今日の午前中は肌に刺すような日差しだった。昼頃から薄雲がかかって少し穏やかになったが、それでもずいぶん強い日差しだった。だが気温は28度台で、少し蒸し暑いだけで、それなりに過ごした。セブンイレブンのー4度コーラというのを買ってみたが、最初だけであとはなんか冷たいだけで、やっぱりコーラは甘いという結論に達した。
ということでライトなニュースはポケモンでGOが世界的にはやっている。AR技術で現実世界にいるポケモンを捕獲するというものだ。アメリカでは立ち入り禁止地区に入ろうとしたり道で転んだり、車道に出て来る歩行者が増大しているようだ。そしてとんでもないところでポケモンGOをやっている奴がいた。
「投稿の主は、元米海兵隊歩兵のルイス・パーク氏(26歳)。イラクにはアッシリア系の民兵組織に義勇兵として参加し、ISIS支配下のモースルから32キロ北のテレスクフから7月8日、キャプチャ画像を添えてこう投稿した。
「テレスクフに近いモースルの前線で、最初のポケモンを捕まえた。ダーイシュ、ポケモンのバトルで俺と勝負しろ」」
ウン、なんですかね。なおポケモンはサウジアラビアの聖職者から15年前にファトワーが出ていまして、イスラム教徒は禁止ということになっています。まあゆるいインドネシアあたりではどうかわかりませんが、ISなら間違い無く禁止です。ISにポケモンバトルで挑発するというのは、ブタを食えというのと同等だと思いますが。
「ノースカロライナ州のシーモア・ジョンソン空軍基地も、兵士に向けて次のように投稿した。
「もし諸君がPokémon GOをプレイしているなら、以下のことに留意するように。制服で歩いているときにデバイスを使用しない。周囲に気を配る。ポケモンを捕まえるために規制区域に侵入しない!」」
どうも軍隊内でも大流行のようです。ポケモンGOのために世界一周旅行をする奴が現れそうですね。
バングラディッシュのダッカテロ事件の詳報が、出ています。ニューズウイークですね。真面目です。
記事の前におさらいをしておきます。現在の中東の問題には、西欧諸国の植民地の問題があります。特に民族や地政学の問題を無視して作り上げた国境や、その際の約束の反故や、独立を認めても石油利権の独占を行っていたとか、王族と癒着して民政を考えなかったとか色々な元凶があります。そして民族だけでは無く部族間の問題、そして宗派の問題、今現在では金に明かして布教し続けたワッハーブ派の厳格主義の影響もあります。
そしてイスラム界での産業を興すスピードの遅さや、優秀な人間は公務員か聖職者を目指してしまう傾向とか、まあ保守化した日本でも同様な傾向ですが、まあそんなこんなで若年層の失業率が高止まりしているという現実があります。不満分子が増える状況が全てあるわけです。部族主義が強いところだとさらに複雑になるわけです。アフリカなんてそうです。
あと少し微妙なのは旧ソ連の政策です。スターリン時代に思いっきり少数民族を移住させまくってしまい、特に扱いの難しいイスラムを弾圧同然に扱ったわけで、ロシアに成ってからというものチェチェン問題などの当時の政策のゆがみが出てしまい、そこからISに転じる人があとを絶たない状況です。しかも旧ソ連連邦では徴兵制を採っていて、今でも徴兵制を維持している国が多いことから、「訓練済みの優秀な兵士」を輸出している格好になっています。
さて「バングラディッシュ人質事件、日本はこれからなにができるのか?」 冷泉彰彦氏の記事です。
「バングラが独立運動をしていた70~72年にかけて、パキスタン側は暴力的に警官隊と軍隊で独立派を鎮圧しようとしました。ジャマティ・イスラミにはその際に「イスラム国家を防衛する」ために「パキスタン側につく」という選択をした人々も残っているというのです。」
独立の指導者がムジブル・ラーマン初代首相で、その政党が「アワミ連盟」です。軍のクーデターでラーマン氏は家族もろとも殺されてしまいます。その後は軍政だったのですが、その軍政が民政に移行する中でBNP(バングラデシュ民族主義党)という保守政党が生まれています。これが現在のバングラディシュの2大政党ですが、支持率10%の「ジャマティ・イスラム」はイスラム主義の政党で、現政権はこの政党を弾圧しているようです。
西からパキスタン・インド・バングラディッシュですが、成り立ちが複雑です。まずイギリス統治下でインドの端にイスラム人口が多かったという理由で今のパキスタンとバングラディシュのエリアが作られます。そしてインドが独立したときにはガンディーはヒンズー主義でした。イスラムが嫌いですからすんなりと互いに独立となるかといえば、カシミール地方の王が(イギリス流の分割せよ、そして統治せよの流儀で各州にはそれぞれの政体があった)ヒンズーだったというだけで、イスラム多数なのにインド領になってしまったわけです。これがカシミール紛争の始まり。なおカシミールもそうですが、黒海のクリミア半島、オリンピックで有名になったソチとかなんで世界的に有名な景勝地が紛争地帯になるんですかね。
で、パキスタンとインドは仲が悪くなった。で、パキスタンとバングラディシュはこの時は同じ国だった。だが1000キロ離れている。言語が違う、人口は同程度だったが経済格差が大きかった。文化も違った。そこに70年のサイクロンで大被害を受けたバングラにパキスタンはなにもしなかったようだ。ここでバングラのアワミ連盟が選挙で勝利する。で、パキスタンは軍事介入を行う。で、バングラディシュ独立運動が起きるのだが、ここでインドが介入する。1000キロとはいえイスラム国家に挟まれているヒンズー国家のインドは気分が悪い。だから親インドのイスラム国家にしたいわけで、バングラディシュに力を入れたのだ。
で、めでたしめでたしといえば全くそうではない。逆カシミール状態があった。チッタゴン丘陵のに住む先住民族はインド領になりたかったが、そうならなかった不満がある。で、内戦。
さてここで「ダッカ人質テロの背後にちらつくパキスタン情報機関の影」という山田敏弘氏の記事です。パキスタンの軍統合情報局が、違法なイスラム過激派組織ジャマートゥル・ムジャヒディン・バングラデシュ(JMB)に関与したという疑いです。で、この過激派と関係しているのが「ジャマティ・イスラム(JI)」です。当然「ジャマティ・イスラム」と関係しているバングラデシュ民族主義党(BNP)も連座してくるわけです。
「現在バングラデシュは、インド寄りの与党アワミ同盟が国を治めている。バングラデシュでは1971年の独立に際して起きた戦争犯罪を裁く特別法廷が行なわれているが、バングラデシュ警察は2015年11月、野党バングラデシュ民族主義党(BNP)の幹部で独立時にパキスタン側に加わっていたサラウッディン・チョードリーと、イスラム政党であるイスラム協会(JI)の幹部で独立時にパキスタン側として多くのヒンズー教徒を殺害したとされるアリ・ムジャヒドを、大量虐殺の罪で「一緒に絞殺刑」に処したと発表した。また今年5月にも、独立戦争時にパキスタン側の残虐行為に加担したとして死刑判決を受けていたJIの党首モティウル・ラーマン・ニザミの絞首刑が執行され、相次ぐ大物の処刑に国内外で緊張が走った。」
「今回のテロでは、事件発生直後にアルカイダとIS(いわゆる「イスラム国」)が揃って犯行声明を出した。欧米や日本のメディアでは、犯人らが「イスラム国」の旗の前で撮影された写真が公開されたことから、今回のテロは「イスラム国」が関与した犯行ということになっている。だが「イスラム国」犯行説を否定するイヌ情報大臣による一連のコメントを見ると、真相はそれ程単純ではない可能性がある。」
イスラム国を自称するのは簡単なわけで、過激派とつながりがある期間なら犯行声明をつくることも可能なわけです。いわゆる陰謀説ですが、これは信憑性が高いです。
個人的にイスラムって単純じゃないよと言いたいだけです。単純に考えると、ISは頭の変な人です。でも背景はもっと複雑です。
さて今日最大のニュースは、「天皇陛下生前退位の意向示される」だ。NHKの記事だが、7時のラジオニュースで流れた時に、キターと衝撃を受けた。これは凄まじい。ラジオでもどこか混乱している雰囲気があった。
「天皇陛下省庁の務め果たせるものが天皇位にあるべき」という記事は時間的にその混乱を収拾させるものだろう。
この何がすごいのかといえば、陛下が反乱を起こしたのだ。いや以前からもそうだった。だが「国民に寄り添う形で」行ってきたと思う。そこにあの東日本大震災の「ビデオレター」は衝撃的だった。理由は簡単だ。天皇家は宮内庁等の行政で発言が制限されている。もちろんビデオレターも徹底的な検閲を受けたとは思う。まあ必要はなかっただろうが。だが新しいメディアを使ったというのがポイントなのだ。
今見返すとプロンプターを使っていない。この意味はなんとも言えないが、あえてそうしたとしか思えない。急いで出したという感じはある。
あの時に変化を起こしたいという気持ちがあったのは間違いがないと思う。
天皇家にとっては憲法よりも皇室典範の方が問題だった。天皇家として今の時代に適応したくとも、それを阻害していたのが、法的根拠のない皇室典範だったからだ。ビデオレターも皇室典範にはないものだった。
ただ皇室典範の改定にはそれなりの知識、故実に詳しい国学の人物が必要だが、そういった人は宮内庁にいるとは思うが民間ではどの程度いるのだろうか。明治期の国学で作られた皇室典範は、それは維新の原動力になったほどの国学だ。当時は公家もいたわけで、有職故実に詳しい人が多数いたわけだ。だから作れたものは、今だと現状に合わせたくともそういった識者が言い訳を作ってくれないわけだ。
皇室典範を改定しないと、どう考えても天皇家は廃絶になる。これは大きいのではないのか。今はいい。皇太子が亡くなっても弟がいる。息子もいる。問題はないはずだが、皇室典範の解釈がそれを問題にしてしまうのだ。
天皇家は、家族として生きたいと考えている。そう思う。多分ずっと思っていた。だから、今この時点で爆弾を投げつけたのだろう。
陛下のご病気もある。そしてもしかすると何かあるのかもしれない。だから宮内庁もシブシブ認めたのかもしれない。生前譲位という歴史に否定されていたことを復活させるのだ。皇室典範の改定を行うと宣言したようなものだ。
なぜ私がこのニュースを喜ぶのかといえば、それこそ「陛下をお慕い申し上げています」リベラルだからだ。正確には無政府主義だ。だからこそ天皇家の人権は保護されるべきだと思う。
多分極右ならこの意見に賛同するだろう。皇室典範は古すぎる。
ショウジョウトンボがいた。