイの場合新しい方の順位を上げます。熱帯夜でもあります。
月平均気温が25.4度と5位、日平均25度以上が31日と4位、日最高気温25度以上が85日で10位、日最高気温30度以上が34日で9位、そして日最高気温35度以上が3日で2位なのです。


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10年は今更言う事の無い猛暑だ。



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さて12年です。これも猛暑です。現時点でもそうなのですから新しい記録が作れそうかと思っていたら、平均気温25度以上で、ベスト10に入りました。

私が見る限り、猛暑と言うのは個性があります。例えば78年は7月から暑くなり8月には終わってしまう夏でした。早熟型とでも言いましょうか。85年はある意味平均的な猛暑です。でも最高気温の上下があります。94年は7月から30度連続が目立ちます。これも早熟型です。ただ残暑が目立ちます。
99年ですが、健康的な夏です。大気の循環が規則的で規則が明瞭です。ただ8月末の気温低下が大きいです。
さて10なのですが、残暑型と言うべき形になっています。残暑が厳しいのです。12年はこの形になっているが、明瞭に二つの山があるのが特徴だと思います。
全く個人的なのですが、昔の夏は一つの山だったと思います。でもこのところ二つの山に別れつつあるように思います。これがなぜどうしてかは解りません。



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さて最後ですが、究極の猛暑を考えてみました。赤の線ですが、猛暑6年の中の一日の最高気温を抜き出して見たものです。平均ではありません。最大の数字を抜き出したものです。非理論上の盛岡市の夏の最大です。
異常値の固まりですから、この先を超える気温が観測された場合は要注意かもしれません。
次にこの6年の最高気温平均値なのですが、盛岡における理想の夏の気温変化になっています。誰もが夏ってこんなもんだねって言う気温配分なのです。実は今回一番の驚きがこれです。
具体的に言えば、盆の入りの前に秋風が吹いて、それでも暑い盆の入りを迎え、8月15日は過ごしやすい一日で、送り火の16日は急に暑くなります。そして8月後半に強い残暑があり9月の声で静まってゆく。
夏のイメージそのものなのに驚きます。
とはいえこの最高気温平均値を超えたら、本当に暑い日だと言い切れます。