カルテ番号 あ・28 6度目(3)
愛田恵子はスペインで知り合った男性がいた。
「その雰囲気が、ちょっと坂本様に似ていたのよ」
坂本龍馬の事だ。
寺田屋の女将、お登勢の時だった。
お登勢は死んだ亭主のあとを継いでいた。
そして、かなり年下の龍馬を秘めた思いで慕い、応援していた。
龍馬の妻となったお竜は、お登勢の養女でもある。
風間陽水は、またも、ははは、と笑った。
「愛田さんの弱点はそれですね・・・
龍馬似には、無条件で魅かれてしまう」
愛田恵子も、ははは、と笑った。
「しょうがないじゃない。
まだ普通の女だった頃の、秘めた想いは消えないのよ」
長寿族として発動する46歳前は、普通の人間なのだ。
いや、今も普通の人間なのだが、人並み外れて長生きをしてしまう。
すると、その時々の感情、心がいかに儚いものか身に染みてしまう。
恋心というような感情は、僅かしか持てなくなってしまう。
心は変わるし、忘れてしまうものなのだ。
それは、今の風間陽水も同じだ。
心はあてにならないと、知っている。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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