火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

やったあ!!見事な着陸でした。

2018-11-27 23:28:42 | InSight

InSightがElysium平原に無事着陸しました。
着陸時間は、11月26日11:52 PST(11月27日4:52 JST)です。
Phoenixでの実績があるとは言え、見事な着陸でしたね!
地球を出発してから約7ケ月間、4億8千万kmの旅でした。
今回の新しい試みであるCubeSats のMarCOもInSightの大気圏突入から着陸までをしっかりフォローしてその役割を果たしました。
これからは、OdysseyがInSightと地球の橋渡し役となります。
それにしても、いつもながら凄い喜びようでした!

(C)NASA/B. Ingalls. 

https://mars.nasa.gov/news/8392/nasa-insight-lander-arrives-on-martian-surface/?site=insight

そして、下図がInSightから送られてきた火星の画像です。
太陽パネルが無事展開しました。

(C)NASA / JPL-Caltech

https://mars.nasa.gov/news/8393/insight-is-catching-rays-on-mars/?site=insight

InSightは、Phoenixと同型機ですが、わずかに大きくなっています。これらの変更は、活動期間が1火星年(2地球年)を予定しているため必要でした。
*Phoenixは、火星のひと夏の活動のみでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

すべて順調!TCM6の必要なし!

2018-11-22 18:18:27 | InSight

いよいよInsightが火星に近づいて来ました。
現在、18:14時点で火星までの距離が722,138kmで到着時間が4日10時間40分と言う感じです。

https://mars.nasa.gov/insight/

10月24日に当ブログでお知らせしたように同伴しているMarCOが計画通り働いてくれると、InsightのEDLと着陸の様子がリアルタイムで中継されることとなります。

リアルタイムと言うことは、火星から地球までの通信時間が8分7秒掛かりますので、そのタイムラグで知ることができるということです。
この凄いところは、大気圏突入から着陸までタイムラグなしで実況されると言うことです。
今までには、無かったことです。
(今までは、火星大気圏突入が分かってから後、着陸してから送られてくる画像を確認するまでのなんともいえない空白の時間がありました。)
Insightは、順調に飛行しているということで、着陸22時間前に予定されている軌道調整(TCM6)を行わない予定だそうです。
NASAは、自信を持っていますね。
*TCM:Trajectory Correction Maneuvers

下記が10月26日(PST)にJPL Mission ControlがInsightのクルーズステージ分離から着陸までのイベントに関する信号を受信する時間です。

  • 11:40 am PST(27日4:40 JST) - 火星までInsightを運んだクルーズステージからの分離
  • 11:41 am PST(27日4:41 JST) - 大気進入のために宇宙船を適切に向ける
  • 11:47 am PST(27日4:47 JST) - エントリー、降下および着陸フェーズを開始する約12,300 mph(19,800 kph)での大気進入
  • 11:49 am PST(27日4:49 JST) - 減速、保護熱シールドのピーク加熱は約2,700°F(約1,500°C)に達し、
  • 15秒後 - ピークの減速、強烈な加熱により無線信号に一時的なドロップアウトが発生する可能性がある
  • 11:51 am PST(27日4:51 JST) - パラシュート展開
  • 15秒後 - 熱シールドからの分離
  • 10秒後 - ランダーの3脚の展開
  • 11:52 am PST(27日4:52 JST) - 地面までの距離を感知するレーダーの起動
  • 11:53 am PST(27日4:53 JST) - レーダー信号の最初の取得
  • 20秒後 - バックシェルとパラシュートからの分離
  • 0.5秒後 - retrotockets、または降下エンジンが発射を開始する
  • 2.5秒後 - 着陸のための正しい方向に着陸させるための「重力ターン」の開始
  • 22秒後 - InSightはソフトランディングのために一定速度(17mphから一定の5mph、または27kphから8kphまで)に減速し始めます
  • 11:54 am PST(27日4:54 JST) - 着陸、火星の地表面に到着
  • 12:01 pm PST(27日5:01 JST) - InSightのXバンドラジオから「ビープ音」を直接地球に戻し、InSightが無事に、火星の地表面で機能していることを示します

午後12時04分(27日5:04 JST)、火星表面上のInSightからの最初の画像

午後5時35分(27日10:35 JST) - Mars Odysseyによるソーラーアレイを展開したInSightの確認

ーーーーーーーーーー以上、EDLイベントーーーーーーーー

記者会見は、NASA_TVなどで配信されます。https://www.nasa.gov/multimedia/nasatv/#public

11月26日3:00から 着陸前最終記者会見

11月26日6:00から NASAソーシャルスピーカープログラム

11月26日8:00-12:00 Insightのライブショット(メディアチャンネル)

11月27日4:00から InsightのEDLライブ放送

11月27日7:00から 着陸後の記者会見

詳細は、惑星協会のEmilyさんのブログが分かりやすくまとめられています。
http://www.planetary.org/blogs/emily-lakdawalla/2018/mars-insight-landing-preview.html

着陸地点の概要
https://mars.nasa.gov/insight/timeline/prelaunch/landing-site-selection/

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

MARS2020の目的地が決まった!

2018-11-21 20:31:44 | Mars2020

NASAは、Jezero CraterをMARS2020の着陸地として決定しました。
調査に5年が掛かりましたね。
その間、精鋭チームと惑星科学コミュニティによって
60以上の候補地点のすべてが調査・検討されてきました。
調査候補地点は、こちら
https://www.nasa.gov/sites/default/files/atoms/files/exploration-zone-map-v10.pdf

MARS2020着陸地のNASAの記事は、こちら
https://www.nasa.gov/press-release/nasa-announces-landing-site-for-mars-2020-rover

下図が、Jezero Craterです。

(C)NASA/JPL/JHUAPL/MSSS/Brown University

いよいよ2020年7月から生命探査と有人探査へと繋がる新しいステージの始まりとなります。
MARS2020は、Galeクレーターで活動中のCuriosityの兄弟です。
ローバーの基本骨格などが同一のもので、そこに今回の探査活動に必要な機器・装備が搭載されます。
また、着陸システムはCuriosityと同じ「スカイクレーン方式」です。
Jezero Craterで採取した貴重なサンプルをMARS2020以降のミッションで地球に持ち帰ることが計画されていますので、ここが火星探査の次の10年のステージとなります。

(C)NASA

Jezero Craterは、火星の赤道のすぐ北にある巨大な衝突盆地のIsidis平原の西端に位置しています。
Isidis平原の西側は、火星で最も歴史的で科学的に興味深い風景などが知られています。ミッションの科学者は、かつては古代の川のデルタであった直径45キロメートルのこのクレーターが、古くからの有機分子や微生物生命の可能性のある兆候を留めている事を期待しています。
 

Jezero Craterの古代(Noachian)の湖のデルタシステムには、過去の生命の痕跡を残す可能性の高い粘土や炭酸塩など、少なくとも5種類の岩石の有望なサンプリングターゲットが多数存在しています。さらに、大規模な流域からデルタに運ばれた物質がクレーターの内側と外側にさまざまなミネラルとして存在している可能性があります。

(C)NASA

https://www.nasa.gov/feature/jpl/scientists-shortlist-three-landing-sites-for-mars-2020

惑星協会のEmillyさんのブログでも詳しく書かれています。
http://www.planetary.org/blogs/emily-lakdawalla/2018/jezero-landing-site-mars-2020-rover.html

火星の地質年代については、下記を見てください。
何年前かと言う年代については、諸説あるようです。

米惑星協会:http://www.planetary.org/blogs/emily-lakdawalla/2013/10251246-noachian-hesperian-amazonian.html

臼井寛裕氏:https://www.cps-jp.org/~mosir/pub/2012/2012-02-13/03_usui/pub-web/20120213_usui_01.pdf#search='%E7%81%AB%E6%98%9F%E3%81%AE%E5%9C%B0%E8%B3%AA%E5%B9%B4%E4%BB%A3'

サラリーマン宇宙を語る:http://www.astronomy.orino.net/site/kataru/solar_system/mars/mars_epoch.html

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

火星の日の出の音楽!!

2018-11-12 18:14:14 | 火星画像

(C)NASA/JPL-Caltech/Cornell/Arizona State Univ./Texas A&M

Opportunityは、2004年1月25日(UTC)に火星に着陸日しました。
そして、上記の画像は、Sol5000になった数時間後の4999番目の日の出です。
2018年2月15日撮影(UTCでは、16日:金曜日早朝となるようです。)
この画像を使って、火星の日の出の音楽が作られました。
作成者は、アングリア・ラスキン大学のDr. Domenico VicinanzaとDr. Genevieve Williamsの二人です。
日の出の音楽の作成方法は、画像の画素を左から右へスキャンして、その明度や色の情報と標高を組み合わせたデータを音楽にしたそうです。

*ぜひ、下記サイトで音楽を聴いてみてください。
私は、上記の写真の色調と雰囲気にマッチした重厚な厳しい環境を伺わせる音楽に身の引き締まる思いで聞きました。

ネタ元は、phys.orgの11月9日の記事です。

https://phys.org/news/2018-11-scientists-capture-sunrise-mars.html

techcrunchの日本語のニュース

https://jp.techcrunch.com/2018/11/10/2018-11-09-listen-to-the-music-of-a-martian-sunrise/

OpportunityのSol5000に関するNASAの記事は、こちら
https://www.nasa.gov/feature/jpl/5000-days-on-mars-solar-powered-rover-approaching-5000th-martian-dawn

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする