三年ほど前の5月中旬の日の事だった。一日中だるい、目が痛い、何か熱っぽい感じでボーっと頭が動かない一日があった。周りもそうだったので、何か変だなと重い一日を過ごした。次の日友人が、怒ったように言いはじめた。「盛岡で光化学スモック警報発令直前ってなんだ!」。中国から流れて来たNOx の濃い空気が、春の盛岡にたまったようだ。
その数年前から、盛岡でも黄砂が酷くなって来ていた。どうも中国内陸部の荒廃が酷いようだ。中国の農業は大丈夫なのか?と表向きは考えていたが、内心この中に、ストロンチウムやセシウムが、そしてクロムやヒ素が入っているんだろうなと思っていた。まあそれが証明されてしまったのが311以降なのだから、私も見たくなかったのだろう。
中国の汚染状況は実際酷い。確かだが、中国東北部で大規模なヒ素汚染が発見された。これは当地で燃料に使われていた石炭の中にヒ素を多く含むものがあったからだ。汚染の問題は、工場排水の問題など様々あるが、もっと広範囲に渡る問題になっている。生活から、その過度の儲け主義、汚職の問題まで渡り、結果として環境問題に繋がってゆく。
中国とて環境問題に対して手をこまねいていた訳ではない。きちんと法律を作り基準を作って厳守させるように通達は出している、と聞く。どうもこれはこれで正しいようだ。しかしよく聞くのは、あの基準を守ると企業経営が成り立たない、と言う話しだ。ハテ、これはどういった事なのだろう。
中国も環境汚染の問題はよくわかっていた。いや、解りすぎていた。鄧小平の時代から、産業革命以降の環境汚染問題は、かなり調べて来たと思う。ロンドン、アメリカ、そして日本の悲惨な事件。それらを踏まえて均衡ある発展を考えて来たはずだった。確か私の記憶にあるのは、30年ほど前から将来の中国は大変な事になると、日本では予測されていた。これに対して中国は、我々は資本主義の行き過ぎた環境汚染の轍は踏まない。我々は研究している。だから大丈夫だ。そういって来た。
それに対して、日本は環境技術の支援を行うとずっと言って来たようにも感じる。だが日本の環境技術が導入されたとは思えない。「この高邁な理念はとても良く解るのですが、まだ我々には余裕がありません」そういった言い訳があったような気がする。
実は尖閣諸島問題も、この文脈で見ればさっぱりする。中国のエネルギー問題で最も大きいのは、石炭を使う事だ。CO2 負荷も高いし、先のヒ素汚染のように石炭の中には様々な物質が封じ込められている。おまけに大規模な火力発電とかの場合、そのシステムをどう運営するかでもかなり変わる。特に今回問題になっている、微小な粒子の灰の問題は大きい。
例えばだ、日本ですらゴミ焼却施設で、燃焼した熱がバクフィルターまでに十分に冷やされていない例が多い、と言う事だけでも十分だろう。
予測されていたのにも関わらず、うまくいかないのが中国だ。
国名を変えるとなぜか自分に降りかかるのだが。
尖閣諸島の問題は、将来の中国のエネルギーはガスと原子力を中心にしなければいけないと、彼らは解っていた。ただ懐の深い国なので、内陸部では原子力は冷却水の問題で限界があった。また灌漑用水の問題もある。浅い井戸では
ヒ素が出る場所がある。このため深い井戸が必要になるが、河川からの灌漑、ダムを使った広域灌漑の方がある意味楽だ。その状態で、原子力の冷却水にまわす水には限界がある。
中国が大陸棚にこだわる最大の理由が、海底天然ガスにあるのはこのためだ。そしてタンパク源として魚もよく食べるようになっている。なんとコンゴで違法操業をしたらしい。なんだかもう良く解らない状況だ。貧富の差が激しい所で、そうなるとは思うが、どう考えてもペイ出来ない。インドを突っ切って漁船が行くと言うのは異常だ。
国策としか思えない。インドの話しは聞かないが、多分イライラしているだろう。
最近では、魚釣島産の魚が高値で売れているらしい。これにつられて尖閣諸島で冒険する漁師もありそうで怖い。
ただこの話しは最初っからオチがついている。魚釣島産のエビとかカニが売られているようだ。まずどうやってとったのか聞きたいほどだ。おまけに南京でも人気なのだが、どう考えても南京まで届けられるほどの出荷量は無いはず。尖閣諸島周辺の中国の経済水域だとしても、苦しいだろう。
産地偽装だと。
日本でも、尖閣諸島周辺で捕れた魚をブランド化する動きがあったが、パタっと止まった。それはマズいと政府が押さえたのだろう。まだブランドで売っている所はあるかもしれない。
かなり脱線しているが、中国ほど懐が深すぎる国も滅多に無いだろう。
多分なのだが、天安門事件以降、民意の不満を解決させるために、急速に発展させ無ければいけなくなり、環境問題がおざなりになったのだろう。このなかで利権が大きくのさばるようになった。この中で共産党とは思えない汚職がはびこり、お目こぼしが闊歩したのだろう。そして、急速な発展が要求されていた。
何でもありな状況が、出現していたのだ。
さて最近では、憲法に則った国政、という事を社説に載せて、しかもかなり国よりだと思うのだが、それでいて掲載差し替えになって揉めた事件があった。
中国は一党独裁だが、法治国家でもある。
その建前を否定したとも思えないのだが、急速に発展させなければいけない過程で様々な矛盾があったが、憲法すら機能していないと。
中国は一党独裁で、人治主義であり、儒教国家である。
まあいいや。儒教国家は、最終的には貧しい人なんて虫けらとしてしまうから。礼節が出来ないとかなんとか。日本もそういった所はあるよ。程度の違いだが。
今日午後7時に、とんでもないニュースがあった。
小野寺防衛相は5日夜、東シナ海で1月30日、警戒監視中の海上自衛隊の護衛艦に対し、中国海軍艦艇
が射撃の目標をとらえる火器管制用のレーダー照射をしたと発表した。
これがどういった事かと言えば、もしも戦争関係の国だったら自動的にドンパチとなるのですよ。例れば、町中で銃をブラブラ下げて歩いていたのが、突然あなたに銃口を向けたのですよ。
威嚇された訳です。公海上でしかも3キロ離れているところでです。
感想として、この無邪気な行為がもの凄い意味を持っている。盧溝橋事件の時には、どちらかが打ったか解らない銃弾(中国は日本と言っているが、どうなのだろう)が引き金になった。
日本は憲法の問題があるので、レーダー照射を感知してから攻撃には移らなかったのだが、多分艦の乗員は全員死を覚悟しただろう。中国がやろうと思ったら数秒後でミサイルが飛んでくるのだ。
凄いと思う。よく我慢してくれたと思う。
間違いなく中国は銃弾を撃ち込んで来た。たぶん艦長の無邪気な指示だったと思う。もしかすると部下が仮想敵国だからと思って、無邪気にやったのかもしれない。
もっとも重要なのは、日本がどこまで挑発したら攻撃してくるのかを確かめたかっただけなのだろう。
近代戦の最大の問題がここだ。世界情勢の複雑さが戦争とは何かを相対化してしまっている。例えば、アフリカでのテロは、本当にテロなのかだ。あれは戦争に近い。この線引きが出来ないのが今日なのだが、今回の事例はあまりにも曖昧だからこその、恐怖がある。
それでいながら単純さがすべてを壊す可能性がある。
日本政府の発表が遅れた理由は、明らかだ。アメリカに相談したのだ。たぶん全データー引っさげて。あまりにも深刻な事態だ。
さて最悪のストーリーは簡単だ。核戦争はない。意味が無いからだ。だがミサイルの競争は起きる。いきなりいっぱい打って全部を壊してしまえばいい。ミサイル防衛システムがまだ脆弱だし数も無いからだ。大量のミサイルが日本に打ち込まれるのが想定される。ただアメリカに打ち込む事は無いだろう。これもまた意味が無いからだ。
意味は作られる。無いから作られる。
ただこれは避けるべきだ。今稼働している原子炉が、暴走するだろう。平和でないと原子炉は安定しないと言うのは311で解った話しだ。実は原子力政策と言うのは、そういった事もある。国家間では攻撃したら最後、世界を破滅に追いやる施設でもある。でも日本の電力網が途絶えたら?
さてさて、いろいろあるのですが最終的に東アジアが平和になる条件はあまりありません。元々自由闊達に生きて来た人たちです。もちろん意外と日本人もそうだと思います。宗教には縛られてはいないし、なんかイヤーに縛られた第2時世界大戦もありますが、「ひょうたんでうなぎを捕まえる」という禅問答がありますが、答えはあると思います。
ただ、やっぱりレーダー照射は、相当衝撃的です。これは仮想敵国にやっては行けないものです。問題の東シナ海がどの辺りかは解りませんが、公海上となれば最低の儀礼になります。
今後の中国共産党と、共産党の軍がどうなるのか。
その数年前から、盛岡でも黄砂が酷くなって来ていた。どうも中国内陸部の荒廃が酷いようだ。中国の農業は大丈夫なのか?と表向きは考えていたが、内心この中に、ストロンチウムやセシウムが、そしてクロムやヒ素が入っているんだろうなと思っていた。まあそれが証明されてしまったのが311以降なのだから、私も見たくなかったのだろう。
中国の汚染状況は実際酷い。確かだが、中国東北部で大規模なヒ素汚染が発見された。これは当地で燃料に使われていた石炭の中にヒ素を多く含むものがあったからだ。汚染の問題は、工場排水の問題など様々あるが、もっと広範囲に渡る問題になっている。生活から、その過度の儲け主義、汚職の問題まで渡り、結果として環境問題に繋がってゆく。
中国とて環境問題に対して手をこまねいていた訳ではない。きちんと法律を作り基準を作って厳守させるように通達は出している、と聞く。どうもこれはこれで正しいようだ。しかしよく聞くのは、あの基準を守ると企業経営が成り立たない、と言う話しだ。ハテ、これはどういった事なのだろう。
中国も環境汚染の問題はよくわかっていた。いや、解りすぎていた。鄧小平の時代から、産業革命以降の環境汚染問題は、かなり調べて来たと思う。ロンドン、アメリカ、そして日本の悲惨な事件。それらを踏まえて均衡ある発展を考えて来たはずだった。確か私の記憶にあるのは、30年ほど前から将来の中国は大変な事になると、日本では予測されていた。これに対して中国は、我々は資本主義の行き過ぎた環境汚染の轍は踏まない。我々は研究している。だから大丈夫だ。そういって来た。
それに対して、日本は環境技術の支援を行うとずっと言って来たようにも感じる。だが日本の環境技術が導入されたとは思えない。「この高邁な理念はとても良く解るのですが、まだ我々には余裕がありません」そういった言い訳があったような気がする。
実は尖閣諸島問題も、この文脈で見ればさっぱりする。中国のエネルギー問題で最も大きいのは、石炭を使う事だ。CO2 負荷も高いし、先のヒ素汚染のように石炭の中には様々な物質が封じ込められている。おまけに大規模な火力発電とかの場合、そのシステムをどう運営するかでもかなり変わる。特に今回問題になっている、微小な粒子の灰の問題は大きい。
例えばだ、日本ですらゴミ焼却施設で、燃焼した熱がバクフィルターまでに十分に冷やされていない例が多い、と言う事だけでも十分だろう。
予測されていたのにも関わらず、うまくいかないのが中国だ。
国名を変えるとなぜか自分に降りかかるのだが。
尖閣諸島の問題は、将来の中国のエネルギーはガスと原子力を中心にしなければいけないと、彼らは解っていた。ただ懐の深い国なので、内陸部では原子力は冷却水の問題で限界があった。また灌漑用水の問題もある。浅い井戸では
ヒ素が出る場所がある。このため深い井戸が必要になるが、河川からの灌漑、ダムを使った広域灌漑の方がある意味楽だ。その状態で、原子力の冷却水にまわす水には限界がある。
中国が大陸棚にこだわる最大の理由が、海底天然ガスにあるのはこのためだ。そしてタンパク源として魚もよく食べるようになっている。なんとコンゴで違法操業をしたらしい。なんだかもう良く解らない状況だ。貧富の差が激しい所で、そうなるとは思うが、どう考えてもペイ出来ない。インドを突っ切って漁船が行くと言うのは異常だ。
国策としか思えない。インドの話しは聞かないが、多分イライラしているだろう。
最近では、魚釣島産の魚が高値で売れているらしい。これにつられて尖閣諸島で冒険する漁師もありそうで怖い。
ただこの話しは最初っからオチがついている。魚釣島産のエビとかカニが売られているようだ。まずどうやってとったのか聞きたいほどだ。おまけに南京でも人気なのだが、どう考えても南京まで届けられるほどの出荷量は無いはず。尖閣諸島周辺の中国の経済水域だとしても、苦しいだろう。
産地偽装だと。
日本でも、尖閣諸島周辺で捕れた魚をブランド化する動きがあったが、パタっと止まった。それはマズいと政府が押さえたのだろう。まだブランドで売っている所はあるかもしれない。
かなり脱線しているが、中国ほど懐が深すぎる国も滅多に無いだろう。
多分なのだが、天安門事件以降、民意の不満を解決させるために、急速に発展させ無ければいけなくなり、環境問題がおざなりになったのだろう。このなかで利権が大きくのさばるようになった。この中で共産党とは思えない汚職がはびこり、お目こぼしが闊歩したのだろう。そして、急速な発展が要求されていた。
何でもありな状況が、出現していたのだ。
さて最近では、憲法に則った国政、という事を社説に載せて、しかもかなり国よりだと思うのだが、それでいて掲載差し替えになって揉めた事件があった。
中国は一党独裁だが、法治国家でもある。
その建前を否定したとも思えないのだが、急速に発展させなければいけない過程で様々な矛盾があったが、憲法すら機能していないと。
中国は一党独裁で、人治主義であり、儒教国家である。
まあいいや。儒教国家は、最終的には貧しい人なんて虫けらとしてしまうから。礼節が出来ないとかなんとか。日本もそういった所はあるよ。程度の違いだが。
今日午後7時に、とんでもないニュースがあった。
小野寺防衛相は5日夜、東シナ海で1月30日、警戒監視中の海上自衛隊の護衛艦に対し、中国海軍艦艇
が射撃の目標をとらえる火器管制用のレーダー照射をしたと発表した。
これがどういった事かと言えば、もしも戦争関係の国だったら自動的にドンパチとなるのですよ。例れば、町中で銃をブラブラ下げて歩いていたのが、突然あなたに銃口を向けたのですよ。
威嚇された訳です。公海上でしかも3キロ離れているところでです。
感想として、この無邪気な行為がもの凄い意味を持っている。盧溝橋事件の時には、どちらかが打ったか解らない銃弾(中国は日本と言っているが、どうなのだろう)が引き金になった。
日本は憲法の問題があるので、レーダー照射を感知してから攻撃には移らなかったのだが、多分艦の乗員は全員死を覚悟しただろう。中国がやろうと思ったら数秒後でミサイルが飛んでくるのだ。
凄いと思う。よく我慢してくれたと思う。
間違いなく中国は銃弾を撃ち込んで来た。たぶん艦長の無邪気な指示だったと思う。もしかすると部下が仮想敵国だからと思って、無邪気にやったのかもしれない。
もっとも重要なのは、日本がどこまで挑発したら攻撃してくるのかを確かめたかっただけなのだろう。
近代戦の最大の問題がここだ。世界情勢の複雑さが戦争とは何かを相対化してしまっている。例えば、アフリカでのテロは、本当にテロなのかだ。あれは戦争に近い。この線引きが出来ないのが今日なのだが、今回の事例はあまりにも曖昧だからこその、恐怖がある。
それでいながら単純さがすべてを壊す可能性がある。
日本政府の発表が遅れた理由は、明らかだ。アメリカに相談したのだ。たぶん全データー引っさげて。あまりにも深刻な事態だ。
さて最悪のストーリーは簡単だ。核戦争はない。意味が無いからだ。だがミサイルの競争は起きる。いきなりいっぱい打って全部を壊してしまえばいい。ミサイル防衛システムがまだ脆弱だし数も無いからだ。大量のミサイルが日本に打ち込まれるのが想定される。ただアメリカに打ち込む事は無いだろう。これもまた意味が無いからだ。
意味は作られる。無いから作られる。
ただこれは避けるべきだ。今稼働している原子炉が、暴走するだろう。平和でないと原子炉は安定しないと言うのは311で解った話しだ。実は原子力政策と言うのは、そういった事もある。国家間では攻撃したら最後、世界を破滅に追いやる施設でもある。でも日本の電力網が途絶えたら?
さてさて、いろいろあるのですが最終的に東アジアが平和になる条件はあまりありません。元々自由闊達に生きて来た人たちです。もちろん意外と日本人もそうだと思います。宗教には縛られてはいないし、なんかイヤーに縛られた第2時世界大戦もありますが、「ひょうたんでうなぎを捕まえる」という禅問答がありますが、答えはあると思います。
ただ、やっぱりレーダー照射は、相当衝撃的です。これは仮想敵国にやっては行けないものです。問題の東シナ海がどの辺りかは解りませんが、公海上となれば最低の儀礼になります。
今後の中国共産党と、共産党の軍がどうなるのか。