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【速報】五ケ山ダム満水!洪水時最高水位まであと4m(28日午前8時現在)

2019-08-28 08:08:00 | 五ケ山ダム

27日午後5時頃、五ヶ山ダムがついに満水位に到達した。洪水時最高水位まであと6mのところ、西日本豪雨の時と同じ状態になった。背振ダムでは24時間降雨量が112ミリの大雨になっており、現在、五ヶ山ダムへどんどん放流が行われている。一方、南畑ダムは満水位に1mのところまで迫っているため、五ヶ山ダムから南畑ダムへの放流は制限(洪水調節)されている。これから明日にかけて、かなりの雨が予想されているので気がかり。まして試験湛水が終わっていないので尚更に。 (8月27日18時20分記)

※随時、情報を更新します。(最終更新2019.9.3) ※最新情報は一番下に掲載しています。

 

 <27日17時40分現在、洪水時最高水位まで約6m>

ついに満水!

 

 

 

 

水位は上昇中、流入量も一気に上昇している 

 

 

 

<27日22時10分現在、洪水時最高水位まで約5m>

脊振ダムからの流入量を抑えはじめた

 

 

 

<28日8時現在、洪水時最高水位まで約4m> 

 28日午前7時頃、409mを突破(410mに突入するのか、、)

 

 

《2019.9.3更新》

28日午後5頃、409.47mまで水位は上昇したが、その後は低下し、9月3日午前9現在、408.19mとなっている。 

 

 

 

《参考資料》

福岡県 河川防災情報

 


九州北部、27日から大雨に警戒を~県内ダムほぼ満水 

2019-08-26 22:19:29 | 災害

先日までの猛暑が嘘のように涼しい。ようやく熱帯夜から解放されてほっとしたのも束の間。今夕、福岡管区気象台が発表した気象情報によると、九州付近に停滞している前線が、27日朝には対馬海峡付近まで北上し、この前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、九州北部では、27日から28日にかけて梅雨末期のような大雨になるという。警戒が必要だ。(最新の情報はこちら

ところで、福岡県は今月20日、福岡県渇水対策本部(6月26日設置)を解散した。7月18日からの大雨、さらには今月の台風10号の降雨により、県内のダム貯水率は平年を上回るまで回復、水道用水や農業用水の確保の目処が立ったことを理由に解散した。ふりかえってみると、7月18日からの大雨はダムを一気に潤した。貯水率はうなぎのぼりで、福岡市では一足早く7月末に渇水対策会議を解散した。県は一部のダム(油木ダム)の貯水率が回復していなかったため、解散が遅れた。その後、8月に入ると、台風10号や秋雨前線の影響で雨の日が続いた。そのため、現在、県内のほぼすべてのダムが平年貯水率を超えている。(下表参照)

そこで、気になるのが那珂川上流域にある3つ(背振・五ヶ山・南畑)のダム。五ヶ山ダムは満水位(407.1m)まであと1mのところまで水は溜まっている。その上流にある背振ダムはすでに満水。五ヶ山ダム下にある南畑ダムは洪水調整のため、満水位まで約2mのところで維持されている。7月の大雨の際は、ここが空っぽな状態だったので心配はしていなかったが、今回は、ほぼ満水の状態なので気になる。大事にならなければよいが。



27日から今週末まで注意が必要 (画像:ウエザーニュースより)



 

 

福岡県主要18ダム貯水率(8月26日現在)87.8%、平均を約10%上回る 





8月に入って一旦下がったものの、中旬以降ふたたび上昇 いつもの年と違うパターン




《関連記事》

線状降水帯で九州北部や中国で猛烈な雨 土砂災害などに厳重警戒(ウェザーニュース 2019.8.27)

九州~中国地方 総雨量500~600mmの大雨 災害の発生に警戒(ウェザーニュース 2019.8.27)

西日本で記録的大雨も 活発な秋雨前線で500mm超の雨のおそれ(ウェザーニュース 2019.8.26) 

 

 

《関連資料》

福岡県HP。福岡県渇水対策本部の解散について(2019.8.20)

福岡県  河川防災情報




国家戦略特区で失われていくもの~福岡市赤煉瓦文化館(8月23日更新)

2019-08-22 19:19:09 | 福岡市政

福岡市は、昨日(21日)、国の重要文化財である「福岡市赤煉瓦文化館」に「エンジニアカフェ」なるものをオープンさせた。これは、国家戦略特区(グローバル創業・雇用創出特区)の一環として、福岡市が進めているスタートアップ政策の第2弾で、AI(人口知能)やIT(情報技術)などのエンジニアを育成するために開設された。ここでエンジニアやエンジニア志望の学生が作業したり、勉強会を開くことができるという。2年前(2017年)、旧大名小に開設された起業家の集まる施設「フクオカグロースネクスト」に次ぐものである。

ITを活用した現場も多くなっている昨今、特に建設現場の人材不足は深刻であり、こうしたエンジニアの育成は不可欠だろう。それゆえ事業に反論するつもりはない。問題はその場所である。「福岡市赤煉瓦文化館」は、東京駅の設計で有名な建築家辰野金吾と片岡安の設計により、明治42年(1909)、日本生命保険九州支店として誕生した。昭和44年(1969)には国の重要文化財に指定され、市に譲渡された。平成2年(1990)3月まで市の歴史資料館として活用され、平成6年(1994)には建築当時の内装を復元し、「福岡市赤煉瓦文化館」としてリニューアルオープンした。赤煉瓦と花崗岩を組み合わせた煉瓦建築は、19世紀末、英国で流行したクイーンアン様式を今に伝えるもの。内装はアールヌーボーの風合いが随所に見られるので、建築ファンも多い。そこを改装したのである。重要文化財のため、改装は一部とはいえ、見るに堪えられないもの(本質的に全く違う空間)になってしまった。

そもそも、この事業はいつ決定したのか。ましてや重要文化財を利用するなど寝耳に水。議会へ諮られたのか確認してみたが形跡はない。調べてみると、今年2月、高島市長はこの事業に重要文化財を利用すると発表していた。(全く知らなかったが)その時の記者会見資料を読むと、赤煉瓦館の来場者が少ないから(利用する)といった趣旨の発言がある。ならば来場者を増やすのが市長の仕事だろう。こういう重要なことを思い付きで決められてはたまらない。(本人はそこを自画自賛しているが)何より、市民の意見を聞くことなく独断で決めることが問題なのである。

いつものことだが、高島市長は広く市民の意見を聞かない。(というか議会の言うことも聞かない)自分に賛同してくれる身内の意見のみ聞いて、トップダウンで実行する。2年前、福岡市は若い起業家を育成するため旧大名小に「フクオカグロースネクスト」を開設させた。大名小学校は1873年(明治6年)、大明小学校として開校した市内で一番古い学校であり、近代建築としても貴重なものだった。しかし、ここも特区の場と化してしまった。小学校の保存を希望する市民の声は届かなかった。

今朝、高島市長は公式ブログに「エンジニアカフェ」の記事をアップしていた。見ると、赤煉瓦文化館はエンジニアの聖地なのだという。思わず失笑してしまったが、確かに歴史の場を活用していくこともあるだろう。しかし、忠実に残していかなくてはならない歴史もある。そこの区別がこの人にはつかないのだろう。それにしても、どれほどのものが失われてゆくのだろうか、国家戦略特区のために。

 

《追記 2019.8.23》

先月23日の西日本新聞の記事を読むと、この改装費に2400万円をかけたとある。(あり得ない額だが)そこで2月議会の議案を確認してみた。すると31年度当初予算案の概要の中にスタートアップ関連の事業費約2200万円が計上されていた。しかし、そこには重要文化財を改装するようなことは一切書かれていない。果たして、議会は(改装を)承知の上で予算案を可決したのだろうか。確認する必要がある。

 

福岡市赤煉瓦文化館 外観はそのままだが、、(写真:福岡市経済観光文化局資料より) 

 

 

 

 

エンジニアカフェサイトより (近いうち現調する予定なので、実際の写真は後日掲載します)

内装は一部改装されて、大名小と同じようなデザインに これをみたら辰野金吾はなんというか、、

 

 

 

 

構造用合板で間地切 壁が扱えないからだろうが、、

 

 

 

実は、福岡市赤煉瓦文化館には条例がある。福岡市赤煉瓦文化館条例によると、契約期間が終了すれば、原状復帰をしなければならないとある。特区の場合どうなるのかわからないが、高島市政が終わるまで元に戻せないということになるのか。いずれにせよ、次の市長に期待するしか、、

 

《関連記事》

IT技術者福岡に集まれ 赤煉瓦文化館に交流拠点(西日本新聞 2019.7.22)

福岡・天神、ITエンジニアの交流拠点始動(日本経済新聞 2019.8.22) 

 

《関連資料》

福岡市観光経済文化局。福岡市の文化財

福岡市。特区通信

 


博多駅前陥没事故~再掘削から1ヵ月、現地は今

2019-08-19 18:30:20 | 博多駅前陥没

博多駅前陥没事故から11月で3年、現場は大詰めを迎えている。今年1月からトンネル内の水抜きがはじまり、その後、土砂撤去が行われていたが7月上旬に無事終了。7月12日から再掘削がはじまり、1ヵ月が過ぎた。今、現地はどうなっているのか。昨日(18日)、博多駅に所用があったので、ちょっと立ち寄ってみることにした。

現地に行くと、車道に設置されていた占用帯が撤去され、通常の状態に戻っていた。陥没したところはアスファルトの色が違うのでわかるが、地上からだと中の様子はわからない。坑内入り口は明治公園横にあるが、当然のことながら中に入ることはできない。福岡市が公表している最新の工事進捗状況(7月31日発表分)をみると、大断面トンネル部の写真が1枚だけ、説明資料はほとんどない。これでは状況はわからない。一歩間違えれば大惨事になっていたような事故を起こしているのだから、再掘削の状況はもっと丁寧に報告すべきだろう。

陥没事故は大断面トンネル部分をナトム工法で掘削している時に起きた。ちょうど横断歩道あたりになるが(下写真)、よく見ると中央部分が凹んでいるのがわかる。何とも不安な気分になるが、大成JVが毎日行っている路面のモニタリング数値に大きな変化はない。ただ、先週あたりから少し沈下量が増えているのが気になる。

今のところ掘削工は問題なく進んでいるようだが、予定では掘削完了まであと2ヵ月程かかる。油断はできない。そういえば、今月9日、天神ビッグバンで福ビル解体中に地下水が天神地下街に流れ込む事故が起きた。原因は調査中でまだ公表されていないが、地下水の脅威は見えないところに潜んでいる証だろう。人工岩盤をつくり補助工法を増強したとはいえ、相手は自然。何が起きるかわからない。

 

撮影日:2019.8.18

陥没現場(写真左が博多駅)

 

 

 

 

 

横断歩道の中央部分が凹(色の変わっているところ) 

 

 

 

 

大断面トンネルのところを掘削中に陥没、横断歩道あたり(福岡市資料より)

 

 

 

 

最新の報告はこれだけ、、(福岡市資料より) 

 

 

 

《関連記事》

博多陥没現場、トンネル掘削がついに再開(日経コンストラクション 2019.7.8)※有料記事

福岡・天神地下街で浸水 ビル解体現場付近から流入か(西日本新聞 2019.8.9) 

 

《関連資料》

福岡市交通局。七隈線延伸事業(随時更新)

福岡市地下鉄七隈線建設工事 博多駅工区(ナトム・人工岩盤掘削区間)に関する情報(毎日更新)

 ・福岡市交通局ナトム区間大断面トンネル部の再掘削着手について(2019.7.11)

福岡地下街開発株式会社。天神地下街東3b階段からの漏水につきまして(2019.8.9) 

 


五ヶ山キャンプ場近くの土砂崩れ、国が工事着手

2019-08-05 16:45:45 | 五ケ山ダム

五ヶ山クロスキャンプ場上の土砂崩壊が進んでいる件について、先週末、那珂川市建設課へ報告をしたところ、建設課では状況を把握していなかった。それで、本日(5日)、説明に行く予定で建設課へ連絡をすると、状況が確認できたというので話を聞いた。それによると、崩壊場所は国有林で、やはり林道上で起きていた。昨年の西日本豪雨によって発生したもので、国が本年度中に工事を行う予定だという。発生から1年以上、あまりに遅い対応だと思うが、国は急ぐ必要はないと判断したようだ。すぐ近くにはキャンプ場があるというのに、、なお、これらの内容は、建設課の担当者が福岡森林管理署へ連絡をして判明した。

そこで、那珂川市には、本件に関する情報をホームページに掲載するよう要望しておいた。那珂川市が売りにしている、五ヶ山クロスのキャンプ場近くで土砂崩れが起きているのだから、防災上の観点からもキャンプ場を利用する人や観光客には知らせる必要はあるだろう。ちなみに、五ヶ山クロスを管理している地域づくり課は、崩落自体は把握していたが、国の管轄であるため動いてはいなかったようだ。

その後、工事期間は7月14日から来年1月17日までとわかった。すでに工事期間中なのだが、今のところ現地では動きは見られない。もうすぐ台風シーズン(というか、すぐそこに台風は来ているが)、工事が終わるまで大きな災害などなければよいのだが。

 

 

倉谷林道上で起きていた(2019.7.30撮影)※下図参照 

 

 

 

 

 

崩落現場(丸印)※国土地理院地図にはなかったが、林野庁国有林図面には林道があった、ただ五ヶ山ダムは表示されていない、、

 

 

 

 

キャンプ場下から崩落場所を見る(2019.6.1撮影)

 

 

 

 

《関連資料》

九州森林管理局・福岡森林管理署