利根川水系の浄水場で有害物質ホルムアルデヒドが検出されてた問題で原因の究明が急がれている。
「有機塩素系炭化水素に放射線を照射すると、ホルムアルデヒドが検出される」という見解が1部ネットで流れた。一体何が起きているのだろうかと思った。確かに断水・取水制限を受けた地域が千葉県内の放射線の高いホットスポットの地域と類似していた。3.11東日本大震災では利根川水系のダム地帯も汚染被害から免れてはいない。八木沢ダムの落葉、たまり水が高濃度の放射汚染を受けていることはすでに報告されている。
汚染原因の特定はまだ
ただ結論からいうと、ホルムアルデヒドと放射線の因果関係はまだ明らかになってはいない。「推測」の範囲にとどまっていると思う。
線量というと今はセシウム、ガンマ線ばかりが中心になって取りざたされていますが、実際の放射性核種は、ヨウ素、セシウム以外にもラドン、ウラン、ストロンチウム、コバルト、プルトニウム、トリチウム・・など多数。さらにそれらに原子番号が付けられその数は膨大なものだ。東京電力福島第一原発からは、多くの核種が飛散したことは厚労省の発表データでも確認できる。この多くの核種の一つが反応しホルムアルデヒドに化けたかどうかを確かめるには大変な検証作業になる。しかしそこは関係機関には徹底究明していただきたい。
群馬県は烏川など5カ所で行っている水質検査を23日以降は、東毛地域の4支流(広瀬川、早川、石田川、休泊川)を新たに加え定点監視を9カ所にするという。これからの検査推移を見守りたい。
【写真】取水停止で市民生活にも影響が。19日、野田市内。
参考速報 意外に真実味も!首都圏水道水のホルムアルデヒドに放射能原因説
【ホルムアルデヒド】formaldehyde 分子式は CH2O有機化合物の一種で毒性強い。住宅のフローリングや家具の接着剤などに使われる化学物質。頭痛や呼吸困難を引き起こす「シックハウス症候群」の原因物質の一つ、発がん性あり。毒劇物法に指定されている。