東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

窯出しとみがき

2014-03-06 23:06:27 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

P1010002 昨日の朝窯入れした素焼き分を窯出ししているところです。中には最近新しく型を起こしたもので今回はじめて素焼きしたものが含まれるので早く手にとってみたいとわくわくしていました。素焼きでは最高800℃の設定で500℃まで上昇するまで水分を逃がすために蓋を半開きにしておきます。そうすると熱が炉外にも流れてきて夏場など汗たらたらになりますが、この時期には周りが暖かくなって寒さ凌ぎになります。500℃で蓋を閉めてあとは自動運転で停止し、そのまま炉内温度が100℃以下に自然に冷めるのを待ちます。

 無理に蓋を開けて冷ますと、急冷によって窯が痛むからです。炉内70℃くらいの頃合で蓋を開け、中身を取り出しているのが左の画像です。

P10100032枚目の画像は取り出した素焼きを仕事場に運んで磨いているところです。フラッシュのせいでちょっと白っぽく写っていますが実際はもう少し赤みがあります。これが地元で掘ってきた東京の土の焼き色。今回は客寄せ河童をはじめて抜き出したので、このあと彩色になる訳ですが、とりあえず最後の今戸人形師であった尾張屋・金澤春吉翁(明治元年~昭和19年)作のものをお手本としているので色彩もお手本通りにやってみたいと思います。塗り終わるまでどういった感じになるか予想できない部分もあるので楽しみと心配の半々です。

P1010004_3
 籠の中には都鳥。まっすぐ正面を向いたタイプは以前から作っていましたが、今回頭を左にひねったタイプを起こしました。いくつか違うポーズを増やしていきたいと思います。チェック柄に「千鳥格子」というのがありますが、上から見ると千鳥ならぬ「都鳥格子」を部分的に規則的な連続を故意に崩したようで面白いんじゃないかとひとりで楽しんでしまいました。

 まずは愛知県豊川市にお送りするお約束の丸〆猫等を最優先に仕上げていきたいと思います。個人でご注文いただいている皆様、ことに「赤犬」を含んでご注文くださっている方、作業はすすめておりますが、忘れているわけではありません。型を調整しながらすすめていますのでご了承ください。



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