倉田真由美の『だめんず症候群』面白かったですね。
マンガ「だめんず・うぉ~か~」は週刊誌で見たことはありましたが新書は、より“理論的”でマンガとは別な意味で笑ってしまいました。
著者自身が離婚・再婚の経験があるだけに話にリアリティを感じます。
「脱却への処方箋」の章で、ダメ男の「ダメ要素」を取り払うことでだめんずを改造し、症候群から脱却することはできないものか・・?
この処方箋の対象はダメ男はもちろんのこと、それに限らずいろいろな「ダメ何々」を想定してしまった。ダメ政治家、ダメ官僚、ダメ教祖、ダメ有権者・・世の中には本当に「ダメ」が多くて困ります。
さて、くらたまセンセイのご意見は「人格や価値観は長い歴史によって形作られいるものです。決して他人が一朝一夕で動かせるものではない」つまり人間性が変わって愛せる部分が出てくるようなわけには行かない。目の前にいるのはやはり「ダメ男」、というお見立てになります。
ここのダメの見極めは重要で宗教家の方や博愛的な先生方でしたらまた違った見方をされることでしょうね。だめんず症候群での患者は若い女性を対象にしています。その場合は矯正指導の専門家では無いわけで、かえって耐えて時間が経過すると重症化し命取りにさえなりかねません。さっさとバイバイして航路変更の処方に同感です。
最近は「デートDV」などという言葉もあります。「暴力は最初の一発目を許さない、一発時点で即断別れなさい」の著者のアドバイスは的確と思いました。
くらたまセンセイのご本、なかなか良かったですよ。
きょうの一曲は、だめんずに負けない気持ちを歌ったような片平里菜『女の子は泣かない』
だめんず症候群(シンドローム) (扶桑社新書) | |
倉田真由美 著 | |
扶桑社 |
片平里菜「女の子は泣かない」Music Video