どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

オバカ投稿写真の文化

2013-08-29 03:08:51 | インポート
まあくだらない事が流行るものだと感心していた。最初はローソンのアイス冷凍庫の中に入った奴がいた事からはじまっている。そこから続々と現れ、今日もあきんど・スシローのしょうゆ差しを客が口でくわえた写真が発見され、問題になった。この場合はバイトではないので新しい局面が現れたわけだ。
最初のローソンの時点で、父親がその店舗の雇われ店長だったのがこの事件で解雇、店舗閉鎖となった。アイス冷凍庫ではスーパーのに入った奴の場合には、確か冷凍庫新品交換、損害賠償請求まで来ているはずだ。
通常、よっぽどでない限り解雇のみのバイトだが、こういったイタズラではもの凄い懲罰が待ち構えている場合がある。それでもなぜか無くならない。さすがにここまで来ると、私ですら話題にしたくなる。

考えられる事を並べよう。

1)怨恨
これは考えられなくもない。ほとんどが大手の流通小売りと飲食接客業だからだ。時給は安いが仕事が大変なバイトが多い。この中での欲求不満がこういった行為に走らせた、と言う考えも出来る。しかしこれでは多分ない。あまりにも彼らがあっけらかんとやっているからだ。普通なら隠れるようにするだろう。名前とかが特定されないようにするものだ。だがあっという間に個人まで特定されていると言う事は、あまりにもずさんだと言う事だ。
少なくとも写真を画像ソフトで修正し、別名保存でメタデ=ターを消してから使うとかそう言った配慮がない。

2)自虐
これも考えられる。この業種は大変な割にはマニュアル通りにやれば良いから簡単でしょ?と思われている。だが実際はかなり違うはずだ。コンビニなんて優秀なバイトを確保するのにかなり苦労している。昔は3000品目の商品しかなかったが、今では端末でのチケット販売やらミニ銀行でもあり、ギフト売りもあればおでんや総菜まで売る。アマゾンの商品保管場所でもあり、宅急便のターミナルでもある。あっという間に変わる商品を店頭に並べ、ビルメン業者張りの清掃作業をさせられ、マニュアルで決まっているとはいえ親身な接客を心がけるように指導され、本部の監視はうるさいやら何やらで、一人で深夜勤務をさせられ強盗におびえるはめに陥る。
しかしマニュアルで、サルでも出来ると世間では思われている。そんな事はない。大企業のマニュアルはそんなに甘いものではない。まあ自虐に走りますな。バイトだし、まあ遊んじゃえと魔が差すのかもしれない。

だが、もの凄い厳罰が現れても消えない。この現実はもう少し違う次元になっていると思われる。

3)ネットリテラシーが低い
これはない。当初言われていた事だ。身内で楽しむためだったら、閲覧制限をかけてしまえば良いのに設定の仕方も解らすにやってしまって問題になったと言うものだ。当初はそう考えていたし、彼らもそう言った言い訳をしていた。だが彼らがどんなにオバカでもネットを使いこなしている現状ではあり得ない。そして今現在起きている事を考えれば、まずあり得ない。あり得たとしたら、それは本当にバカだと言う事だ。

4)幼稚化している・教育が悪い
これはあるだろう。どう考えても変な行為しかない。だが幼稚な行為をするのと、公開する事は全く違う。公開前提に幼稚な事をしていると考えるべきだ。
確かにこの問題で、これら産業界が職業倫理について学校で指導するようにとクレームを付けた件もあった。身内でバカをやる学校文化も問題にしていると思う。だがこれは一面にしか過ぎない。例えば仙台1高とか2高の頭のいい連中がいかにムチャクチャな悪ふざけをするのか、教育だけではない。ある側面では、イニシエーションでもある。


5)若年層に絶望感があるから
だったらこんなに楽しそうにやるか?



ということでイロイロ考えた結果、ネット社会でのウケをとるための行為だと言う事。だから公開前提になっている。走りはUSJでの危険行為をブログで発信した事だろう。これは大学生で退学処分にもなった。次が、列車の網棚に寝ている写真を投稿した問題だろう。

ネットで目立つためには何でもやる。そういったのが流行しているのだろう。それも高度な技術を使えないから体当たりで何でもやっているうちにエスカレートしているのではないのか。
おまけにバイト先の素材はいっぱいあるし、自虐気味でもある。それでいて誰かに認めてもらいたいと言う欲求はある。ただしバイト先ではない。バイト先よりもっと広い世界がネットには広がっている。その中でも一瞬でも注目されて認められたいと言う欲求はあるだろう。
そしてこれらの事例の場合、写真を撮る共犯者がいると言う事だ。その共犯者がどうそそのかしたかは解らないが、やった奴と写真を撮った奴もそれぞれネット社会で、認められてゆく。

つまり、ネット社会特にネタ系で注目を浴びるためのイニシエーションの側面がある。昔だったら「男をみせろや」といったそういったバカが広がっているのだと思う。そう言えば、男がやたら目立つな。

ただ残念な事に、次の事も指摘したい。実社会では日の目を浴びなくとも、ネットでは注目される環境がある。だからこういった行為に走るのであって、実社会に何らかの問題があると考えるべきだろう。だから教育がおかしいと言う会社側の意見は半分ただしい。だが自分たちも、ネットに対応出来ていない事を考えるべきだ。

そして、正しいオバカと言うのもある。社会批判があったりするものだ。だがそういった知恵は誰も教えてくれないし、テレビでもそんな番組は1980年以降なくなっている。
そう、いつの間にかお笑いも毒を抜かれたものになっている。そういった時代のそういった出来事だと思う。


私もオバカは大好きだ。イタズラも大好きだ。だが行為の意味は解っている。だからやらなかった。

日本は更に安全になったのだろう。だからこうなる。