ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

『ヒトラーの忘れもの』捕虜虐待の史実

2017年04月03日 | 映画・芸能
映画の批評を読んだだけで興味を持ち感動してしまいました。

デンマーク映画2015年作『ヒトラーの忘れたもの』(原題:Under sandet)
第二次大戦でデンマークはナチスドイツに占領されていた。戦後、デンマーク政府は海岸に仕掛けらえた200万個以上の地雷を捕虜にしたドイツ兵にその除去作業を命じた。ばらまいたやつが撤去するのが当然、という論理だ。しかしこれは捕虜に過酷な使役を強いるもので、虐待を禁じた国際法ジュネーブ協定に明らかに違反する行為だった。

主人公はデンマーク軍の軍曹。最初は目には目をの復讐心でもって捕らえられたドイツ兵に辛く当たっていた。2000人のドイツ軍捕虜には少年兵も多かったという。この危険な地雷撤去作業によって半数が亡くなり手足を失う者も続出した。ノルマを達成すれば帰国させるとした約束は反故にされた。主人公の軍曹は次第に捕虜のドイツ兵士へ同情心と隣人愛が生まれてきた。軍の上層部への不信感が次第につのって来た軍曹はある日、自らの危険をかえりみずドイツ兵を国境付近で解放する・・

いい映画だと思う。ぜひ見てみたい。
シベリアに抑留された日本兵の姿とも重なります。戦争はアンフェアの連続だ。約束などあってないようなもの。軍の公約はもちろんのこと国家と国家の正式な条約でさえ勝手に踏みにじり合うくらいなのだから。そして勝てば官軍、すべては勝者の意のまま・・。
そんな時代に再び向かってはならないと思いますね。
 
 

【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

 

映画『ヒトラーの忘れもの』予告編

コメント (2)
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