yamanba's blog

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市房山から霧島連山

2024-12-22 20:34:22 | 山・火山

12日ぶりに宮崎へ戻ると、机の上にUSBメモリーが置いてあった。(相方が年賀状のデザインをしてほしいというサインなので)見ると、先週、山仕事の合間に熊本県と宮崎県の県境にある市房山に登っていた。相方によれば、この日出会った登山者は3人。お天気が良く絶好の登山日和だったと(こちらはそれどころではなかった)。熊本豪雨の爪痕と思われる場所では今も復旧工事が行われていたとのことだった。

市房山は20年程前に一度相方と登っただけなので、記憶が薄れてしまったけれど、登山道脇の杉の巨木がとにかく印象的だった。調べてみると、これらの杉は「市房杉」と呼ばれ、市房山神宮の信者が挿し木にとって植えたもので、幹回り3m以上のものが43株もあるという。内訳は、鳥居より手前に3m以上が6株、八丁坂付近に4m以上が7株、更に5m以上が21株、6m以上が7株、7m以上が1株、8m以上が1株。樹齢については、小株は500年~600年、大株は1000年を超える。まさに屋久杉なみ。

ここ数年の豪雨の影響なのか、写真を見る限り、山は昔に比べ荒れているように見えた。根こそぎやられている木もある。相方によれば、山頂からの縦走路は「心見の橋」までは行けるが、そこから先は登山道が崩壊しているので通行できなかったとのこと。市房山は九州山地の南部にあたり雨雲の通り道になっている。特に、ここ数年は毎年のように線状降水帯が発生しており、24時間雨量が400ミリを超えることも珍しくない。そんな自然の脅威に晒されながらも市房杉は生き続けているから凄い。なかなか山に登る時間はないけれど、いつか市房杉に会いに行きたい。

 

撮影日:2024.12.10(相方スマホにて撮影)※解説は相方から聞き取りしたものです。

市房山山頂から見た霧島連山(この写真をアレンジして年賀状に)

左から高千穂峰、中岳、ウサギの耳が見えるのが新燃岳、獅子戸岳、最高峰の韓国岳、噴煙が上がっているのが硫黄山

 

 

橋が流されて

 

 

 

谷は巨石で埋まったまま

 

 

 

市房杉、現る

 

 

 

13番目

 

 

 

市房山神宮鳥居

 

 

 

7番目(杉全体の写真はありません、、なぜ撮ってない?)

 

 

 

双子杉

 

 

 

新夫婦杉(手前が夫、奥が妻)

 

 

 

土に戻る

 

 

 

4合目に注意喚起の看板 

 

 

 

サルノコシカケ

 

 

 

うっすら霜柱

 

 

 

山頂が見えた(空は真っ青)

 

 

 

市房山山頂(1721m)

 

 

 

正面に二ツ岩(1672m)

※現在、縦走路は通行止めなので行けません。

 

 

心の清い人しか通れないといわれている「心見の橋」

※ここまでは行けます。

 

 

熊本方面(左に人吉盆地、右に市房ダム)

 

 

 

遠くに霧島連山 

 

 

 

来年は登るぞ~!

 

 

《参考資料》

水上村・森林生きものがたり

 

今年もあと1週間程。振り返れば、今年ほど大変だった年はない。姉の病との戦い、母の介護、およそ半世紀ぶりの大移動と激動の日々だった。幸い倒れることはなかったけれど、山口と宮崎を行ったり来たりしなくてはならないので気をつけなくては。もう若くないので。。

というわけで、明日からまた山口。なかなかブログを更新することができませんが、来年もどうぞよろしくお願いいたします🐍

 


綾のまち~ユネスコエコパーク

2024-12-06 21:11:33 | 日記

宮崎へ移住して1ヵ月が過ぎて、ぼちぼち日常が戻ってきた。今年春から引越しの準備を始めておよそ8ヵ月、長い道のりだった。思えば、6月にくじゅうミヤマキリシマを見て以来、休日というものはなかったような。そこで、一昨日、お天気が良かった(私の誕生日だった)ので、自宅から30分程のところにある綾町へ出かけた。

綾町は、結婚直後に一度訪れているが、記憶が定かではない。(雲海酒造の蔵元に行ったことは、はっきり覚えている😊)綾と言えば、照葉大吊橋。日本最大級の照葉樹林を有する場所にあり、観光の目玉となっている。ここは、昭和57年5月、九州山地国定公園に指定されており、昭和59年に初代吊橋が架橋された。その後、平成21年度の点検でケーブルと鋼材の一部表面に錆が認められたことから、平成22年に架替工事が行われている。旧吊橋は全て解体されており、現在の橋は2代目となる。(昔、渡ったのは初代の吊橋だったのか)

綾町は、2012年、ユネスコエコパークに指定されている。全国に先駆けて推進した有機農業や手づくり工芸の里づくり、花いっぱい運動、綾の照葉樹林プロジェクトなど官民あげての取り組みが世界的に高い評価を得た結果という。確かに、まちの中を歩くと、自然と人が融合しているように感じる。まず何と言っても水。照葉樹林(広葉樹の森)から運ばれた澄み切った水がまちを潤している。綾南川の上流にはダムがないので川が生きている。それも綾の人たちの努力があってこそ。お手本にしたいまちの姿がここにあった。ちなみに、うちの山の前を流れる一ッ瀬川もかつては鰻や鮎が見えるほどの清流だった、ダムで変わってしまったと残念がる相方。見てみたかった。

帰りに「国際クラフトの城」へ立ち寄った。その中に綾城がある。約680年前の山城として、日本城郭協会の時代考証に基づいて再現されたもので、昭和60年に構築されている。天守閣からは綾のまちが一望できた。さらに、遠くに霧島連山がうっすら見えた。ここは南九州。新たな地で新たな人生のはじまりに見た風景、きっと忘れることはないだろう。

 

綾ユネスコエコパーク

 

 

 

照葉大吊橋へ 

 

 

 

いざ、、

 

 

 

一番深いところ、撮るのも恐る恐る

 

 

下から見ると、、 

 

 

 

綾南川、下に”かじか橋”が見える

 

 

 

渡り終えて振り返る

 

 

 

渡り終えたところにある遊歩道マップ「遊歩道は通行禁止」

 

※今年8月22日に発生した台風10号の大雨により、遊歩道が多数壊れたため、現在は通行止めになっています。

 

 

綾城へ

 

 

 

 

 

 

天守閣から見た綾のまち

 

 

 

遠くに霧島連山(来年は登りにいくぞ~)

 

 

 

《参考資料》

綾町ホームページ・観光情報

生物圏保存地域(ユネスコエコパーク)について

 

日本のユネスコエコパークは、1980年(昭和55年)に志賀高原、白山、大台ヶ原・大峯山・大杉谷、屋久島・口永良部島、2012年(平成24年)に綾、2014年(平成26年)に只見、南アルプス、2017年(平成29年)に祖母・傾・大崩、みなかみ、2019年(令和元年)に甲武信の10ヶ所が登録されている。