yamanba's blog

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五ケ山ダム、ついに満水 試験湛水開始から3年半(最終更新4月22日)

2020-04-22 17:55:00 | 五ケ山ダム

試験湛水がはじまって3年半、ついに五ケ山ダムが満水(試験湛水目標水位:サーチャージ水位413.4m)に達した。昨日(20日)、福岡市水道局のツイッターで満水なったことを知ったが、ブログの五ケ山ダム関連のアクセスが急に増えたので、おかしいなと思っていたが、そういうことだった。

(ご存じでない方もおられるかもしれないので)ふりかえってみると、五ケ山ダムは、昭和54年の調査開始から37年の歳月を経て、(RCD工法採用により)予定より1年早い2016年1月にダム本体が完成した。そして、同年10月21日に試験湛水がはじまった。当初、福岡県は満水まで1年半と見込んでいた。しかし、予測は大きく外れた。翌17年から断続的な少雨となり、巨大なダムには一向に水は溜まらなかった。同年7月には九州北部豪雨が発生したが、五ケ山周辺では大して雨は降らなかった。さらに、18年に入っても少雨は続いた。そうした中、7月6日西日本豪雨が発生した。この時、脊振一帯は豪雨となり、ダムの水位は一気に7.6m上昇、常時満水位(407.1m)に到達した。これで試験湛水も進むかと思われたが、そうはいかなかった。(この時点で併用開始は1年遅れといわれていた)

その後、ふたたび少雨は続き、ダムの水はどんどん減りはじめた。当然のごとく、五ケ山ダムのすぐ下にある南畑ダムの水も減るわけで、昨年(19年)1月、南畑ダムの貯水率は17%まで落ち込んだ。これほど低くなったのは、平成6年の「平成大渇水」以来のことだった。南畑ダムは福岡市へ水を供給しているため、水不足に陥ることを危惧した高島市長は1月30日、試験湛水中の五ケ山ダムの水を使うことを決め、県に要請をした。こうして、昨年2月14日、五ケ山ダムの放流がはじまった。放流は梅雨前まで行われた。この放流によって、水位は西日本豪雨前(6月1日399m)まで下がり、試験湛水は振り出しに戻った。

昨年は、6月末の九州南部の大雨にはじまり、7月の台風5号による大雨(このとき水位は401m)、さらに8月末の梅雨前線による豪雨と自然災害が相次いだ。皮肉なことに、こうした中で五ケ山ダムの水位は回復していった。8月28日には、満水(サーチャージ水位)まで4mのところ(409m)まで水位が上昇したため、洪水調節が行われた。その後、徐々に水位を上げていたようだが、今年に入ってからは、コロナ騒動で五ケ山ダムのことは頭からすっぽり抜けていた。そうした中、昨日、満水を知った。すぐさま、県の河川情報を見てみると、3月末時点で水位は411mまで上昇していた。今年は年明けから雨が多かったので、水は順調に溜まったのだろう。

これからダムの点検をしながら徐々に水位を下げていき、問題がなければ本格的に併用開始となる。当初の予定から2年遅れ、事業開始から実に41年である。五ヶ山ダム事業を追い続けておよそ8年、色々な思いはあるが、今、人々は未知のウイルスとの戦いの中にあって、水はいつも以上に貴重な存在となっている。それゆえ、今はただ、災害に見舞われることなく、五ケ山ダムが無事に運用され、人々のために役立つことを願っている。(2020.4.21)

 

 

この時点でサーチャージ水位まで4mだった (写真:今年1月10日撮影)

 

 

 

4月20日、満水に (福岡県 河川防災情報より)

 

 

 

 

《五ケ山ダム満水で”越流" 2020.4.22更新》

今日(22日)、那珂川市のわが家の畑へ行くついでに(外出自粛要請が出ているので気は引けたものの)、五ケ山ダムへ。現地に着くと、水位を下げるための放流がはじまっていた、と思ったら、”越流”だった。最高水位に達したため、自然に水が下へ流れていたのだ。あとで知ったことだが、これがニュースになっていたようで、ダムサイトには家族連れで訪れる人の姿も。急いで写真を撮り、退散した。

貯水開始から約3年半 五ケ山ダムで”越流”(九州朝日放送 2020.4.20)※越流の様子が動画で見れます

 

 

撮影日:2020.4.22

満水 海のように

 

 

 

 

堤体付近

 

 

 

 

定点から見る 

 

 

 

水は洪水調節ゲートへ(中央は取水設備)

 

 

 

 

 

佐賀大橋 水迫る

 

 

 

 

これまでで最高水位 (かつての小川内集落と東小河内集落あたり)

 

 

 

 

すべての洪水調節ゲートから(放流だと思っていた)

 

 

 

 

水位は413mくらい すでにサーチャージ水位(SWL)を少しだけ下回っていた

 

 

 

 

越流模様   生き物のよう、、

 

 

 


福岡県感染者500人突破~福岡市感染者分析

2020-04-20 08:43:20 | 新型コロナ

福岡県で最初に感染者が確認されてから20日でちょうど2ヵ月。ついに感染者は500人を突破した。4月18日現在、福岡県の感染者は503人、そのうちの約6割が福岡市で確認されており、感染者数は288人となっている。さらに、そのうちの約9割(265人)が4月に入ってから確認されおり、緊急事態宣言以降も感染の拡大が止まらない状況となっている。

そこで、県内の大半を占める福岡市の感染者状況を、市の情報をもとに分析してみた。まず、性別でみると、女性より男性のほうが大幅に多かった。次に年代別でみると、男性は40代と50代が最も多く、次いで30代となっていた。一方、女性は20代や30代の若い人が多く、次いで中高年となっていた。また、1歳未満は3人(男1、女2)、90代以上は9人で、100代(女性)の方が1人おられた。(円グラフ参照)

地域別でみると、中央区が最も多く、次いでクラスターが発生している博多区や東区となっていた。逆に、最も少なかったのは、城南区、次いで西区となっていた。中央区はクラスターが発生していないにもかかわらず、感染者が多いことが気になるが、市の限られた情報ではその要因を掴めなかった。ただ、家族の一人が感染すれば、他のすべての家族がほぼ100%感染していることだけは確認できた。おそらく、これは軽症者の場合、自宅療養を指示されているからではないだろうか。(地図参照)

報道によれば、福岡県は、重症者1割、軽症者8割以上。現在、県に災害派遣医療チームDMATが入り、軽症者や重症者の転院調整を行っているという。なぜなら県の病床数は感染症指定医療機関と協力医療機関で300床ほどしかなく、軽症者をホテルや自宅などへ移し、重症者の病床を確保しなければならないからである。20日から、県が借り上げた「博多グリーンホテル2号館」へ軽症者の移送がはじまる。ホテルには、医師1人、看護師2人ら医療スタッフと生活支援を行う県や福岡市の職員ら12人が常駐するという。まさに、医療崩壊を防ぐための命がけの仕事である。こうした人たちの負担を増やさないためにも、外出自粛を徹底し、感染しないようにしなくてはならない。一人一人の行動に人の命がかかっている。福岡県の死者は11人(19日現在)に上る。これ以上、死者を増やしてはならない。

 

 

福岡市の感染状況をもとに作成 ※4月19日現在、福岡県感染者519人(福岡市294人)最新情報はこちら

<男性年代別>

男性は働き盛りの年代が多い

 

 

 

<女性年代別>

女性は若い人が多い 医療従事者の方も多く含まれている

 

 

 

<地区別>

必ずしも区人口と比例してない

 

 

 

福岡県の情報をもとに作成

<福岡県自治体別>

県中南部、頑張っている どうにかこのままで、、

 

<注>上図で志免町(5)、新宮町(16)としていますが、正確ではない可能性があります。糟屋郡7町については各自治体が公表していないため、メディアの情報に基づいて判断していますので。

 

《関連記事》

軽症者用ホテル、福岡市にも確保 県内2カ所目 週明けから受け入れ(西日本新聞 2020.4.18) 

 

《関連資料》

福岡県HP。福岡県内の患者の発生状況について

福岡市HP。福岡市の状況 日別事例数

 

 

 


福岡市独自支援表明~高島市長絶賛の声に一言(最終更新4月15日)

2020-04-14 18:08:40 | 福岡市政

本日(14日)午前、高島市長は臨時の記者会見を開いた。新型コロナウイルス感染防止のため福岡県が休業要請したことを受け、市独自の支援策を表明した。ツイッターでは、その決断に絶賛の声が飛び交っている。「高島市長」がトレンドに入るほどで、中には総理になってほしいとの声もあった。(それは無理、というか勘弁してほしい)

支援内容を見ると、まず、休業した市内の中小企業・小規模事業者の店舗賃料の8割(上限50万円)を支給。ライブハウスや演劇場などの施設には、無観客での映像配信設備等にかかる経費として50万円を上限に支援。ホテルなどの宿泊事業者には、施設内の消毒・除菌などの安全対策強化にかかる費用として50万円を上限に支援。また、医療関係者の支援策として、医療機関の規模に応じて40万~600万円を給付。さらに、新型コロナ感染者の入院を受け入れた場合、1人当たり30万円を給付。また、民間保育園や障害児福祉サービス事業者、高齢者・障害者施設にも、15万~150万円の特別給付金を出すという。財政規模はおよそ100億円。市の貯蓄に当たる財政調整用基金(3月末時点の残高約400億円)を取り崩すなど、税金が投入される。

高島市政になって9年、税金の使い道といえば、アイランド企業誘致のための立地交付金(4年間で250億)やWF開発(約100億)、天神ビッグバンといった都市開発などの事業費に充てられ、市民生活は置き去りにされてきた。高島市長はブログ「福岡市独自の緊急経済支援で県の休業要請をサポートします」の中で、こうした事業には一切税金を使っていないと言っているが、事実ではない。(よく書けたものだと呆れる)そうした中、有事という状況下でようやく市民生活のために税金(もともと市民のお金)が使われることになったのだ。今後、4月30日開会予定の市議会臨時会で提案が可決され次第、実施される。ただし、支援期間は、緊急事態宣言が出された4月8日から5月6日までの1ヵ月足らず。高島市長は昨日、緊急事態が延期された場合は、同じ規模での経済的支援を続けることは無理だと明言している。つまり、支援は一度だけと念を押しているのだ。(これで絶賛する価値があるのか)

ネット上では、高島市長が褒めたたえられているが、これらの支援策は、大変な状況にある市民のためにと、市議会議員の方々(共産党や緑とネットなど)が、市長に申し入れを行うなど、強い働きかけがあって実現したもの。(報道はされていないが)決して高島市長一人で決められたものではない、ということだけは言っておきたい。

 

 

14日午前、支援策を表明する高島市長  アイランド事業費に比べれば微々たるもの、、(写真:西日本新聞より)

 

 

《関連記事》

「補助助かる」「支援は当然」福岡市支援策 市外からは格差不満も (西日本新聞 2020.4.15)

福岡市が100億円規模の独自支援策 50万円上限に店舗賃料の8割補助(西日本新聞 2020.4.14)

 

《関連資料》

福岡市。緊急事態宣言中の福岡市独自の緊急経済支援策(4月14日更新)

日本共産党福岡市議団。緊急事態宣言を受けての新型コロナウイルス問題での申入れ

 


福岡市主導の”拍手”に違和感~Friday Ovation(最終更新4月14日)

2020-04-13 20:00:00 | 福岡市政

福岡市の感染拡大が止まらない中、先週金曜日、福岡市役所の職員が一斉にベランダから拍手をしている姿がテレビで映し出されていた。これは医療現場で奮闘する人たちに感謝の意を表現しようと、高島市長が「フライデー・オベーション」と銘打ち、職員に指示して行われたものである。この映像を見た瞬間、何とも言えない感情がこみ上げてきた。

そもそも、”感謝の拍手”は、新型コロナウイルスと闘う医療従事者らにエールを送ろうと、フランス(パリ)市民の中から自然に発生したもので、その後、イギリスなど欧米各国へと広がっていった。イギリスでは、市民の呼びかけにジョージ王子、シャーロット王女など王族やボリス・ジョンソン首相が応えて参加し、大きな話題となった。これに目をつけた高島市長が、市長の権限でもって職員に拍手することを強要した。もちろん、拍手を望んでいた職員もいただろう。しかし、こういうことを行政トップが指揮することなのか。

今、福岡市は感染者の急激な増大により、患者に対応するためのマスクや防護服が足りず、医療現場は悲鳴を上げている。報道によれば、医療従事者は「武器を持たずに戦うのと同じで怖い」と吐露している。そういう武器も持たずに戦場にいる方々に、今、拍手をすることに違和感を禁じ得ない。(拍手を否定しているわけではない)まして、他国のように市民が率先して行っているのとわけが違う。それゆえ、拍手を送られた人たちの心中はいかばかりかと、本音も言えないような風潮になりはしないかと危惧している。

そもそも、医療従事者の方々に感謝をしていない市民は一人もいないだろう。皆、感謝をしている。しかし(福岡市に限ったことではないが)、PCR検査は十分に行われておらず、患者の半数以上が感染経路不明という最悪な状況で、市民の不安は日々増している。だから今、市がすべきは感謝の押し売りではなく、市民の不安を少しでも減らすことではないのか。医療従事者には、一つでも多くのマスクや防護服が届けられるよう、あらゆる手段を尽くす時ではないのか。そういうことをしないで”拍手”をするから、多くの市民からパフォーマンスだと言われるのだろう。高島市長の本質を見ようとしない性格は、何年経っても変わらない。もう諦めてはいるが。

 

 

4月10日金曜日正午、職員約250人が拍手  (写真:デイリースポーツより)

 

 

 

《福岡市が休業支援 2020.4.14.9:30更新》

文句を言っていたら、動き出した。福岡市は13日、休業や営業時間を短縮する市内の事業者を対象に独自の財政支援に乗り出す方針を固めた。店舗や施設の賃料補助を軸に検討しているという。支援期間は当面、緊急事態宣言の期限となる5月6日までとし、宣言が発効した4月8日までさかのぼって補助することを検討。また最前線で戦っている医療や福祉関係者などへの経済的な支援も検討しているという。それにしても、福岡県は何をしているのか。小川知事の行動力のなさもかなり問題だ。

福岡市が独自の休業支援へ 政令市で異例、賃料補助を検討(西日本新聞 2020.4.14) 

 

 

《関連記事》

奮闘の医療従事者に感謝の拍手を 福岡市が金曜正午に呼び掛け(西日本新聞 2020.4.11) 

コロナ最前線「防護服足りない」「院内感染怖い」 未知の闘いに緊迫(西日本新聞 2020.4.9)

 

《関連資料》

福岡市HP。Friday Ovation | 新型コロナウイルス対策のため最前線で働く方々に感謝の拍手を

 

 


桜と菜の花と人と~西都市西都原

2020-04-07 18:08:48 | 日記

先週末、福岡県から外出の自粛要請が出ていたので気は引けたが、義母の法要にどうしても行かなくてはならず、宮崎へ。感染させない、しないためにマスクと消毒液を持参し、人ごみを避けるなど心掛けた。途中、いつも立ち寄る西米良村の『百菜屋』で昼食をとった。料理を作ってくれるおばちゃんに話を聞くと、今のところコロナの影響はないようで、いつもと変わらず、お客さんは多いとのことだった。

相方の実家へ向かう途中、西都原へ立ち寄った。今は桜と菜の花が見頃だが、コロナの影響であまり人もいないだろうと思いきや、桜並木には大勢の人が花見をしていた。マスクをしていない人も多く、普段と変わらない様子だった。こちらは車から降りずに、ゆっくりその場を通り過ぎたが、西都市内方面からは車がどんどん入ってきた。(写真は撮っていません)

西都市では、まだ感染者が一人も出ていないせいか、あまり緊迫感はなかった。にしても、あれほど人が集まっているとは思わなかった。翌日(5日)の昼すぎには、さらに多くの人が西都原へ向かっていたが、大丈夫なのだろうか。

 

4月5日午前7時頃、相方撮影(私は法要の準備に追われ出かけることができませんでした)

桜と菜の花と、、(早朝、人の姿はなく) 

 

 

 

写真を撮る人の姿が

 

 

 

桜はちらほら散りはじめ

 

 

 

数時間後には、ここが人で一杯に、、

 

 

 

ここは車で一杯に、、

 

 

 

桜から菜の花へ

 

 

 

遠くに尾鈴山  一日も早く、コロナ禍が過ぎ去りますように、、

 

 

 

《おまけ》

西米良村 百菜屋のそばを流れる一ツ瀬川 山桜も満開

 

 

《追記》

今日、宮崎県河野知事はツイッターで「指定される7都府県から本県への帰省、移動等については、当面、可能な限り避けていただくようご協力をお願いいたします」と呼びかけていた。今年は茶摘みができないかも、、