先日調べものに十条台の北区の中央図書館へ出かけた帰りの岩槻街道(日光御成街道)沿いにあるクリニックの敷地に咲いている「みそはぎ」の花を撮りました。ここでは水辺の植物を栽培しているようで、ハスや菖蒲、スイレンなども植わっています。この季節、みそはぎの花が満開です。お盆につきものの花で、昔だったら田圃の畔や庭先に咲いたのを切って仏様にお供えしていたものが、今では花屋で一本¥200くらいついていたりするか、代用の紫色の花が並んでいたりまします。都内だと畑ののこる地域とかビオトープのあるところだとまだ咲いていそうですが、下町の密集地だと観ることが少ないのではないでしょうか。
小学生の頃から「萩」の花とは姿が違うのになぜ「ハギ」と名前がついているのだろうか、「ミソ」は「味噌」と関係あるのだろうかと不思議に思っていました。20代の頃、上野の下町風俗資料館に勤めていた頃、長屋の仏壇を昔のような盆飾りにしようと丹波ほうずきやみそはぎなどと茹でたそうめんで飾りつけをしたのですが、ナスを賽の目に切ったものを盛ってお供えしたところへみそはぎの花房を束ねたものを水につけてナスに水をふりかけるということをしました。館の資料として残っていた古老からの聞き取り記録や「東京風俗誌」を参考にしたように思います。山形の亡父の実家でも仏壇前に組み立ての盆棚を飾っていましたが、茹でたそうめんをぶら下げるということはしていなかったと思います。山形の置賜地方の「亀岡文珠」というお寺の近くの遊ばせている田圃が一面みそはぎだらけで、夕日を浴びてワインレッドに色づいて見えた景色を思い出します。
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