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2019年最小の満月+1@山口

2019-09-20 21:00:00 | 月・星

9月14日は今年最小の満月だった。この日、福岡市内の天気は良くなかったので諦めたが、翌日、山口の田舎は絶好の撮影日和だった。月の見かけの大きさ(視直径)は地球と月との距離が近いときには大きく、遠いときには小さくなり、最も大きな満月は最も小さな満月に比べ約14%視直径が大きく、約30%明るく見えるのだとか。大きさの違いは肉眼ではわかりにくいが、15日、山口の田舎で見た月は、福岡市内で見る月に比べかなり明るく感じた。人口が少なく空気も綺麗な上、あたりに光害の原因となるようなものがないからだろうか。そんな昔と変わらない夜空を眺めながら、在りし日の父の姿を思い浮かべていた。

 

撮影日:2019.9.15(21時頃)

今年最小の満月+1日(iso400、1/250s、F6.3 トリミング有) 

 

 

 

 

シャッタースピードを遅くして(iso400、1/125s、f6.3 トリミング有)

 

 

 

 

シャッタースピードを速くして(iso400、1/640s、f6.3 トリミング有)

 

 

 

 

今年最大の満月(2月20日福岡市内撮影)と比べてみると…(カメラ設定はすべて同じ トリミング無)

     最大の満月(左)と最小の満月+1日(右)

大きさの違いがわかる 最大の満月は一番明るい時間帯で最小の満月は1日遅れなので、明るさの差はちょっと大きいかも

 

 

スマホで撮影すると…

機能が少ないのでこれが精いっぱい、、

 

 

 

《関連資料》

国立天文台。ほしぞら情報 

 

 


五ヶ山キャンプ場上の土砂崩壊、工事は来年に

2019-09-13 15:11:51 | 五ケ山ダム

先月27日からの秋雨前線による大雨で、五ヶ山ダムでは洪水時最高水位にあと4mのところまで水位が上昇した。一時はどうなるかと思って見ていたが、28日午後、雨は小康状態となり、大事には至らなかった。あれから2週間、五ヶ山クロスキャンプ場上の土砂崩壊の状況がずっと気になっていたので、五ヶ山へ行ってみることにした。

生憎、山の上はガスがかかって視界は不良だった。キャンプ場上の駐車場から望遠レンズを使って見たところ、土砂崩壊はじわじわ進んでいるように見えた。キャンプ場横の道路を挟んで山側には砂防ダムがあるが、そのそばに林道らしきものがある。その道を少し上ってみたが、変わった様子はなかった。先月、那珂川市に確認した際、国は7月14日から来年1月17日までの期間に工事を行うという話だったが、現地周辺を見る限り、まだ着手はされていないようだった。

五ヶ山ダムに着くと、洪水調節ゲートから勢いよく水が放流されていた。選択取水設備に設置された水位表示をみると、ダムの水位は常時満水位を超え、およそ407.6mだった。ピーク時からすると1.9mほど低下しており、満水位をキープしていた。この状態だと、もう一度、先月末のような大雨になれば、あっという間に洪水時最高水位に到達してしまうのではないだろうか。先日、五ヶ山ダムのおかげで浸水の被害が出ていないという、県土整備部部長のインタビュー記事を目にしたが、今、五ヶ山ダムを評価するのは時期尚早ではないか。

そういえば、坂本峠から佐賀県側は土砂崩れのため、通行止めとなっていた。毎年、この時期、脊振山のどこかで土砂崩れが起きている。ここ数年の雨の降り方は昔と比べものにならないほど、破壊力が増している。それゆえ、キャンプ場上の土砂が大規模崩壊しないうちに、早く工事をしてほしいと思っているのだが、、(9月12日記)

 

《追記》

本日(13日)、状況を確認するため、福岡森林管理署に問い合わせたところ、キャンプ場上の土砂崩壊場所に至るまでに、林道が4ヵ所崩れているとのことだった。そのため、現在、そちらの工事を進めている(測量を行っている)とのことで、それが終わり次第、来年度の予算でキャンプ場上(山腹)の工事を行うとのことだった。聞くと、やはり2年前の九州北部豪雨と昨年の西日本豪雨でやられていた。というわけで、来年工事が終わるまで豪雨が起きないことを祈るしかない。

 

撮影日:2019.9.12

コンクリート塊が砕けながら落ちている 白く見えるのは光が当たっているから(森林管理署談)

 

 

こちらは大雨前(7月30日)の様子  

キャンプ場上の駐車場から崩落現場を見る(写真右上)

 

 

 

 

 

キャンプ場横の道から崩落現場を見る(写真中央上)

 

 

 

 

キャンプ場近くにある砂防ダム 水量が多い

 

 

 

 

崩落現場は倉谷林道上にある(紫丸)。この林道ではこのほか4ヵ所で崩壊が起きているというが、五ヶ山ダムができてから林道にゲートがつくられ、鍵がかかっているので入ることはできない(この林野庁国有林図面は古いため、五ヶ山ダムは記入されていません) 

 

 

 

五ヶ山クロスキャンプ場 平日午前中は閑散、、 

 

 

 

五ヶ山ダムへ

ちょうど洪水調節ゲートから放流中

 

 

 

 

 

近づいてみる

 

 

 

 

ゲート真上から

 

 

 

 

常時満水位を超えている

 

 

 

 

今の水位は407.6m 先月28日には409mを超えていた

 

 

 

 

ダム堤体から

 

 

 

 

ダム堤体付近

 

 

 

 

どこまでも続く水面の先にわずかに残った那珂川が その先に背振ダムがある

 

 

 

 

坂本峠、通行止め   

 

 

 

《関連記事》

豪雨災害からの復旧復興の進捗と福岡県のインフラ整備(後)(NETIB-NEWS 2019.9.9) 

 

 


2019年8月九州北部・佐賀豪雨(9月5日更新)

2019-09-04 08:54:34 | 災害

またもや豪雨災害が起きてしまった。2017年7月九州北部豪雨から2年、今度は佐賀県で記録的大雨によって甚大な被害が発生した。26日ブログでも書いていたが、26日九州南部付近にあった梅雨前線が、27日には対馬海峡付近まで北上、この前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだため、九州北部地方では大気の状態が不安定となり、佐賀県、福岡県、長崎県で記録的大雨となった。中でも佐賀県では、住宅被害が3162棟(4日現在、床下浸水1919棟、床上浸水1243棟)に上り、地すべりによる長崎道の被害など。また、大町町では、冠水した上に鉄工所からの油流出による被害など深刻な状況となっている。死者は4人(佐賀県3人、福岡県1人)。

ふりかえってみると、佐賀県では、27日昼過ぎから局地的に激しい雨が降り、28日未明から朝にかけて、多久市、神埼市、佐賀市、小城市、武雄市、大町町などで1時間に110ミリを超える記録的な大雨となっていた。そのため、気象庁は28日5時50分、大雨特別警報を発表した。しかし、これは遅すぎるだろう。28日午前5時頃、気になり国交省河川防災カメラを見ると、氾濫寸前の河川があちこちにあった。そこで危険を知らせようと、刻々と変わる川の様子をツイッターで必死に流していた。その最中に大雨特別警報が発表された。その後、氾濫危険水位を超えた川が次々と氾濫し始めた。このような状況の中、直ちに避難などできないだろう。

一方、福岡県では、27日夕方から雨が降り始め、28日未明から大雨となり、特に筑後地方では、28日明け方から猛烈な雨となった。そのため大雨特別警報が出された。報道によると、九州北部豪雨の被災地、東峰村や朝倉市でも被害が出ているようで、朝倉市では赤谷川が増水し、仮復旧した道路が崩れるなどの被害が出ているという。こちらも気がかりだ。

今回の大雨は山口県にも及んでいた。九州で大雨を降らせた雨雲は、翌日29日には玄海灘から山口県にかかり、29日未明から山口県で大雨となっていた。萩市ではわずか2日間で334ミリもの雨が降っていた。この日、母を病院へ連れていくため、山口へ向かおうとしていたところ、母から「雷と雨がものすごかった」と電話があった。美祢市東厚保では29日午前3時頃から猛烈な雨(降り始めの雨量は300ミリ超)となっていたようで、近くを流れる厚狭川上流域が氾濫危険水位を超え、越水。下流域では2010年厚狭豪雨災害を受け、河道を広げるなどの対策がとられていたため、難を逃れた。

現在、被災地では懸命に復旧作業が行われているが、心配なのが、2日発生した台風13号。気象庁の台風情報を見てみると、7日(土)頃、九州北部に最接近する。悪いことに、北ベトナムのトンキン湾で3日発生した台風14号が、停滞している秋雨前線を刺激する恐れがあるという。さらに、日本の遥か南東の海上、ウェーク島近海には熱帯低気圧が控えており、こちらも発達して日本列島に接近する恐れがあるという。こうした台風の影響なのだろうか、今朝も長崎県では大雨になっていた。まだまだ警戒が必要だ。

 

 

内水氾濫によって冠水した大町町 蛇行しているのは六角川(写真:8月28日、NHK福岡ニュースより)

 

 

 

 

牛津川(六角川水系)では27日午後5時40分、すでに氾濫危険水位に到達していた(写真:8月28日、NHK福岡ニュースより)

 

 

 

こちらは、ツイッターに投稿した国交省河川防災カメラ画像の一部(27日~28日)

27日18時33分画像:すでにこの時、氾濫危険水位を超えていた

 

 

28日8時17分画像:氾濫寸前のところ

 

 

28日8時19分画像:氾濫発生

 

 

 

六角川(下)と牛津川(右上)の推定浸水エリア (9月3日、国土地理院公表) ※紫丸のところが順天堂病院




降水量が半端ない 年々、パワーアップしている(9月2日公表、気象庁災害時気象資料より)

 

 

 

 

地すべり(60m×170m)により路面が最大1m盛り上がった長崎道 上り線の2車線を使って対面通行にして、今月中旬、借復旧する予定(写真:9月3日、NHK福岡ニュースより)  

 

 

 

《後記》

今回、大雨のため中国道(下関IC~小郡ICなど)が通行止めになった。そこで、九州道吉志PAまで行って、解除されるのを待っていたが、一向に解除されなかったので、門司で高速を降り、関門トンネルを通り抜け、2号線へ向かった。関門トンネルに辿り着くまでも一苦労だったが、トンネルを出てからは想像を絶する渋滞だった。実家までの所要時間はいつもの約2倍、4時間かかった。あとで確認をすると、解除されたのは午後5時頃。夜中にスリップ事故もあったようだが、九州と本州を繋ぐ大動脈はおよそ15時間も機能不全となっていた。関門橋(上り線)は通行可能だったが、下関から通行止めだったため、橋を渡るのに1時間以上もかかったらしい。災害時のことを考えると、やはり下関北九州道路は必要だと実感した。

 

通行止め解除を待つトラックで一杯の吉志PA(8月29日午後1時半頃)

 

 

 

 

関門トンネル入り口 ここから長府まで大渋滞(29日午後3時頃) 

関門トンネルを通るのはおよそ30年ぶり。トンネルに入ると昭和の時代にタイムスリップしたようだった。今年61歳(1958年竣工)でありながらバリバリの現役。感動と感謝をしながら走った。

 

 

 

《関連記事》

西日本新聞 大雨・台風情報タイムライン(随時更新) 

佐賀新聞【特集】佐賀豪雨(随時更新)

<ドキュメント動画>記録的大雨~被害も甚大(RKB News 2019.8.28)(4日まで視聴可能)

2つの台風に加え熱帯低気圧も すべてが日本に影響のおそれ(ウェザーニュース 2019.9.3)

台風13号 宮古島を通過し北上 明日は九州も強雨のおそれ(ウェザーニュース 2019.9.5)

下関北九州道路の調査手続き開始 国交省、業務委託企業募る(西日本新聞 2019.8.24)


《関連資料》

気象庁。令和元年8月26日から30日にかけての佐賀県・福岡県・長崎県の大雨について(2019.9.2)

佐賀県HP