昨日12月13日が浅草の羽子板市を前に今年で創業301年を迎えられるお人形の「吉徳」さんへ作ったものをお納めする期限としてお約束していたので朝から荷造りして午後タクシーでお納めにお邪魔してきました。ここ浅草橋の現在の本店の建物に建て替える工事の際、地中から木箱が発見され、中から大量の今戸人形が出てきたというお話は先々代の山田徳兵衛さんやその娘さんである現吉徳資料室長でいらっしゃる小林すみ江先生の著作の数々にも記されています。つまり吉徳さんでもその昔には今戸焼の土人形を取り扱っていらっしゃった時代があった。そうした歴史を含め拙作の土人形を羽子板市でのご出店で置いてくださるという御温情を賜っているわけなのです。
さて品物をお納めしてこれまで数ヶ月溜まっていた体中の緊張がいくらか溶けたような心持ちで浅草まで隅田川に沿って歩いて行こうと思い立ちました。まずは「首尾の松」をめざして、、、。
若い頃、上野に努めていた頃、隅田川の渡し舟とか川沿いの名所などのジオラマを作ったことがあるので首尾の松のある位置というものは知っているつもりで川沿いの遊歩道をうろうろ、、、しかしおかしいな何でないのだろうを行ったり来たりしているうちに蔵前橋に。
橋の袂に3本の松が見えるのでもしや、、と近づいてみると「首尾の松」とあるじゃないですか。しかしよく説明を読むと、本来の位置はもっと川下で私がうろうろしていた辺りでよかったみたいです。それにしても夕暮れに光るスカイツリーって不気味です。クラゲのようで怖い。
蔵前橋から江戸通りまで戻って、江戸通り沿いから一本川寄りの裏道を選んで北上していくと案外落ち着いた店や住まいなどあっていいですね。厩橋を過ぎて駒方橋際でまたシャッターを、、。
このあたりまで来ると灯りも溢れていて賑やかになってきますね。駒方堂の裏道をさらに北上すれば吾妻橋。この「うんこビル」もできて久しいものですが、それより前の赤い電飾のアサヒビールの工場(倉庫?)の見えた対岸の本所の景色が懐かしいです。せっかく浅草まできたのだから何かおいしいものを、、、。
とはいってもいつもの「青森のラーメン」以外でということで月並みかもしれませんが、久しぶりに大黒屋の天丼を食べに行きました。ひところここでしょっちゅう食べていた頃はマンネリになっていたせいかそんなに感じなくなっていたのが、今回は数年ぶりともいえるのではじめて食べた時(正月の浅草公会堂の歌舞伎が始まった頃、、玉三郎の絶間姫に吉右衛門の鳴神上人だった)ほどでもないにしろとてもおいしかったです。そのあとちょっと恥ずかしいのですが実は尾張屋の車海老の天ぷらそばも食べてしまいました。今夜は特別。一人ではお酒は飲みませんが、だれか先達になってくれる人がいたらちょっと浅草でも飲んでみたいです。
今夜は家ではなにもしないでよく寝ようとおもいました。
干支の続きもあるけれど、今度は被官様の鉄砲狐と王子の装束稲荷の招き狐を完成してお納めしなければなりません。
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