期日前絵投票が近所の大学でできるようになった。わざわざ市役所に行くとかめんどくさいところがなくなったのがありがたい。大学だから一般人はどうなのかといえば結構きていた。だがここは大学、駐車場から建物まで結構遠い。その上平日なので車の入構規制が厳しい。建物のそばまで行けるのは、タクシーか障害者の車でしかいけない。結構これで不満を持つ方が多いようだ。さらに不在者投票は手続きがずいぶんかかるようでえらく待たされてボヤいているお年寄りがいた。
期日前投票はムチャクチャ簡単だった。宣誓書書いて、ハンコはいらない。身分証明書もいらない。あっという間に終わった。
まあ今回の参院選だが、岩手選挙区はウーンといった状態だ。この人に任せたいとかそういったことのない新人ばっかりで、それぞれ悪いわけではないがもうどうしようもなく、人柄とかそういったところ以外でしか判断できないわけだ。だからもう決まってしまっているわけで、当日に投票する意味すらもないのだ。今までもそうして投票しなかった人が多かったのではないのだろうか。期日前投票はそのような死に票を少しだけ減らせる効果があると思う。
争点もほとんどないのだが、本当は憲法改正問題という切実な問題がある。だが自民党憲法草案が最悪で、幸福実現党の最低のほうが輝いて見える状態だ。なのでこれが論点になることはない。できるだけ誰もが曖昧にしておきたい問題になってしまっている。これは本当に残念なことだ。さらに野党が合同で選挙戦に臨むため、各党ともに考えの違いから争点が曖昧になったというのもある。
影に隠れて、医療費に関する改定問題が大きい。医療負担増になるのは目に見えているのだが、誰もが論点にしない。ここもおかしな選挙になっている。
今日はCNNに面白いニュースがあった。「騎手が落馬事故で鼻骨骨折、駆け付けた救急車にもひかれる伊」
「イタリア・メラーノの競馬場でこのほど、障害物レースに出走していたアイルランドの騎手が落馬して鼻骨を折った上に、出動してきた救急車にひかれる災難にも遭遇した。」
ここまではよくありそうな話だ。到着した救急車がナゼかバックして騎手の足を踏んで停車したのだ。結果足も骨折した。
「皮肉なことに、ミーハン騎手の家族や親族には救急車勤務が多い。レーシング・ポストの取材に「父や兄弟、おばは全員が救急車で働いている。父は北アイルランドやイングランドで救急車の運転の仕方を教えている」とし、今回の不幸の重なりに「信じられない」とこぼしている。」
確かにイタリアだからな。
ショスタコーヴィッチの「ジャズ組曲」を聞き込んで行くうちに、なんかロシア人はブルースをこうやって解釈したんだなという片鱗を発見した。もうかすかでしかないが、ブルースなんですよあれが。響き合う回路が違うのだが、そうなんだなと発見した。
発見では最近武満徹追悼コンサートがあって、NHKFMで流れていた。有名な「死んだ男の残したものは」という谷川俊太郎の詩による作曲があるが、その5番が凄まじいことに初めて気がついた。というかこの曲はだいたい4番以上は演奏されなかったのではないのだろうか。そこまでもすごい詩だ。反戦歌と言われているが、今の時代でここまでしっくりくる詩もない。
5.
死んだかれらの残したものは
生きてるわたし生きてるあなた
他には誰も残っていない
他には誰も残っていない
6.
死んだ歴史の残したものは
輝く今日とまた来るあした
他には何も残っていない
他には何も残っていない
発表された時には6番は戦争と決別した未来を予感させるものだった。だが今現在の状況に置き換えると、資本が国家を乗り越えようとしている時の、混乱の中に世界はある。分断化された個人はさまようしかない。日々以外なくなってしまう。そう、今では読めてしまうわけだ。
「死んだ歴史」というのは存在しない。だが分散化してしまい収拾のつかなくなった「歴史」が今目の前にある。
憲法論議は本来はこの視点から行わなければいけない。
凄まじい歌を聞いてしまった。