ExoMars roverの着陸候補地が下記の4ケ所に絞られました。
昨年12月に検討開始してMawrth Vallis、 Oxia Planum、 Hypanis Vallis、Aram Dorsumの4候補まで絞りました。
下図を見ると着陸について、結構厳しい制約があることが分かります。
着陸しやすいのは、Oxia PlanumだとJorge Vagoさん(ESA's ExoMars project scientist)が言ってます。
次の段階は、4候補地について着陸成功の確率も含めて検討を進めることになるようです。
2016年の中ごろまでには、少なくとも1候補を抽出し、2017年のしかるべき時に最終決定がされるとのことです。
*予算の関係があるからか、なんだか歯切れが悪いですね。
4候補地は、着陸したクリュセ低地の周辺でViking1号とMars Pathfinderが着陸した地域と似通った場所です。
35億~40億年前、火星では気候が温暖で水分が多くあって、原始生命が誕生した可能性が高いと考えられています。
この4候補地ともに、水の存在が確実視される地形と古い岩石が確認されており、生命が過って存在した可能性があると言うことです。
MawrthVallis は、Curiosityの着陸候補地でもありました。
火星で最も古い(38億年前)水の流れた跡がある場所のひとつです。
ここに、過って水が作用したことを示す素晴らしい層状の粘土に富んだ岩石の露出面が見られます。
この画像は、NASAのMROのMORAの地形データとESAのMars ExpressのHRSC画像を組み合わせて作られました。
黄色と青色の楕円は、それぞれ2018年打上の場合と2020年打上の場合の着陸楕円を示しています。
大きさは、170km×19kmです。
Oxia Planumには、火星で粘土に富んだ古い(約38億年前)もっとも大きな露出面のひとつがあります。
その素晴らしい層状の地層は、Mawrth Vallisの地層と似ていることから堆積と湿潤の様々な環境を記録している。
この画像は、NASAのMROのMORAの地形データとESAのMars ExpressのHRSC画像を組み合わせて作られました。
黄色と青色の楕円は、それぞれ2018年打上の場合と2020年打上の場合の着陸楕円を示しています。
大きさは、104km×19kmです。
Hypanis Vallisは、侵食された河川扇状地にあって、大きなvalley networkの端に位置する古代の河川の三角州の残部と考えられています。
きめの細かい堆積岩の明瞭な層は、約34.5億年前に堆積した物質へのアクセスを提供します。
この画像は、NASAのMROのMORAの地形データとESAのMars ExpressのHRSC画像を組み合わせて作られました。
黄色と青色の楕円は、それぞれ2018年打上の場合と2020年打上の場合の着陸楕円を示しています。
大きさは、104km×19kmです。
Aram Dorsumは、西からのAram Dorsum channelから名前を受け継いでいます。
Channeiの周りの堆積岩は、はるか地球のナイル川の周辺に堆積した沖積堆積物と同様であると解釈されます。
この画像は、NASAのMROのMORAの地形データとESAのMars ExpressのHRSC画像を組み合わせて作られました。
黄色と青色の楕円は、それぞれ2018年打上の場合と2020年打上の場合の着陸楕円を示しています。
大きさは、104km×19kmです。