ふと思い出して浮人形で「水遊び」。
浮人形といえば、ゴムやビニール製のものが私の世代にはリアルタイムで体験できた馴染みのある素材ですが、それより前はセルロイド製。
更に遡って、半磁器製のもの。金魚など赤の発色が美しく、半分美術品としてかなり高価なのではないでしょうか。
それより前は画像のような楽焼の浮人形が出回っていたようです。蛙、亀、都鳥、おしどり、、、今戸焼で作られていました。
有鉛の透明釉や飴釉を施して低温で焼いた楽焼仕上げで、「なめ人形」という土人形や「箱庭細工」「ままごと道具」に共通した質感です。 ただし、浮かせるために、底は船底のように丸みを持たせてモデリングしてあり、机の上に置くためには、不安定です。
また、軽くするためにひどく薄く作ってあります。一見よく似ている箱庭細工などと比べると、手取りがとても軽いです。
有坂与太郎の著作などには、浮人形の魁は、燗徳利が水に浮くことから、楽榮という人が応用して作りはじめた、とあります。
画像のおしどりは、今戸ではないと思いますが、楽榮が作ったというおしどりの浮人形のイメージとして加えました。京都のほうのものでしょうか?
みかん色と緑色の蛙と亀はいかにも今戸という作りです。みかん色のは飴釉のため土色がよりオレンジっぽく見えます。緑色の蛙は背中に白化粧土で三筋のシマを置いてから、織部釉薬かタンパン(炭酸銅)をかけて焼いたようです。化粧土を置いたところは特に緑が鮮やかです。
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