堤未果の新書『日本が売られる』を読みました。
18のテーマをピックアップして解説しています。
水が売られる(水道民営化)
土が売られる(放射性汚染土再利用)
タネが売られる(種子法廃止)
ミツバチの命が売られる(農薬規制緩和)
食の選択肢が売られる(遺伝子組み換え食品表示消滅)
牛乳が売られる(生乳流通自由化)
農地が売られる(農地法改正)
森が売られる(森林経営管理法)
海が売られる(漁協法改正)
築地が売られる(卸売り市場解体)
労働者が売られる(高度プロフェショナル制度)
日本人の仕事が売られる(移民50万人計画)
ブラック企業対策が売られる(労働監督部門民営化)
ギャンブルが売られる(IR法)
学校が売られる(公設民営学校解禁)
医療が売られる(国保消滅)
老後が売られる(介護の投資商品化)
個人情報が売られる(マイナンバーが外国企業へ)
以上「日本の資産が根こそぎ奪われる!」と新聞広告に載っていました。
データがすべて最新で正確です。法律がどんどん変わって行くだけに現代人の常識として知っておきたい。一つひとつは重いテーマですが、それを簡潔に要領よくまとめられています。
たとえば築地の問題は、豊洲への移転先の是非が問われているように見えますが、本当の目的は「卸売市場の解体」にある。日本独特の中小業者の協同組合的な集まりの卸売り市場システムが危ういのです。米、EU、大手スーパー、アマゾン、ウォール街投資家のための「解体ショー」なのではないかの著者の指摘にはハッとさせられました。
私たちの日本にとっては厳しい現実が進行中です。
著者の堤未果さん、グッドジョッブ!!
伴侶は薬害エイズで話題になった川田龍平・現参院議員ですね。
良書でした。一読をお薦めします。
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日本が売られる (幻冬舎新書) |
堤未果 | |
幻冬舎 |
今夜は何となく切ない「アランブラ宮殿の思い出」の気分です。
朴 葵姫(パク・キュヒ) アランブラ宮殿の思い出 Recuerdos de la Alhambra