ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

それぞれの「ひとり日和」

2025年01月15日 | 研究・書籍
この年末年始に小説を一冊読みました。
『ひとり日和』青山七恵著。2007年の芥川賞作品。

主人公の「私」は20才になるフリーター。親戚の一人暮らしの70才になるおばさんとの同居生活。そこでのゆったりした日和(ひより)の日常が無目的な失恋をも癒してくれる。

おばさんの名前が荻野吟子さん。日本で最初の女医、埼玉県熊谷市妻沼出身の荻野吟子女史と同姓同名だ。それもそのはず著者、青山七恵さんも同郷の人。そこには親しみを感じた。しかしストーリーのさいごは職場の既婚者と不倫になるような予感・・。

何とも風に吹かれて生きているような締まりのない若者を描いた作品です。

小説とは?
芥川賞とは何なのだろう?

日和(ひよ)りな若者たちを写実的に描いたという点では評価される作品のようにも思えます。

ひるがえってそう言う自分とは?
小春日和のなかで世情を思索できる、それだけでもありがたいこと・・。


 
われらgooブログも再び立ち上がりました。
本年も「ポポロ通信舎」で懇談できれば幸いです。よろしくお願いします。


【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔


コメント
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