yamanba's blog

報道されない情報を発信します
気分転換に山の話題など

最強寒波がもたらしたのは低温だった

2023-01-30 21:30:00 | 災害

先週27日、寒波の合間を縫って福岡へ戻ってきた。それにしても、山口の田舎は寒かった。2016年1月以来の最強寒波がもたらしたのは、雪ではなく低温だった。

24日正午頃、福岡市は吹雪に見舞われていた。その頃、山口の田舎は晴れていた。台風並みの風が吹いていたが、雪は降っていなかった。24日夜から25日朝にかけて雪は降ったが2㎝程度。昨年12月17日からの寒波の方が雪は多かった。ところが、気温は半端なかった。25日朝の気温はマイナス4℃、室内の気温は0℃。まるで冷凍庫の中にいるようだった。(冬山装備で寝ていた)26日には落ち着くかと思いきや、また雪が降り出した。気温は少し上がったが、それでもマイナス2℃(室内2℃)。実家は昔の木造家屋なので寒さが違う。

福岡管区気象台の資料を見ると、1月24日から25日にかけて強い冬型気圧配置となり、九州北部地方の上空約1500メートルには、マイナス15℃以下の強い寒気が流れ込んでいた。(下図参照)25日朝には、山口県山口市で13㎝、大分県国東市で18㎝の大雪となっていたが、殆どが数センチ程度の積雪にとどまり、大雪は限定的なものだった。なぜなのか。

気象庁の説明によると、大陸から日本に南下してくる寒気は、日本海で海水表面の熱と水蒸気の供給を受け、雪雲を発達させていく。海上で生まれた雪雲が風の流れに沿って次々と同じ地点に集中した場合は局地的な大雪となるが、今回は福岡や長崎、佐賀ではそうした条件にならなかった。大分県国東市で大雪になったのは、玄界灘で発達した雪雲が北西の風に乗り、断続的に流れ込んだ結果だという。

一方、気温は各地で過去最低となった。原因は強い寒気と放射冷却現象の影響によるものだった。九州・山口で最低気温の観測史上1位を更新したのは、熊本県上益城郡甲佐町でマイナス9℃。1月の最低気温を更新したのは、山口県山口市徳佐でマイナス12.9℃、宮崎県西都市でマイナス7℃など、いずれも1月25日に記録されている。まさに、この日、10年に1度の低温となった。

 

 

1月24日午後1時前頃の気象衛星ひまわり画像(スマホでスクリーンショットしておいたもの)

この頃、福岡市は吹雪に。ツイッターを見ると、堀内議員(福岡市議)がその様子を投稿していた⇒動画

 

 

 

雪は大して積もっていない (写真:tenki.jpより)

 

 

 

1月24日21時頃と1月25日9時頃の天気図(福岡管区気象台資料より)

マイナス15℃線内にいた、、(この頃、山口の田舎はマイナス3℃くらい)

 

 

 

1月24日午後9時頃の気温(スマホスクショ)

九州まるごと氷点下 

 

 

 

最強寒波でも大雪は限定的(西日本新聞1月26日付より)

大分県国東市と熊本県天草市牛深では大雪に

※牛深は長崎・五島列島の南海上で発生した雪雲が北西の風に乗り断続的に流れ込んだ(国東市は前述したとおり)

 

 

今回の寒波により、九州山口では、大分県で人的被害(1人死亡、負傷者2人)が出ているが、住家などの被害は出ていない。また、水道管の凍結による断水は、大分県で922戸となっている。ちなみに、2016年の寒波では、福岡県で転倒などによる負傷者が211人、水道管の凍結や破裂などによる断水は22万戸(全国最多)に上った。これは空き家の水道管の破損によるものだった。今回の寒波では、事前に空き家の元栓を締めていたため、漏水を防ぐことができ、断水は大幅に減少した。教訓が生かされた。今回の寒波は、2016年1月寒波を上回るとも言われていたが、大きな被害がなかったのは何よりだった。

 

《関連記事》

最強寒波でも大雪は限定的 福岡、佐賀、長崎の気件を分析(西日本新聞 2023.1.26)

福岡県内、水道管の凍結・破裂が激減 寒波対策、自治体の“秘策”(西日本新聞 2023.1.26)

九州 平地も雪積もり始める 25日にかけて記録的低温、大雪、暴風雪の恐れ(tenki.jp 2023.1.24)

 

《参考資料》

令和5年1月24日から25日にかけての九州地方の大雪、暴風雪と低温について(2023.1.27)

内閣府災害情報のページ

 


2016年1月以来の最強寒波到来!

2023-01-20 20:20:30 | 災害

来週24日(火)から25日(水)にかけて、最強クラスの寒波がやってくる。24日、寒気の流れ込みが急速に強まって、大雪になるという。寒気のピークは、24日の夜から25日朝にかけてで、九州上空1500m付近の気温は、マイナス16℃からマイナス17℃まで下がる。そのため、九州北部の気温は0℃を下回る予想となっている。2016年1月24日の再来か。

今から7年前の2016年1月、日本各地で豪雪に見舞われた。1月17日から18日にかけて、日本の南を南岸低気圧が東へ進み、関東甲信を中心に大雪となった。19日から20日にかけては、強い冬型の気圧配置の影響で日本海側で大雪となった。23日から25日にかけては、九州上空1500m付近にマイナス12℃の強い寒気が入り、24日に九州各地で大雪となった。奄美大島では、115年ぶりに初雪が観測されている。 

報道によれば、来週24日からの寒波は、この時に匹敵するか、これを上回る見込みだと。22日から山口(ふつうでも寒いところ)なので、覚悟をしておかなくては。あと、雪への備えもしなくては。(福岡へ戻ってこれるかな)

 

《追記 2022.1.28》

1月27日、寒波の合間を縫って帰福。今回の寒波の被害状況については次項で詳しく。それにしても、田舎は寒かった、、

 

 

2016年1月24日16時頃、福岡市内で撮影

7年前の1月24日、雪だるまができるくらいに降ったけど、この時よりすごい寒波なのか、、

 

 

 

この日の最低気温はマイナス3.6℃だったけど、どこまで下がるか、、

 

 

 

1月20日NHKニュース7より

福岡市はマイナス3度の予想

 

 

 

KRY山口・気象予報士山本さんのツイッターより

日本列島、ほとんど平地で大雪の予想

 

 

 

山口はマイナス7℃!

 

 

 

備えよう

 

 

 

《関連記事》

九州 24日(火)~25日(水) 大雪や極端な低温の恐れ 週末のうちに備えを(tenki.jp 2023.1.20)

 

《参考資料》

内閣府災害情報のページ

気象庁過去の気象データ

 


インフルエンザへの思い

2023-01-16 21:16:00 | 日記

SNS上では、インフルエンザへの関心はあまり高くないように感じるが、個人的には、インフルエンザには格別な思いがある。というのも、5年前の今日(2018年1月16日)、インフルエンザに罹ったその日に義父が肺炎で亡くなったからである。具合が悪く、病院のベッドに横たわっていた時、訃報が入った。そのため私だけが最後のお別れができなかった。あの時、精神的なショックが重なったこともあって、突然声が出なくなった。声を出そうとしても出ない、初めての経験だった。症状は2週間程で治まったが、体調不良は2ヵ月も続いた。

あれから5年、先週末、義父の5年祭(神道)だった。(3年祭はコロナで中止した)私は介護のため行くことができなかったが、あの日のことが蘇ってくる。義父は病院に行くことを拒んでいたようなので、原因は定かではないが、インフルエンザに罹って肺炎を引き起こした可能性がある。後でわかったことだが、正月に帰省していたひ孫がインフルに罹っていた。数日、一緒に過ごした相方が、宮崎から戻った後、(宮崎に行っていない)私が罹った。

義父の突然の死は受け入れようのない悲しみとともに、今も私の心に残っている。ふたたびインフルエンザが流行している中で思うのは、(インフルエンザは大したことはないと思っている人がいるかもしれないが)コロナと同様、高齢者にとっては脅威だということ。だからうつさないよう注意しないといけない。これ以上、高齢者の死者を増やさないためにも。

 

 

義父から送られた椎茸には、いつも南天の葉が添えてあった(2017年4月7日撮影)

 

 

 

 

 


福岡市インフルエンザ注意報レベル、急増!(1月16日更新)

2023-01-11 11:33:30 | 新型コロナ

10日、福岡県がようやく最新の感染症データを公表した。インフルエンザの報告数を見ると、なんと福岡市博多区で注意報レベルを超えていた。県は5日、定点当たり報告数が第52週(12月26日~1月1日)4.19になって流行期に入ったと報告していたが、ふたを開けてみれば、博多区では、すでに第51週(12月19日~12月25日)に注意報レベルに達していた。にもかかわらず、そのことは伝えていない。

県内の状況を見ると、福岡市に隣接する筑紫地域(筑紫野市、春日市、大野城市、太宰府市、那珂川市)や田川市などで高くなっている。報道によれば、福岡市では、コロナとインフルエンザを同時に感染している人が多く見られるようになってきたという。コロナ発生以降、インフルエンザは影を潜めていたが、ついに息を吹き返した。警戒しなくては。

 

《1月16日更新》

1月13日に公表されたインフルエンザ感染状況(令和5年第1週1月1日~1月8日)を見ると、福岡市では、早良区、城南区でも注意報レベル超えになっている。しかも、増え方が急で、早良区では、定点当たり報告数が、前週の3.5人から15.25人と4倍以上になっている。この調子だと、来週は警報レベルを超えるかもしれない。

 

 

福岡県感染症週報(令和5年第1週/1月1日~1月8日)1月13日公表 ※注意報レベル(10)警報レベル(30)

早良区、城南区、博多区で注意報レベル超

 

 

 

福岡県感染症週報(令和4年12月26日~令和5年1月1日)1月10日公表

博多区で注意報レベル超

 

 

 

 

《関連記事》

新型コロナ死者増加は「中等症」が原因?医療ひっ迫で“人工呼吸”受けずに死亡する懸念(RKBニュース 2022.1.10)

 

《参考資料》

福岡県感染症発生動向調査週報について

福岡県感染症週報

 

 


コロナ第8波で死者最多、インフル流行期

2023-01-07 20:50:20 | 新型コロナ

2023年幕開けと同時に第8波が押し寄せてきた。6日、全国の新型コロナによる死者数は過去最多の456人。福岡県も過去最多の36人が亡くなっている。感染者数は24万5542人で過去最多(8月19日26万1004人)との差は約1万5千人。もはや第7波を超えるのも時間の問題かもしれない。(5日死者数498人は年末年始の死者数が含まれているので、1日の死者数としては6日が過去最多。1月6日時点)

こうした中、インフルエンザが流行期に入った。福岡県では2019年9月以来の基準超えとなっている。厚労省によれば、第52週(12月26日~1月1日)時点で最も多いのは沖縄、次いで富山県、福岡県と続いている。中でも福岡市が多い。同市は、すでに救急医療がパンク寸前。来週、第8波がピークとなり、インフルエンザの感染者が増えれば、さらに大変なことになる。なぜ注意喚起をしないのか、高島市長。

コロナ発生から4年。感染者は減らず、死者は増えるばかり。一体、どうなっているのか。6日現在、福岡県の重症病床使用率は8.2%だが、死者は過去最多となっている。これについて、福大病院救命救急センターの石倉センター長は、そこには重症患者数と医療現場の状況がかけ離れている現実があると指摘。石倉センター長によれば、人工呼吸器につないだ人が重症で、人工呼吸器までたどり着けない人が亡くなっている事態が死亡者の増加につながっているという。(急激に容態が悪化する人が増えているということなのか?)

そういえば、東京都では、第7波で主流だったオミクロン株「BA・5」の感染者が減り、同株の新系統への置き換わりが進んでいるらしい。特に「BQ・1」は、感染を防ぐための免疫を回避する能力が高い(ワクチンを打ってもすり抜ける)と言われており、警戒する必要がある。そこで、福岡県が公表している「ゲノム解析の実施状況」を見ると、福岡では、まだ「BA・5」が主流のようだが、「BQ・1」もじわじわ増えている。今後、さらに感染者が増える可能性がある。東京では、すでにインフルエンザと同時感染している人も出はじめている。このまま何も対策を講じないと、それこそ修羅場を見ることになるのではないか。巷に緊張感はないが。

 

 

1月6日NHKニュース7より

1月6日、死者は過去最多456人 どこまで増えるのか、、

 

 

 

来週、第7波を超えてしまうのか、、

 

 

 

1月6日FBS福岡放送より

福大病院救命救急センター・石倉センター長のコメント

 

 

 

福岡市、医療崩壊の始まり

 

 

 

福岡県内における新型コロナウイルス感染症の発生動向(直近1週間)(1月1日現在)

オミクロン株の亜系統、まだBA.5が多い(それにしても系統がすごい数、これでワクチン効くの?)

 

 

 

実は、姉が入院している病院(精神科)でコロナが断続的に発生している。(幸い、今のところ姉は感染はしていないが)そのため持病(泌尿器科)の受診が出来ない状態が続いている。そうした中、ようやく外出許可が出て、年明け、姉を主治医のもとへ連れて行くことができた。精神科は感染対策が難しいためクラスターが発生しやすい。できれば早く退院させたいのだが、、(今年も前途多難)

 

 

《関連記事》

新型コロナ 全国の死者数456人 一日の発表としては過去最多(NHKニュース 2023.1.6)

「死亡増加が医療崩壊の始まり」年明け発熱外来は電話鳴りやまず(FBS福岡放送2023.1.6)

免疫回避能力が高い「BQ・1」増加、第7波主流「BA・5」は5割切る…東京のコロナ感染(東京新聞 2023.1.5)

軽症が多いはずのオミクロン株で、新型コロナ死亡者数が過去最多 理由は?|倉原優(2023.1.7)

倉原氏(呼吸器内科医)によると、高齢者は、人工呼吸器や心肺蘇生などを希望されないことが多いため、重症病床に転院することなく、重症としてカウントされず、亡くなられているとのこと。

 

《参考資料》

厚労省インフルエンザ(総合ページ)

福岡県内での発生状況について