カルテ番号 の・7(20)
院長は、そんな野上香織の表情を見て、説明してくれた。
「アナログというのは、順序よく変化する事です。
1から2、3、4というように変わります。
デジタルというのは、1から80にイキナリ変わります。
1と80はつながっていない変化をします。
身体と意識は少しずつ変わりますが、心は急に変化します。
例えば、直前までいい気持ちだったのが、急に怒りが湧くとかです」
その説明なら、納得できる。
心はとても気まぐれで動く事は、自分でも解る。
「本来なら、時と共に少しずつ変化するのが自然です。
ところが、心は急な変化もしますが、動かなくなることもあります。
こだわり、という心は、無理やりブレーキをかけている状態です。
でも、時が経つほど、ブレーキが重くなってしまうのですねぇ」
そこで院長はニコッと笑った。
「先ほどの野上さんが言った言葉。
素直な気持ちは、変わりたい、と気づいた、の言葉ですね。
それが、懸命に力を入れて踏んでいたブレーキから、足を抜いた瞬間です。
懸命に握りしめていた手を、開いた瞬間です。
私も、人の、そういう瞬間に立ち会いたくて、この仕事をしているようなものです。
とても、いいものを見せてもらいましたよ」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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