誰が命名したのか“アベノミクス”。そして次は“アベデュケーション”、さらには“アソウノミクス”と来たもんだ。
「教育再生会議、発足 “アベデュケーション”始動」の見出しは朝日新聞(1/16)だった。アベデュケーションは安倍(アベ)+教育(エデュケーション)の造語だろう。教育を最重要課題に据える安倍政権への好意的なマスコミの応援用語。とどめを知らず麻生財務・金融相へ“讃歌”=「アソウノミクス」(AERA1/28)まで飛び出した。
アベノミクスは安倍(アベ)+経済(エコノミクス)。誰が最初に言い出したのかは、さすがのウィキペディアにもまだ記載がない。さしずめ朝日か日経から始まったような気がしてならない。アベデュケーションの方はまだウィキペディアにも取り上げられていない新語だが、これは明らかに朝日発と思える。アソウノミクスも朝日からか・・。
朝日は2000年代に、団塊ジュニア世代を指して「ロスジェネ」(ロストジェネレーション)と名づけ連載を組みプレスキャンペーンを張った。これも元はといえば1920ー30年代のアメリカの文学史における小説家の一群を「失われた世代」と呼んだことの二番煎じにもとれる。
アベノミクスも、まさに二番煎じ。最初聞いたときに私はすぐにレーガノミクス(Reaganomics)、つまりレーガン(米大統領任期1981-1989)+経済(エコノミスト)の真似(まね)と感じた。多くの人が同じ印象を持ったのではないだろうか。
争点を隠したマスコミ造語
自民党総裁に安倍氏を立てて臨んだ総選挙前後から、アベノミクスの言葉が頻繁に登場してきた。マスコミのはしゃぎっぷりは、自民大勝で加速してきている。総選挙の争点を「脱原発」から「経済」に見事にすりかえた。「原発村」一員のマスコミの援護は功を奏し、経済復興のプレスキャンペーンの中、アベノミクスの文字を見たり聞いたりしない日はないほどになってきている。各野党の機関紙でさえ「アベノミクス」の言葉を軽がるしく使ってしまっている有様。このままではテレビコメンテーターたちの先導によるアベノミックス信仰は勢いをますばかり。
ならば当広場も、アベノミクス=経済問題について次期参院選にも大きく影響が及ぶものと予想されるだけに、正面から取り上げて考えてみたいと思います。
アベノミクスさ~ま~
小林よしのり氏の漫画が、端的に今日の珍現象をうまく言い当てている。あえて転載させていただきました。