ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

フリーソフトの公開・互恵精神

2010年02月03日 | IT関連
パソコンを使うようになって、なんとも不思議で理解し難いものであったのがフリーソフトウェアの存在でした。誰もが自由に利用できるソフト、それも無償で。他方、有償とはいえ、最初に一定期間試用して気に入れば、支払いを行うシェアウェイソフト、特に支払わなくても使用は可能なものも多い。そこには、どう考えても金銭で儲けを得ようとする開発者の強い意図が感じられないのです。
最近では、Advance SystemCareというOSの立ち上がりを速くするフリーソフトを利用しその効果に感心しています。タダ(無料)で皆が使っていて開発者(の生活)はそれで大丈夫なのでしょうか。

まだインターネットが常時接続でなかった「パソコン通信」の頃に、Wターム(フリー)、秀ターム(シェア)、秀丸エデッタ(シェア)などを入手しました。シェアウェアソフトとはいえその価格は少額。無料のフリーソフトに至ってはその献身的で奉仕的とさえ思える開発者の精神には、これまでに知らなかった世界に触れ、感慨にふけったものでした。

レッドハット(リナックス開発会社)のリチャード・ストールマン氏の「フリーソフトウェアの歌」の歌詞が、これまでの私の疑問への答えを示していました。
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♪さあ、仲間に入ってソフトウェアを共有しよう
自由になるんだ ハッカー(※)よ 君は 自由になれる
(略)
自由に使えるフリーソフトが十分できたなら
その時は、ハッカーよ その時がきたなら
汚らわしいライセンスなんか 放り出そう
要らなくなる ハッカーよ もう要らなくなる~♪
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見かけは、アンチ金儲けのようでもありますが「情報を独占する金儲け」に反対しているので、「儲けること」それ自体に反対していない、という。「新種の自由市場経済」だとも。
ハッカー的な金銭倫理は既存のあらゆるシステムにチャレンジする意欲を持つ。そして、何かで助けてもらった人は別な形で他の誰かを助ける(優れた自己増殖力)。。

そういうことだったのか。。
同じようなことは、参加して間もないツイッターにも感じます。それは、すでに多種なTwitterクライアントツール(ソフトとサイト等)が並存しています。ツイッターもAPI(応用設計)を開放している。そのことはこれからの益々の成長にプラスに働くこと間違えありません。
そこにはリナックスやフリーソフトと同じ開発者のオープンリソース(公開資源)の精神を感じ取れるからです。
小鳥のさえずり(Twitter)や、ストールマン氏たちのオープンな自由スピリットを謳歌する「フリーソフトウェアの歌」の思考が、これからも新しいIT時代を創造していくことでしょう。

※ここで言うハッカーは「熱心なプログラマー」のことで、迷惑なウイルスを作って侵入するクラッカー(錠前破り犯)とは、厳格に区別しています。

以下、参照した書籍です。


リナックスの革命 ― ハッカー倫理とネット社会の精神
ペッカ ヒマネン,リーナス トーバルズ,マニュエル カステル
河出書房新社

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