先日の「開運 なんでも鑑定団」の放映の影響でしょうか、ここ数日メールでお問い合わせくださる方がびっくりするほどおいでです。ありがとうございます。メールくださる方の多くが「値段がわからないので怖々メールをくださった、、。」ということを仰っていらっしゃるのです。
拙作の人形作りについては、戦前に廃れてしまった昔の今戸焼をルネッサンスのように今に再現してあげたい、という一心でやり始めたことではありますが、もともと今戸町の旧家の出身というわけでもなく、直接師事をいただいた伝承性もないわけで、敢えて言うなら、昔の今戸人形をお手本に作っているので、本物の今戸人形こそが自分の師匠というわけで、客観的にはおかしなことだとお思いになられる方も少なくないんだろな、、と思っています。
どこのお店で取り扱っているのか、どこで販売しているのか知りたいというご質問もよく受けますが常時たくさんの種類を並べてくださっているお店はありません。むしろ拙作の人形を店に置いてくださる、あるいは販売してくださるというお店の方がいらっしゃいましたらお願いしたいくらいです。
人形の値段がHPにもブログにも明示されていないというご指摘、オーダーフォームがない、という苦情もいただいていますが、これには正直なところあまり商売っ気のあるサイトに見られたくない、という気持ちでそうしている面もあります。 ですから、ご覧いただいている方にとっては「高かったら怖い」というイメージをお持ちになる方が少なくないんでしょうね。
「高い」か「安い」か「普通か」これは自分では妥当な値段という意識は持っているつもりですが「あんなものにこんな値段を、、、」と感じられる方もおいでだとおもいますので、お問い合わせいただいた方にお伝えしたところで、どうお感じになるか????というところです。
ちなみに、お店で並んでいるところも若干あることはあるのですが、お店の値段はお店で付けられているので、その値段が私がつけたものではないということをお察しいただきたいと思います。 本来、今戸焼の土人形というのは安かったから大衆に親しまれていたものだったと言われています。その最もなものが「一文人形」(鐚銭一文で売られた)です。できることなら、現代でもコンビニおにぎり一個分くらいの安さでお売りできたら、昔の感覚を追体験できるかと思う反面、作って買っていただいてなんぼ???という生活をしていますので、種類にもよりますが、おにぎり一個分とか焼き芋ひとつ分という値段は厳しいです。仮に画像の丸〆猫(まるしめのねこ)だとTシャツお揃いのラーメン屋さんで一番高そうなメニュー(特盛全部のせとか)2人前と3人前の間くらいと考えていただくと近いかと思います。マックの一番高いバリューセット4人前よりは安い?高級店のお寿司屋さんの松竹梅の松よりは絶対安いと思います。でも「招き猫一匹」より「バリューセット4人前」のほうが絶対いいと思う方もおいででしょうね。
他によくお訊ねいただくこと。「どのくらい時間がかかるか?」ということですが、季節によります。まずご理解いただきたいことは、絵付けに膠を使っているということです。 膠がつなぎとなって色粉(泥絵の具や染料、植物の煮出し)を素焼きの人形に定着させているので、暑い夏場は膠が効かなくなると同時に膠が腐ってしまう心配があります。 ですから色塗りに関しては6月下旬~9月下旬の間は避けたい期間です。その反対に暑い時期は粘土いじりに集中しますので、涼しくなる時期を見越して、必要な種類の人形の種類を型抜きして貯めておくことができます。
また1年のサイクルですが、9月から12月にかけては干支のものを最重点に動きます、また浅草の被官稲荷様(三社様境内)へ鉄砲狐をお納めする時期(10月~2月初午前)には神様へご迷惑のないよう最優先に進めることもあります。
結局いつが作りやすいか、、といいますと2月初午すぎから暑くなる6月下旬くらいの期間が一番小回りが利く時期だと思います。また素焼きは一個の人形のために焼成窯を稼働させるということはありません。窯がいっぱいになるくらいの量が貯まったら、窯入れをするので、窯入れと窯入れの間に時間がかかるということもあります。
いろいろ記してしまいましたが、もし「お前の今戸人形を買いたい、欲しい」と仰ってくださる方、お要り用の方で、ご関心お寄せいただけるのであれば、メールでお問い合わせください。お問い合わせ=ご注文とは思っておりませんので、ご心配なくメールでお問い合わせください。当ブログ右端の下のほうに「玉手箱」という欄がありまして「東京の土人形 今戸焼?!今戸人形?いまどき人形 HP」へのリンクがはってあり、HPのトップへ飛びます。 トップページの下のほうに「お問い合わせ」の入口がありますのでそこからメールいただければ大概お返事しております。
ご注文以外でもご質問等ございましたらお気軽のメールでお問い合わせください。
一見のお客さまには馴染みにくいことかもしれませんが、
江戸時代以来の人形作りはそういうものなんだということを知る方が増える
いい機会になるかもしれませんね。
広島も花粉が多く飛び交い始めています。
お忙しい中、くれぐれも体調にはお気をつけてお過ごしくださいませ。
私のこと覚えてるかな~(汗)
偶然番組を見てビックリしました。
思わず唯一連絡先を知ってたGさんにハガキを書いて
吉田くんの連絡先を聞いたりしてこのHPにたどりつきました。
十五夜さん美猫ちゃんですね~
私も猫が大好きです。
良かったら上記アドレスにメールください♪
お雛様・・・価値があるもので良かったですね。
私なら「古いお人形だなぁ」とスルーしたと思いますが、そのお人形の声(?)を受け止められた、いまどきさんはさすがです。
今日、再放送されるかと思っていたら、なんと、こちら(東海)では1月の番組を再放送していました。
もう一度、見てみたいので、気長に再放送を待ちます。
こちら東京も大雪が降ったり、暖かくなったと思ったら、また冷え込んだりします。
私の仕事場は暖房はしていますが、湯沸かし器を取り付けていないのでちょっと辛いです。
土をいじっていますから手をしょっちゅう洗ってばかりで、粘土は手の脂っけを拐ってしまいますから、ひどいアカギレになり、がさがさになります。気がつくとハンドクリームを塗りますが、土をいじればまた手を洗うの繰り返しです。膠にとってはこの時期が一番効きやすいです。でもいちいち湯煎にかけるにも急いでいるときには面倒です。だからといってネオカラーやポスターカラーには手を出したくありません。ひとつだけ例外で被官様へお納めしている鉄砲狐ですが昨年お納めした分は昔とおりにスカーレット染料を膠で解いて塗ったのですが、屋外の寒暖の差でめくれたりするので(これも昔ながらの想定内のことですが)授与品奉納品として色の剥離がはげしいのはお気の毒で、今年の分からt鉄砲狐の赤に限って剥離しにくい代用的なもので塗っています。膠の照り加減に近くなるようつなぎの素材を混ぜているんです。去年だったか「東京新聞」に今戸の窯元の記事が載っていて、「絵付けには昔ながらに絵の具に水を混ぜて塗っている」という記述があったのですが、これって「ネオカラーを水で溶いている」ことなので「何が昔ながらなのだろう???」とびっくりしました。昔はネオカラーなんてあるわけないです。
高校以来ですよね。忘れてなんかいません。稲田さまとは同じ2階のアトリエでご一緒でしたよね。
稲田さまとEさまとで面白いお話をされていて傍でもらい笑いしていたように思います。もう30年以上前のことですね。この年になるとあの頃のことよく思い出します。デッサンに使う食パンやフィクサチーフやテレピン油にリンシード油、ブラシクリーナーなんかの匂いが混ざった匂いというのが日常的でしたよね。岩崎宏美さんの「万華鏡」という歌の中に心霊の声が聞こえるという噂を聞いたのもあの頃ではないでしょうか。あと「あしたのジョー」を観にみなさんいらっしゃていたとか、、。懐かしいです。メール必ずさせていただきますね。
お仕事でお忙しくしていらっしゃると思っていたので、わざわざ観ていただいて恐縮です。
今日はお雛様なんですが、家の中でスペースがないので飾ることができません。箱にしまったままです。あのような人形に露店で出会うということは奇跡に近いです。本当は自分で作る今戸焼のお手本を捜して歩いていたのですが、その日は何も見つからなかったところであの人形に出会ったというかお雛様のご降臨という感じでした。博物館のガラスケース越しに観たことがあっても自分の手にとってという経験がありませんでしたから、びっくり半分で家にお迎えしたのです。高く評価されてうれしいのも事実ですが、それより350年も生き延びてきたお雛様を自分の手でダメにしたら申し訳ないと思います。東京でも再放送はまだ1月放送分です。今回の分の再放送は4月の第一日曜かそれ以降になるのではないでしょうか。
昨日『今戸の狐』について記事を書いたところ、こちらのブログをコメントで知り、感動しました。
すたれゆく江戸の伝統を残そうとされる姿、敬服いたします。
落語『今戸焼』の記事からリンクさせていただき、写真を数枚お借りしましたが、何卒ご容赦のほどをお願い申し上げます。
丁寧なご対応ありがとうございました。大切にします。
他にもいろいろな招き猫を作っていらっしゃるということでしたので
またの機会にも注文させてください。値段をおまけしてもらいありがとうございました。
またそちら様のサイトへもお邪魔いたしました。
採り上げてくださいましてありがとうございます。
落語に登場する今戸焼の福助や狐たちは戦前のまだ人形師、人形屋という職分の人によって江戸明治の伝統の継承で作られていた時代のもので、最後の作者尾張屋・金澤春吉翁(明治元年~昭和19年)を最後に廃れてしまいました。落語の話のイメージを追うには、廃絶する戦前以前の今戸焼の人形を見ていただくとよいかと思います、このブログの「今戸人形」や「今戸焼」のカテゴリーにはそれなりに古い時代のものの画像がありますのでよかったらご覧ください。落語好きの方、落語家の方にも昔の今戸焼を画像で認識していただきたいと思います。